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★ジオジオからのメッセージ
           



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311 号

楽しい夏を過ごされたことと思います。
まだまだ残暑の厳しい日もあるかとは思いますが、季節は秋へ向かいます。
出版社からはクリスマスの絵本や2012年のカレンダーの案内も届き始めました。
これからの4カ月、加速度を つけて過ぎていくような予感です。

大震災、原子力発電所の事故からはや6ヶ月がたちました。
復興もままならない中、8月の終わりにまた日本の 総理大臣が変わりました。
政治も私たちの暮らしもどのように変化していくのでしょうか?
なんだか国民が置き 去りにされているような印象がぬぐえません。が、私たちの政治です。子どもたちの未来です。
原発の事も含め、 無関心にならないように、これからの日本を見ていかなくては、と思います。

さておいて、二学期も始まりました。
食欲の秋、読書の秋、芸術の秋(見るだけ)、スポーツの秋(見るだけ)。 いろんな秋を楽しみたいと思います。
まもなく、新米!です。嬉しいなあ〜。


この夏、小学一年生の孫が85歳の私の母(ひいおばあちゃん)に
「おばあちゃん、戦争が終わった時、嬉しかった?」
とたずねるのを聞いて、驚きました。もうこういうことを考えるようになったのですね。
考えてみると戦後生まれの 私には答えてやれない問いです。
母は神戸の空襲と広島の原爆を経験していますので、
「ほっとしたよ。もう爆弾が 落ちてこないと嬉しかったよ。」
と答えていました。
ひいおばあちゃんの言葉を幼い心はどのように受けとめたのでしょうか?ちょっと胸を熱くしました。

私は、幼い頃よく母方の田舎のおばあちゃんの家に預けられました。
実家が商売をしていて忙しかったこともあり、 兄妹3人の真ん中っ子だったこともあって、
無条件に甘やかしてくれる祖母の家は私にとっては天国で、自然に かこまれた農家の暮らしとともに
甘くなつかしい思い出として心に残っています。

で、時がたって、6年前からはそのおばあちゃんの立場になりました。
孫たちにたいした事は何もしてやれないの ですが、こんな存在でいられたらいいな、という絵本や児童書に出会うことがあります。

いとうひろしさん の “おさる” シリーズ 9冊目が 出ました。

南の島でなかよく暮らすおさるたちのお話、「おさるのまいにち」から始まったこのシリーズ、もう20年になります。
「おさるはおさる」「おさるになるひ」などジオジオも配本によく使わせてもらいます。

このいとうひろしさんの“おさる”シリーズでは、
子どもが感じる素朴で生きることの根底にある不思議を、急ぐこと なくユーモラスに物語にしています。
子ども向けではあるのですが、内容はなかなか哲学的でさえあり、
大人もゆっ たりとおさるの島で時間を過ごし、
心に何か暖かいものをもらったような気持ちになります。
おじいちゃんがとても いい役割をしていて、心地よい余韻が残ります。
挿絵もいっぱいで楽しいシリーズです!新しく9冊目が出ました。

「おさるのかわ」  いとうひろし    1155円

島にある川で今日はおじいちゃんと“かえるながし”をしてあそびます。
おじいちゃんはかえるながしの名人です。
そのうちぼくは気がつきました。川はいつでも変わらないのに、川の流れはいつでも新しい水に変わっています。
僕たちおさるも毎日変わらない暮らしをしているけれど、僕たちは変わっていきます。
「なんだかにてるね」と 言うとおじいちゃんは「うん うん」と言います。
でもいなくなったおさるはいったいどこへいくのでしょうか…。不思議です。
かえるながしを追いかけていくと、いつのまにか川は終わって海になりました。
「おしまいとはじまりはいっしょなんだね。」というとおじいちゃんは「うん うん」とうなずきます。


既刊  おさる シリーズ  いとうひろし さく   各 1155円 


おじいちゃんが伝えること こちらも新刊です。

「わしができなかったことも、おまえはなんでもできるよ。」
それはおじいちゃんが生きてきた歴史があったから。
意識しなくても、私たちの周りにもこういうことがたくさんあります。それを伝えていくこと、大切だと思います。

「おじいちゃんの手」 マーガレット・H・メイソン 文 フロイド・クーパー 絵 もりうちすみこ 訳  1470円
「どうだ、ジョーゼフ、わしの手は。」
とおじちゃんは靴のひものむすび方、ピアノのひき方、トランプのきり方など いろんなことを教えてくれる。
なんでもできる手なのに、パン工場でおじいちゃんはパンの生地をこねることができなかった。
「黒人がこねたパンは白人は食べない。」という理由からだった。
おじいちゃんは、仲間たちと手をつなぎ、 差別と戦った。
今、ぼくの手がどんな仕事をしようと文句を言われることはない。なんでもできる。



 2011.9




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今月の新刊より                                                                                 


教育画劇


「すごいくるま」
市原 淳
パパのくるまはふつうのくるまにみえるけど、すごいよ。
ブランコもできるし、水の上も走れば、潜水艦にもなる。
混んでいる道ではテクテク歩けるよ。
その上、デザート・マシンで、おいしいおやつが食べられる。
まだまだすごいことがいっぱい。
パパと楽しいドライブ。
こんなくるまがあるといいなあ。
(1155円)


BL出版


「おふとんかけて!」
D・ハコエン & S・シャーシュミット さく いしづちひろ やく
おやすみなさい。
おふとん かけて ほしいこ、 だあれ?
ページをめくるとおふとんに。
動物たち にあわせて楽しい模様です。
みんな寝れるかな?  
(1365円)  


岩崎書店


「わたし、まだ ねむたくないの!」
スージー・ムーア さく ロージー・リーブ え 木坂 涼 訳
ねるじかん?
わたし、まだやりたいことがいっぱい。
ねむっているばあいじゃないの!
海賊になったり、かいじゅ うになったり、バレリーナにも、まほうつかいに も、やりたいことがいっぱい。
ちっともねむくな い...とちいさなあくび。やれやれ…(笑)
(1260円)


岩崎書店


「おうさまジャックとドラゴン」
ピーター・ベントリー ぶん ヘレン・オクセンバリー え 灰島かり 訳
ワクワクドキドキの楽しい冒険です。
おうさまジャック、しょうぐんザック、チュッパおうじは
ダンボールやシーツでおしろを作ってドラゴンたちと戦います。
ところがおうさまジャックを残して、二人は巨人!に連れて 行かれてしまいす。
だんだん暗くなりますが、ジャックは一人でドラゴンをやっつけよう と...。
やがてドラゴンのあしおとが...。
(1365円)


講談社


「野球場の一日」
いわた慎二郎 作
協力は横浜スタジアムと横浜ベイスターズ。
朝の9時から夜の9時20分までの野球場の一日を綿密な俯瞰図で描きます。
野球場で働く人たち。その仕事。
ふだんは見られない選手の食堂や練習場。記者室や放送室。
道具や用具の説明、野球場で働く車も載っています。
試合はサヨナラホームランで終了。
たくさんの花火が打ち上げら れます。お疲れ様。
作者のデビュー作になります。
(1470円)
 


岩崎書店


「ねずみのへやもありません 」
カイル・ミューバン 作 フレヤ・ブラックウッド 絵  角田光代 訳
ダイナミックで楽しいくりかえしです。
大きなお屋敷で、仕事で忙しいお母さんと親友のねずみのスニーキーと3人でくらしているクリストファー。
町でこまっている人をみると家にさそいます。
忙しいお母さんは気がつきません。
そのうちオーケストラやサーカスまでやってきて、家は満員です。
クリスファーとスキニーは どこに? 
絵がとても楽しめます。     
(1470円)


理論社


「やまんばあかちゃん」
富安陽子 文 大島妙子 絵
ドングリ山に住む296才のスーパーやまんばあさん。
オリンピック選手より元気でプロレスラーより強い。人気のシリーズですが、
そのやまんばあさんは、どうやって生まれて育ったのか、その秘密が絵本になりました。
なんと生まれ方がすごい!
突然のやまんばあかちゃんの出現に森の動物たちはびっくりぎょうてんです。
動物たちはみんなでお母さん代わりになってこの天真爛漫なやまんばあかちゃんを育てます。
なるほど。強いはずです。
(1470円)



毎日新聞社


「だれにも いえない」
岩瀬成子 作 網中いづる 絵
私はいつのまにか点くんを好きになっていた。
みんなとひとくく りしていた中で、いつも点くんをみている自分に気がつく千春。
でも誰にも話せない。
いったい私はどうしたっちゃたんだろう。
保育園や一年生の時に男の子を好きになった気持ちとちがうよう な気がする。
クラス、友だち、家族との日常の中で、 初めて恋をしたとまどい。
揺れ動き変わってゆく 小学4年生の少女の思い。
読んでいるこちらの心も 少々心痛く、せつなく。通ってきたなぁ、ここ。
(1365円)
          


あすなろ書房


「千年の森をこえて」
キャシー・アッペルト 著 片岡しのぶ 訳 デイビッド・スモール 絵  
テキサス州、サビーン川、上流の深い森を舞台に、現在と千年も過去の神話のような物語が融 合します。
詩的な文章に木々や川、沼地が目に浮かぶような臨場感 があります。
愛を知らず生きてきた非情な男ガーフェイス。
あわれ な飼い犬レンジャー。
捨てられた猫キャリコはレンジャーに見守ら れ二匹の子猫を産みます。
森の一本のテーダマツの根にからんだ甕 のなかには、
悲しみと恨みをかかえ千年もの眠りか ら覚めようとしているヌママムシの婆。
同じく千年 を生きる巨大ワニ キング。
物語の背景には音楽が 聞こえ、ドラマチックな展開を見せてくれます。     
(1890円)


理論社


「鴨とぶ空のプレスリー」
野中ともそ
世界の中心だと思っていた父親も一人の人間として、距離をおいて見る時期がやってきます。
キンヤスの父は音痴のくせにプレスリーおたく。
もみあげをのばし、コピーバンドを組み、仕事もあまりしないダメ父。
友達の進藤は尊敬していたミュージシャンの 父が盗作の疑いをかけられていることを知る。
その二人がダメ父 の思いに巻き込まれ、プレスリーの故郷メンフィス に行くことに。
そこでとんでもない騒動に巻き込ま れながらも、芽生えた音楽への思い、父への思い。
そして父からの思い、再発見の旅に。
プレスリー!ナツカシイなあ。
(1470円)                                                     
                 



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