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★ジオジオからのメッセージ
           



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355 号

6月、季節は夏に向かいます。
朝、ジオジオの斜め前の歩道に、登校する子どもたちが集まり、開け放した窓から元気な声が聞こえてきます。
「おはよう」で始まる一日を無事に過ごし、平穏に夜を迎える日々の暮らしが、今ほど大切に思える時はありません。

平和とは、いったい何を意味するのだろうと考えてしまいます。
国がいう平和と、私たちの思う平和とは大きなずれがあるのではないか、
国力や武力の強さで制圧して得られる平和を、ほんとに私たちは望んでいるでしょうか…。
宗教や思想、国境を越えて、となりの人も、となりの国も、地球の反対側の子どもたちも、国々も、 同じように穏やかで幸せな一日を過ごせる平和を追求してほしいと思います。

武器も兵器も基地も、そして命をおびやかす原発も子どもたちの未来には、要らない。
私たち、大人が決める未来を子どもたちは歩んでいきます。子どもたちの未来に大きな責任を感じる“今”です。



長田 弘 さん 



長田 弘 詩集「はじめに…」 1500円+税
   



長田 弘さんのファンの方が多いジオジオです。
たくさんの詩やことばを残して、ジオジオの大切な作家の方が、また一人、むこうの世界に逝ってしまわれました。

長田 弘詩集 「はじめに…」 は、長田弘さんの9冊の詩集からえらばれたものが収録されています。
「言葉のダシのとりかた」 「聴くこと」「あのときかもしれない」「世界は一冊の本」などなどなど、私の大好きな詩が多く、嬉しい詩集です。

      一人の日々を深くするものがあるなら、それはどれだけ少ない言葉でやっていけるかで、どれだけ多くの言葉でではない。

「海を見に」という詩の一節です。
長田弘さんの詩にふれると、ふっと時が止まり、静寂や沈黙の世界に体が包まれるような感覚になり ます。
そしてそれが自分にとって、とても大切だったことに気づかされます。

     生きるとは、考えることができるということだ。本を読もう。もっと本を読もう。もっともっと本を読もう。

「世界は一冊の本」からです。
何度も何度も長田さんの詩を反芻できる幸せを感じています。
この機会に子どもたちにも、ぜひ出会ってほしいと思います。 寂しいですが、たくさんの作品をありがとうございました。

     サヨナラ、友ヨ、イツカ、向コウデ会オウ。   「イツカ、向コウデ」」 より  



   「深呼吸の必要」     「世界は一冊の本」    「空の絵本」  荒井良二 絵      「最初の質問」 伊勢英子 絵

 
      1800円+税       1800円+税           1400円+税            1500円+税



■ 人気のシリーズ! お待ちかねの続編です ■



「シノダ!9 夏休みの秘密の友だち」
 富安陽子 
1300円+税

パパのほうのおじいちゃん、おばあちゃんはママがキツネだとは知らない。パパの故郷で過ごす夏休み。



「ふしぎ駄菓子屋銭天堂 4」
 廣島玲子 
 900円+税

「たたりめ堂」をオープンした少女よどみ。願いがかなう駄菓子を売る銭天堂の紅子の客をひきょうな手で奪おうとする。



「おばけやさん 5 よるのがっこうでおしごとです」
 おかべりか 
1000円+税 

仕事の依頼にやってきたのは、変装した校長先生と理科の森先生。夜の小学校でのお仕事とは?



 2015.6




ブックランド紙上で紹介した本をご希望の方は、配本に追加する、あるいは配本に入れる、 という形でご注文くだされば、翌月、翌々月にはお送りできます。
不明の点は、TEL、FAX、Eメールでお問い合わせください。またブッククラブ以外の方のご注文もお受けします。注文


今月の新刊より



理論社

「えいっ」  三木 卓さく  高畠 純 え  
信号待ちでお父さんが「えいっ」と魔法をかけると赤信号が青に …。
よくする遊びです。子どもには、「お父さん すごい!」と尊敬されます。
でもお父さんの魔 法がいつもうまくいくとはかぎらないし、子ど もは子どもで考えるのです。
ラストの子どもの 「えいっ」ににっこりです。  
1200円+税


ブロンズ新社

「ほんとはスイカ」 昼田弥子 ぶん  高畠邦生 え  
を落としたスイカ、どうしてもイカにしか見えません。
そのをみつけたイトウくんがスイトウに…。
スイトウはリサイクルショップのおじさんに拾われて…。
スイカ、イトウくんはどうなったのでしょうか?
ナンセンスでシュールな笑いの絵本、花マル!
980円+税


保育社

「あおいちびトラ」    アリス・シャートル 文 ジル・マックエリマリー 絵 中川ひろたか 訳   
元気なあおいちびトラの「ブッブー」のあいさつに、動物たちが 答えます。
「ケロケロ」「モーモー」「ヒヒーン」「ブーブー」
そこにやってきたのは「ブォーン どけ どけ!」と乱暴な運転の大きなダンプカー。
ダンプは泥にはまり、助けようとしたちびトラまで動けなくなります。動物たちは力を合わせて…。
子どもたちが好きな動物と車。表情豊かな絵がいいです。   
1400円+税


そうえん社

「おひめさまはねむりたくないけれど」   メアリー・ルージュ 作  パメラ・ザガレンスキー 絵 浜崎絵梨  訳 
ねむりたくないおひめさま。
ねようとしないおひめさまのそばには おうさまとおきさきさま。「ねなさい。」とは決して言いません。
それでも、いつかしらおうさまとおきさきさまのおはなしは、おひめさまを眠りの世界へ…。
おやすみ絵本にぴったりのねむりのお話のくりかえしです。
うまくいくといいですね。
1400円+税


佼成出版社

「ともだちって だれのこと?」   岩瀬成子 作  中沢美帆 絵 
お互いともだちだと思っていても、それって自分が思っているだけ?と不安になることありますね。
テンの家をたずねたネズミもそうでした。
「ともだちのうちにいくので いえをるすにします。」
というドアの張り紙を見たネズミ。テンはぼくのうちにいったんだ、と急いで帰りましたが…。
「ともだちって だれ?」悲しい気持ちになったネズミでしたが、でもテンは…。
1300円+税


講談社

「おんみょうじ 鬼のおっぺけぽー」   夢枕 漠 作  大島妙子 絵   
真夜中、「おっぺけぽー のっぺけぽー ひとはいないか とっぺけぽー いたらたべちゃえ たっぺけぽー」
とやってくる鬼たちの 群れ。
いろんな姿をしたたくさんの鬼たち。この鬼の絵がとてもおもしろい!
この鬼のおっぺけぽーに気がついたのは牛車の前を行く子どもの陰陽師 安倍清明。
お師匠さまの賀茂忠行はいねむりして起きない。
そこでなんとかしようと呪をとなえて結界をはるが…。夢枕漠さんの作品の絵本化。
1400円+税


くもん出版


「たびいえさん」  北川チハル 作 青山邦彦  絵  

長い間、からっぽでひとりぼっちの家。
「さびしいな」とつぶやき、声がでること、そして動けることを知った家は、話し相手を探して旅をする“たびいえさん”になることにしました。
冒険の旅が続きます。たびいえさんの願いは、光のすけるカーテン、せもたれつきのイス、布のかかったテーブル、
そしてさびしいきもちとさよならすることです。
でもそれだけではまだ足りないことに気がつきます。旅は続きます。お話も続くかな…。
1200円+税



BL出版

「わすれものの森」  岡田 淳・浦川良冶 作   
絶版だった岡田淳さんの作品が40年ぶりに復刊されました。ご友人との共著になります。
音楽会でたて笛のソロの部分を演奏することになったツトム。ところが3日前から笛が見当たらない。
もしかしたら教室の机の奥にあるかも…と、もう校門のしまった学校へ。
机からはいろんなもの次々が出てきたのにたて笛がない。
もう夕方の教室でツトムが出会ったのは、わすれものを集めているという黒いマント姿のふしぎな男二人。
笛のことを聞くと…。忘れ物が多い子にぜひ!です。(笑)
1300円+税


あすなろ書房

「イスラームのはなし 」 松原直美 文 佐竹美保 絵 
世界にはたくさんの宗教があります。その中でも、世界の多くの人々が信仰しているイスラーム教。
日本ではなじみがなくても、これからいつかイスラーム教を信じる人との出会いがあるかもしれません。
ちがう文化や宗教を理解することはとても大事なことです。
アラビア半島のドバイに住む10歳の少年アフマドの暮らしを通してイスラームの考え方や行事などをわかりやすく説明した絵本です。
家族を大切に。困っている人を助ける。体を清潔に。男女ともに教育を奨励。
人と人が暮らしていく上で大切な ことは文化や宗教がちがっても同じです。
1200円+税


岩波書店

「リンドグレーンと少女サラ 秘密の往復書簡」 アスリッド・リンドグレーン  サラ・シュワルト   石井登志子 訳 
「長くつしたのピッピ」など子どもたちに多くの作品を残した作家リンドグレーンさんが
63歳の時から、51歳の年齢差を超えて12歳の少女との文通が続き、
秘密だったその往復書簡が時を経て出版されました。
そこには激しい感情をもてあまし反抗的で悩み多い少女サラの感性豊かな手紙。
対等な立場でサラを受け止めるリンドグレーンさんの手紙。
サラのもがきながらの成長と、なんとかサラの心に平穏をと願うリンドグレーンさんの深い友情が80通を超える書簡に見ることができます。
現在、サラは結婚しすでに50代半ば、ジャーナリストとして活躍。
リンドグレーンさんとは一度も出会わないままでした。
2300円+税




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