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★ジオジオからのメッセージ
           



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314 号

今年もジオジオとお付き合いいただいて ほんとに ありがとうございました。来年もよろしくお願いします。 

ジオジオの配本を楽しんでいただけているのかなあ〜といつも気になりながら、また一年が過ぎていこうとしています。
お付き合いいただいていること感謝の一年でした。ありがとうございました。

今年は、激動の一年でした。
私たちにとって、日本にとって、世界にとって、そしてこれからの時代を担う若い人達、子ども達にとって
この2011年がどういう年であったのか、決してこの年のことを風化させてはいけないと強く思います。

月並みな言葉となってしまいますが、希望とはこういう時にこそ必要なのだと思います。
物質的な便利さよりも生きる、そして生き続ける上でのほんとうの豊かさとはなんであるのか、
これからの時代をどうしていけば、子ども達が確信のある希望を持つことができるのか。

2011年を見続けた私たちに課せられた大きな問いです。


電気がなくては暮らしていけないけれど…。 

地球を思い浮かべた時、日本の国ってほんとに小さい。
地球の表面積の0.3パーセントが国土と領海を含んだ日本列島の 大きさだということです。
そして地球で起こる地震の10パーセントはこの日本列島で発生するというまさに地震国日本です。

そんな状況の中で心ある科学者の提言や多くの反対運動にもかかわらず、原子力発電事業が推し進められてきました。
驚くべきことに日本にある54基の原子力発電所の数は全世界の13パーセントに当たります。
これが決して平和利用などではなかったということが、福島原発の爆発事故で思い知らされました。
もたらされた膨大な被害は国内外、そして未来にまで及びます。
確証のない安全神話のもとで私たちが電気に対する選択権もないままに過ごしてきた結果です。

今は何よりも先に日本が世界に向って宣言すべき時ではないかと思うのです。
「日本はまちがっていました。
多大な迷惑をかけました。
もう原子力に依存する電力はやめます。
これからは自然再生エネルギーに変えていきます。」と。
戦後、侵略国であり、また被爆国であった日本が戦争の放棄と非核三原則を誓ったように。

原子力ありきのための科学者や経済学者の人ではなく、良識ある知と技術の力を結集してください。
私たちの命を、子どもたちの命を守るためにどうすればいいのか。
自然力で起こした電気を選択できるようにしたら、どの位の電力量を使えて、その負担はどの位になるのか、
決められた電力会社に使っていた税金をどう使えば、安全な末来を少しでも実現していけるのか。
企業や国策に流されるのではなく、一人一人が真実を知り、考え、選択することから始めたいと思います。

わずか0.3パーセントの小さな国が、未曾有の災害に加え、
大気に海に放射能を撒き散らすという歴史上類のない原子力発電所の爆発事故を経験しました。
それでも日々の暮らしが続いていく愛する故郷です。私たちの国、日本です。
その日本が、不屈の力と深い反省のもとで生まれ変わる過程を子ども達に、そして世界に見せてやりたいと思います。

2012年が、そういう新しい年になりますように!    みなさまもどうぞよいお年をお迎え下さい。 


子どもたちの笑顔が嬉しい! 長倉洋海写真集 「きみが微笑む時」  2940円 

はじけるような子どもたちの笑顔です。
アフガニスタン、コソボ、エルサルバドル、ブラジル、トルコ ニカラグア、フィリピン、パキスタン...。
そのほとんどが働き、生活をになう子どもたちです。
この目の輝き、楽しそうな表情、
暮らしをしっかりと体で受けとめて、地に根差した自信すら伝わって きます。
戦争や貧困にも負けない希望がそこにあります。
写真を見ているうちにこちらにも笑みが浮かんできます。

1984年―2004年、長倉さんが紛争地を中心に世界をめぐって撮った笑顔の写真集。エッセイも。
日本は、阿寒、釧路、秋田の笑顔があります。
まだまだ大丈夫、人間にはこんな力があると嬉しくなります。
カメラに向けた子どもたちの表情に長倉洋海さんの思いもそこにあることを感じます。


新刊から 

「空の絵本」 長田 弘 作  荒井良二 絵    1470円

「森の絵本」に続く長田弘さんと荒井良二さんコンビによる絵本、2作目です。
森に降り始めた一粒の雨がだんだんだんだん強くなり、嵐になります。
やがていつのまにか空の色が少しずつ明るくなり、夕焼けが、一番星が、そして満天の星空が...。
詩人、長田弘さんは福島市生まれです。
こういうなにげない自然の営みがどれほど大切なものかが、
長田弘さんの詩を見事に表現した荒井良二さんの絵から伝わります。
雨や風の激しさ、移り変わる空気の感触までもこの絵本から感じとることができます。
自然が織りなす壮大なドラマです。



「川のうた」 ラングストン・ヒューズ 詩 E・B・ルイス 絵 さくまゆみこ 訳   1680円

ラングストン・ヒューズ、なつかしい詩人の名を目にしました。
心の奥深くに沁み入る「川のうた」は18歳の時の詩です。

「わたしは、たくさんの川を知っている。
世界のなりたちと同じくらい古く、
人間の体をながれる血より古い川を。
それで、 わたしのたましいも、川のようにふかくなったのだ。・・・」

たくさんの川に私たちの命と人生と歴史がある。
災いも含めて、水は生きるものの原点であり恵みであり畏怖すべき自然です。
ヒューズの言葉が絵の中に融けていきます。
川と歴史を旅するようなすばらしい絵です。


 2011.12




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今月の新刊より

                                               


光村教育図書


「ねぇ、おきてる?」
ソフィー・ブラックオール 作 もとしたいずみ 訳
ねえ、ママ、おきてる? 
なんでまだおきないの?なんでまだよるなの? ねえ、ママ。
まだ暗い朝の4時。もうちょっとねかせて、とママの生返事が続きます。
ママの気持ち、わかりますねぇ!
ママのとエドワードの会話は続き、ママはとうとう目がさめて、いつのまにかエドワードは ...。
会話のやりとりに笑います。 
(1365円)


偕成社


「みんなで!いえをたてる」
竹下文子 作 鈴木まもる 絵
家を建てるための働く車の絵本です。
地面をならす。くいを打つ。コンクリートの土台をつくる。
材木を運ぶ。組み立てる。いろんな材料や器具も運ばれてきました。
植木屋さん電気屋さんもきます。 ゴミもでます。たくさんの車が大活躍です。
家ができあがったらさあ、お引越しのトラックがきたよ。
(1050円)


福音館書店


「コンテナくん」
たにがわ なつき 作
大きな箱に荷物をいれるコンテナくんの旅です。
コンテナくんは一人では動けませんから、
フォークリフトやトレーラー、ヤードトラクターの力で船に載せられました。
コンテナ船にはいろんな国からいろんな物を入れたコンテナでいっぱいです。
どこへ何を運ぶのでしょうか。一緒に長い旅が楽しめます。
(1260円)


偕成社


「えんまのはいしゃ」
くすのきしげのり 作 二見正直 絵
地獄の入り口でえんまさまの前に座らされたほら吹きの歯医者。
生きてる時は将棋ばかりしていいかげんな治療をしていたことをせめられ、
なんとか地獄におくられまいと地獄の 鬼達の虫歯を治療することになった。
ほら吹き歯医者がした治療とは...。
鬼もえんまさまも、せっせと歯磨きをするようになります。(笑) 
(1260円)


あすなろ書房


「どうぶつがすき」
パトリック・マクドネル 作 なかがわちひろ 訳
アフリカに行って動物と暮らし本を書こうという10歳の頃の夢をかなえた
動物学者ジェーン・グドール博士の子どもの頃を描いた絵本です。
幼い頃の好奇心と観察欲。本からも知識を得るほどに夢は 膨らみます。
ジェーンは粘り強い観察によってチンパンジーが道具を作り、使う事を発見し、本を書きます。
夢 がかなったのです。
現在は国連平和大使として 環境保護の活動をしています。
(1575円)
 


光村教育図書


「じゃがいも畑 」
カレン・ヘス 文 ウェンディ・ワトソン 絵
食べることにことかく毎日。
母さんが夜勤の夜、姉さんのメイベルに言われ、僕たち三人兄弟はケニーさんの畑にじゃがいもを盗みに行った。
でもじゃがいもと思った大半は石ころだった。
おまけに母さんはまったく喜ばない。
あやまりに行ったぼくらにケニーさんは...。
母さんを思う子ども達と母さんの愛を確認する子ども達。
母さんの料理はちっぽけなじゃがいもでも最高の味に。
(1575円)


偕成社


「こん虫のことば」
岡島秀治 監修
“こん虫のふしぎ“シリーズ3巻目です。
こん虫もことばを持っています。それは人間とはちがうことばです。
においで話すアリやガのヤママユ。
ほたるは光で、セミのオスは鳴き声で メスを呼びます。
ミツバチのことばはダンスです。 おいしい蜜のありかを教えます。
こん虫もさまざまなことばを使って仲間と会話しているのですね。
このシリーズいいです!5巻まで続きます。
(1470円)



岩崎書店


「ちいさな鳥の地球のたび」
 藤原幸一 写真・文
すごい渡り鳥です!北極から南極までを往復するキョクアジサシ。
その走行距離は3万5千キロに及びます。
卵を産み、子育てをするために北極に帰ってきたキョクアジサシのキーア。
セイウチやトナカイ、シロクマなどが迎えてくれます。
やがて秋になり、ヒナたちも空を飛べるようになると、春を迎える南極に向かって飛び立ちます。
森が無くなり、ゴミが増えていく地球を眼下に見ながら…。
(1470円)


あすなろ書房


「印刷職人はなぜ訴えられたのか」
ゲイル・ジャロー 幸田敦子 訳
イギリスの植民地だった1730年代のアメリカ。
イギリスからニューヨークの総提督としてやってきたウィリアム・コスビーは
権力を 振りかざし私欲をこやそうとするとんでもない男だった。
コスビーに対抗しようとする政治家たちは新しい新聞を発行し、悪事を暴きたてていく。
結果としてその新聞の活字を組む印刷職人ピーター・ ゼンガーが訴えられて裁判が行われる。
当時の残された資料から史実に基づいて書かれた物語です。
その裁判をきっかけにやがて歴史はアメリカの独立へと進んで行きます。
訳者のあとがきがとてもいい。
今や報道はそういう闇の時代から明るすぎる時代へ。
だからこそ覚悟ある発信者でありたい。疑う受け手でありたいと。 
(1365円)


岩波書店


「父さんの手紙はぜんぶおぼえた」
タミ・シェム=トヴ 母袋夏生 訳
オランダ、ナチス占領下の時代、ユダヤ人の少女リーネケは
名前を変え、家族と離れて隠れ家を転々とする生活を余儀なくされます。
父でありながらヤープおじさんとして、 リーネケのところに絵入りの手紙が届けられます。
読めば破棄する約束の手紙が、かくまってくれていたコーリー医師により地中に埋め保存されていました。
娘を気遣いながらも楽しい絵とユーモラスな文章の手紙が本の中 に紹介されています。
これは実話でリーネケは70 歳を過ぎ、現在はイスラエルで暮らしています。
「アンネの日記」もそうでしたが、
命の危険をおかしてまでもユダヤ人に手をさしのべようとする人々 の存在に勇気づけられます。 
(2205円)                                                                        
                 



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