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★ジオジオからのメッセージ
           




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338 号

明けましておめでとうございます。今年もどうぞよろしくお願いします。

みなさまにとって今年もお健やかないい年になりますように。

楽しいクリスマス、楽しいおおみそか、そして楽しいお正月を過ごされたことと思います。
2013年、ほんとにいろいろなことがありました。
冬休み、ジオジオに遊びに来てくれる小学生の口から、“強行採決”なんて言葉が出ると 複雑な気持ちになります。
国益も公益も愛国心もそれぞれですが、
やはり、私は戦争をしない、子どもたちが命の危険にさらされることのない国になっていくことが
国益であり、そう願うことが私の愛国心だと思っています。
今、私たちの国は、行き先を大きく変えようとしています。
その国の方向を是正していくのは、私たち一人一人の意志と力です。
最後の切り札は私たちにあることを忘れないでいきたいと思っています。
これからの子どもたちの時代を少しでもいい方向にしていかなければいけませんね。

今年もブッククラブのみなさまはじめ、選書会での出会い、またジオジオのお店を訪ねてくださる方たちと
楽しい時間を過ごしていけたらと 思っています。
どうぞよろしくおつきあい下さいますように...。


偕成社より 嬉しいシリーズが刊行されます。 「世界のともだち」   全36巻        各1800円(本体)

長倉洋海さんをはじめとして一流の写真家が36カ国、36人の子どもたちに密着取材。
先ず4カ国が12月に刊行されました。
世界の子どもたちの毎日の暮らしが紹介されています。

1冊目「ルーマニア」は12歳の女の子。写真と文は長倉洋海さんです。
ルーマニア北西部、ネグリア村に住むアナ・マリア。
農業を営む両親、兄二人、妹との6人家族。学校は小学校4年間、中学校4年間、新学期は9月からは始まります。

2冊目は「韓国」ソウルの下町に住むサッカーの好きな11才の男の子、チェ・ピョンジュンの毎日が描か れます。
写真と文は裵昭(ぺそ)。日本生まれ日本育ちの在日コリアンのフォットジャーナリストです。

等身大の子どもたちがちがう国、ちがう文化で毎日を生きています。
どんな勉強をして、どんな遊びをしているの?と興味はつきません。
将来、もしかしたら友だちになるかもしれないだれか。
違うところ、同じところを発見することで知識だけではなく、身近に世界を感じること が出来ます。
このシリーズ、学校の図書室に入れて欲しいなあと思っています。



第1期   12巻 2013-2014 刊行
     ルーマニア・韓国・ブラジル・フィンランド・モンゴル・アメリカ合衆国・ネパール・ケニア・バングラディッシュ・フランス・カンボジア
第2期   12巻 2014-2015 刊行予定
第3期   12巻 2015-2016 刊行予定

                      


これからの時代、活字文化がどうなっていくのか、
本屋だけではなく、多くの本好きの人たちにとっても気になるところだと思います。
ただ、本屋という空間の魅力は、書物か電子メディアかという次元とはまた別のもののような気がします。
居心地のいい本屋さんで、本にかこまれて過ごす時間は、日常の中でもほんとに豊かなひとときです。
私もちがう町にでかけるとついつい本屋さんに足が向いてしまいます。
たくさんの本の中から自分の一冊を見つける密やかなで至福の幸せ。
無くならないで!本屋さん!

ミネルバ書房より“本屋さんのすべてがわかる本シリーズ”(全4巻)が出ました。
1巻目「世界の本屋さん」では本屋さんの歴史につい て述べられています。
印刷機が発明される前、本が手で書き写されている時代は、その仕事場が本屋さんでした。
私たちの知的な 欲求は印刷技術、紙の発明、そして大学、図書館、やがて本の販売へと歴史をたどります。
また時代によって、本屋さんが破壊されたり、本が焼かれたりもしました。
本は権力者にとっては都合の悪い存在にもなりました。
世界の国々の本屋さんの紹介はとても興味深く、 写真も楽しみました。
2巻目は「日本の本屋さん」おなじみの出版社や書店もでてきます。
本屋さん、まだまだ大丈夫と思いたいです。

本屋さんのすべてがわかる本 シリーズ 
各2000円(本体)

「3本屋さんの仕事」
「4本屋さんの秘密」

は2014年刊行予定。



楽しい! パラパラブックス最新刊  Vol.8 「むしくいさま」     もうひとつの研究所    1200円(本体)

プレゼントに最適!もらったら嬉しいだろうなあと思います。
人気のパラパラブックシリーズの最新刊「むしくいさま」はボリューム200ページ。
何度もパラパラしてしまいます。
虫とむしくいさまが演じるまるで小さな劇場です。
作者 “もうひとつの研究所“ とは、サンタクロースになかなか合格点をもらえなくて、
プレゼントの研究所から追いやられ、二人で作ったもうひとつの研究所という意味だそうです。
いろいろユニークですね。テレビでも紹介されてとても人気のようです。
サンタさん、合格点!ですね。

10㎝×4㎝×2.5㎝ 昔のマッチ箱2個分の大きさです。

 2014.1




ブックランド紙上で紹介した本をご希望の方は、配本に追加する、あるいは配本に入れる、 という形でご注文くだされば、翌月、翌々月にはお送りできます。
不明の点は、TEL、FAX、Eメールでお問い合わせください。またブッククラブ以外の方のご注文もお受けします。注文


今月の新刊より



光村教育図書


「よーし、よし!」  サム・マクブラットニ 文 アイヴァン・ベイツ 絵 福本友美子 訳       

こぐまのハンシ、ころんでも、砂が目に入ってもあたまをぶつけても、
すぐにおとうさんがかけつけてきて、
「よーし、よし!」とだきしめ、手当てをしてくれます。
でもある日、おとうさんの足にとげがささって、おとうさんは元気がありません。
ハグをするおとうさんとハンシの表情に心温まります。     
1400円(本体)


教育画劇

「十二支のおやこえほん」   高畠 純   
高畠純さんの十二支のシリーズ4冊目です。
動物たちのとぼけた表情、親子のユーモアのあるエピソードにクスっと笑わされます。
二支に出てくる動物たちの親子、特にお父さん の愛は不器用でちょっぴり切ない。
人間もです ね。
“しりとり”“はやくちことば”“ことわざ” 既刊3冊もお楽しみください。
1000円(本体)


偕成社

「はやくちまちしょうてんがい はやくち はやあるきたいかい」 林 木林 作 内田かずひろ 絵 
はやくちまちしょうてんがい はやくちはやあるきたいかい は、
はやくちことばを いいながら はやくちまちしょうてんがいを
はやあるききょうそうする はやくちあるきたいかいです。
いっせいにスタート。
おはなやさん、おすしやさん、やおやさん、レストラン...。
しょうてんがいは はやくちことばだらけ。
作者は“詩のボクシング”全国大会優勝者。
1100円(本体)


光村教育図書

「よふかしにんじゃ」     バーバラ・ダ・コスタ 文  エド・ヤング 絵  長谷川義文 訳 
忍者ごっこは外国でもポピュラーなのでしょうか?アメリカの作家による忍者の絵本です。
コラージュで描かれた日本的!でダイナミックな絵に先ず魅かれます。
まよなかでござる。ぬきあし、さしあし、そうっとそうっと、いざ...。
「なにしてるのん」「お、おかあちゃん」なんと 忍者の正体は...。
訳は長谷川義文さん。
関西弁の訳が楽しい。笑わせられます。
1300円(本体)


福音館書店

「いちばんでんしゃの うんてんし」  たけむらせんじ ぶん  おおともやすお え   
なかむらてつやさんは中央線の運転士です。
東京駅下り高尾行きの一番電車に乗務するために、午前3時起床。
4時39分の発車までたくさんの安全確認の仕事があります。
なかむらさんに密着して定時発車から高尾に無事到着するまでを追いかけます。
停車する各駅。すれちがう電車。運転席からのながめ。運転の操作など臨場感いっぱいです。
電車好きには嬉しい絵本です。
1300円(本体)


童心社

「 はしれ ディーゼルきかんしゃ デーデ」   すとうあさえ 文   鈴木まもる 絵  
2011年3月11日、東日本大震災直後から東北本線はじめ道路も不通となって輸送手段が断たれました。
東北に燃料を運ぶために、ディーデル機関車8台が日本のあちこちから集められました。
山口県から来たデーデと大阪からきたゴクは福島県の郡山まで燃料タンク10両を運ぶことになりました。
今は使われることが少なくなったディーデル機関車の活躍でたくさん人々が救われたのです。
実話をもとに描かれた絵本です。
1400円(本体)


岩波書店


「犬になった王子 チベットの民話」 君島久子 文 後藤 仁 絵  

チベットの主食ツァンバの原料となる青棵(チンコウ)(大麦の一種)の来歴の物語は
「白いりゅう黒いりゅう」の中にも収録されていましたが、
この度、美しい日本画で華麗な絵本となり刊行されました。
大昔、チベットのプラ国では食べ物はヤクや羊の乳と肉だけ。
勇敢で心のやさしいアチョ王子は山の神リウダさまのところに
おいしい食べものができる穀物の種があると聞いて旅に出ます。
苦難の末に種を手に入れますが...。 
1800円(本体)


講談社

「ジャーニー 女の子とまほうのマーカー」  アーロン・ベッカー     
イラストレーターでデザイナーの作者の始めての絵本。
文字のない絵本です。
誰も遊んでくれない女の子が手にした赤いマーカーが女の子を冒険へと誘います。
マーカーで描いたドアを開けるとそこは深い森。
船や気球、空飛ぶじゅうたんなど赤いマーカーは、女の子を危機から救います。
想像の世界の大冒険。
色を抑えた絵が見事です。
1500円(本体)


フレーベル館

「患者さんが教えてくれた 水俣病と原田正純先生」 外尾 誠 文  
チッソという会社の工場が流した有機水銀を含んだ排水が原因で起こった水俣病。
その病に一生をかけて向き合ったお医者さん、原田正純先生。
治療の手立てがないこの公害病に、水俣の人たちによりそい続け、共にチッソや国と闘い、
世界中の公害病のために水俣の悲劇を繰り返してはいけないと活動を続けてきましたが、
2012年6月に亡くなられました。
原田先生からのメッセージを水俣病の取材を続けてきた記者の外尾誠さんがまとめたものです。
1200円(本体)


小学館

「負けないパティシエガール」ジョン・バウアー 作灰島かり 訳     
パパをイラク戦争で失い、識字障害で文字を読めない、書けないというコンプレックスを持つ少女フォスター。
ママのボーイフレンドの暴力から逃れて知らない町にやってきます。
お菓子作りが大好きなフォスターは
その町の人々との出会いを自慢のカップケーキで幸せな方向へと導いていきます。
同じ作者の「靴を売るシンデレラ」もそうでしたが、
つらい状況の中での生きぬく知恵、勇気をくれる言葉がたくさんつまった一冊です。
レシピもついてます。 
1500円(本体)



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