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★ジオジオからのメッセージ
           



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302 号


今年もジオジオとおつきあいいただきましてありがとうございました。

12月です。いろいろなことがあったにせよ、こうしてなんとか一年の終わりを無事に迎えることができたこと、嬉しく思います。

子ども達の一年は、大人とはちがって大きな成長があります。それはお届けしている本にも感じられることです。
1冊のノートから始まったジオジオのブッククラブもいつのまにか、ぶ厚いファイルが23冊に...。
その中にはそれぞれのお子さまのご成長の跡がぎっしりとつまっています。
もちろん、手書きですので、あれこれと迷った末での選本もそのままわかります。
ちょっと字が汚くて、お見せすることはできませんが(ほんとに!)時々、ページを繰りながらなつかしい思いにひたります。

そんなこんなでまた一年が過ぎました。 いろいろ至らないこともあると思いますが、辛抱しておつきあいくださったこと感謝しています。

来年もどうぞよろしくお願いします。みなさま、楽しいクリスマスを!そして良いお年をお迎え下さい。


佐野洋子さん

強烈な印象とたくさんの作品を残して、佐野洋子さんは逝ってしまわれました。
癌で闘病生活をされていることはエッセイなどでわかってはいましたが、
佐野洋子さんが 亡くなるということが、予想できないでいました。ショックと寂しさを引きずっています。

あまりにも有名な「100万回生きたねこ」は、
絵本に携わる仕事をしている人にも、好き嫌いの分かれる絵本でした。
自分をかわいがってくれる人たちをみんな嫌って、ねこは何度も生き返りました。
そして誰のねこでもない自由なねこになり、今度は愛することを知ります。

「なぜ、この絵本がいいのですか?」という質問をいただいたこともありました。
「この絵本、好きになれないです。」という言葉も聞きました。
その度に、そう言われる絵本に魅かれている事、ぞくっと嬉しかったのです。

道徳の教科書に取り上げられたことを知って、ちょっと残念(!?)に思う、勝手な自己中のファンでした。


「嘘ばっか」という本があります。もう絶版です。
版が変って違う出版社から出ていたようですが それも品切れのようです。
でもまた再版されるのでは...と期待しています。

佐野洋子さんによる26編の 新釈・世界おとぎ話です。
この中に出てくるシンデレラは美しく、また 自分を悲劇のヒロインにするりこうさと野心を持っています。
女たらしで中身のない男、浦島太郎。
現代版「ハーメルンの笛吹き男」
三様に家のローンを組む3びきのこぶた。
めざすブレーメンの国とは? の動物たち。



世の中、そんなに一筋縄ではいかないよ...、見方を変えればこういうことだって...。
と私たちをちょっと毒のある世界へとひきずりこんでくれる佐野洋子さんの魅力、凝縮です。


代表作など決められないほどのたくさんの作品を残されています。
絵でも文章でも佐野洋子という圧倒的な存在感が あります。
絵本、エッセイ、小説、挿絵、翻訳、そして絵本作家である息子の広瀬弦さんとの絵本、
元パートナーで あった谷川俊太郎さんの詩集の挿絵なども含めて、
もう新しい作品や文章に出会えないことの喪失感は大きいです。
佐野洋子さんのご冥福を祈りつつ、選びきれない気持ちの中で、やはり有名なそして大好きな3冊を紹介します。


「空とぶライオン」   1470円
ねことライオンは一緒に暮らしていました。
りっぱなたてがみといさましい声のライオンは、ねこたちのあこがれでした。
ライオンはねこたちの期待にこたえようと毎日、獲物をとってきてはご馳走します。
ねこたちは「さすがライオンだ。」と感心するのですが、ほんとはライオン、そういう毎日にくたくた、夜になると「疲れた。」とさめざめと泣きます。
とうとうライオンはたおれてしまい石になって何十年も何百年も昼寝を続けます。
期待にこたえようとがんばっちゃうことあるんですよね。そしてさめざめ泣くことも。疲れたら昼寝しようね。

「おじさんのかさ」      1470円
おじさんは、とってもりっぱな傘を持っていました。
いつも持って出かけましたが、雨になると大事な傘がぬれないように、
雨宿りしたり、だいてかかえたりしました。
雨にぬれる自由も、傘をぬらさない自由もあります。
そして本来の傘をさすという楽しみにもおじさんは気がつきます。
この絵本を好きな子、好きです

「おぼえていろよ おおきな木」   1050円
大きな木のそばの小さな家におじさんがすんでいました。
朝はピーチク、パーチクことりがうるさく、木の下でお茶をのんでいるとことりのふんが落ちてきます。
せんたくものは木の影でかわかない。ハンモックをつるして昼寝をしていると毛虫が...。
その度に「おぼえていろよ。」とおじさんは木をけとばしていましたが、
とうとうおじさんはその木を切りたおしてしまいました。
それからの毎日の寂しさといったら...。
無くしたもののかけがえのなさに、よよと泣き崩れるおじさん。
でも、切り株には...。おぼえていろよ、おじさん です!



 2010.12




ブックランド紙上で紹介した本をご希望の方は、配本に追加する、あるいは配本に入れる、 という形でご注文くだされば、翌月、翌々月にはお送りできます。
不明の点は、TEL、FAX、Eメールでお問い合わせください。またブッククラブ以外の方のご注文もお受けします。
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今月の新刊より          


好学社

「あそぼうよ」ボードブック
レオ・レオニ
谷川俊太郎 訳
おはよう!きょうはなにしようか?
ほんよんでもいいし、
おはなつんでもいいし、
およぎにいってもいいし...。
こどもたちの一日は、楽しい遊びでいっぱいです。
充実した時間なのでしょうね。
繰り返しの言葉、レオ・レオニのコラージュ、いいですね!
  (892円)


絵本館


「タコさんトコトコどこいくの?」
tupera tupera 作
海からあがったタコさん、6本足でどこいくの?
チリリン、チリリンじてんしゃのって、
ブルルンブゥーンとくるまにのって、
次々と出てくる乗り物でいったいどこへいくつもり?
リズムのある言葉ととぼけたタコさんの表情が楽しい。
(1365円)
     


ひさかたチャイルド


「たっくんのおしろ」
土屋富士夫 作・絵
ダンボールのちいさいけれどりっぱなおしろの王さま、たっくん。
みんなとしあわせにくらしていましたが、突然、となりの部屋の 女王がやってきて
「おへやのおそうじするから、 おしろをかたづけなさい!」
けものにおそわれ たおしろを立て直していると、
またまた女王は「おやつよ!」といきなりドアを...。
まあいいか、大好きなケーキが...。   
(1260円)


ほるぷ出版


「どろんこのおともだち」
バーナラ・マクリントック 作
福本友美子 訳
「ないしょのおともだち」に続いて出たこの絵本、
お転婆で外で遊ぶのが大好きなシャーロットの世界がほんとに生き生きと描かれています。
エズメおばさんから贈られた人形。
シャーロットは 人形なんて欲しくはなかったのですが、
泥遊び、 釣り、木登りなど一緒に遊ぶうちに大好きにな っていきます。
と同時に人形の服はぼろぼろ、 顔はどろんこ...。
それを見たエズラおばさんの 言葉が嬉しい。
クラシックな絵がいいですね。
(1575円)


講談社


「たいせつなあなたへ あなたが うまれるまでのこと」
サンドラ・ポアロ=シェリフ 作
おーなり由子 訳
あかちゃんがおなかに宿って、生まれるまで、
おかあさんはどんな気持ちで過したのでしょうか?
あなたのおかあさんになれる喜びをかみしめ、
あなたの無事を祈り、いろんな思いをめぐらせて あなたの命を大切に大切に守ります。
はやく会いたい、はやく抱きしめたい、一緒に生きていくことを楽しみに...。
出産までの母の気持ちをやさしく描きます。プレゼントにも!
(1260円)
 


ひさかたチャイルド


「ピンクのれいぞうこ」
ティム・イーガン 作・絵
まえざわ あきえ 訳
ネズミのドワースはリサイクルショップをしながらのんびりと暮らしていましたが、
ある日、ガラクタおきばでおんぼろのピンクの冷蔵庫を見つけます。
そこにはマグネットでとめた「えをかこう」というメッセージが、
そして中には絵の道具が 入っています。
次の日には「本を読もう」と本が、
そして「えんそうしよう」とトランペットが...。
ドワースの暮らしが少しずつ変っていきます。
(1470円)
               


新教出版社


「ちいさなもののいのり」
エリナ・ファージョン 文
エリザベス・オートン・ジョーンズ 絵
しまたよ 訳
こちらもぜひ贈り物に...。
「ムギと王さま」などの作品で知られるファージョンの詩です。
原詩の英文と合わせて楽 しめます。
かみさま、ちいさなものがちゃんと大きく育つまで、どうぞお守り下さい。
この祈りは宗教を超えた普遍的で永遠のものだと思います。
読んでいるうちに心暖かく、敬虔な気持ちになります。
(1260円)



ひさかたチャイルド


「けんけんけんのケン ふたりでるすばんのまき」
山下明生 作
広瀬 弦 絵
ぼくのお兄ちゃんはケンというほんものの犬です。
そしてぼくと二人っきりの時だけ人間の言葉をしゃべります。
そしてお兄ちゃんということでいばっています。
ママに急用ができて二人でるすばんをすることに...。
これがもう大変な騒ぎをまきおこします。
お話もおもしろく 絵が楽しい。
お兄ちゃんの表情、絶妙です。
(1260円)


偕成社


「フォスターさんの郵便配達」
エリアセル・カンシーノ 作
宇野和美 訳
1960年代のスペイン。
軍事政権下で小さな漁村にもその影響が出て緊張した日々の暮らしの中、
少年ペリーコは母を亡くして以来、学校もさぼりがちで、言い訳のためにうそもつき
父とも気持ちがかみあわない毎日です。
たった一人のイギリス人、フォスターさんは村の中で、浮いた存在でしたが、
郵便物を届けるという仕事を得たペリーコと関るようになります。
もう一人 村人とはなじまない皮職人のイスマエル。
二人は何か関係がありそうです。
そんな中、その二人の大人との出会いでペリーコにも変化と成長が...。   
(1470円)


講談社


「クリスマス物語」
マルコ・レイノ 作
末延弘子 訳
佐竹美保 絵
フィンランドの作家が送るサンタクロースの物語。
フィンランドにとってクリスマスは異教徒のお祭りになります。
ではクリスマスとサンタクロースはどんなつながりがあるのか…。
贈り物をすることは贈られる喜びを知ること、誰かを大切に思う気持ちを忘れないようにと生まれた物語です。
海で見つかった小さな木の箱。
その中には黄ばんだ紙と懐中時計。
クロース家に起こった悲劇の中で、妹アーダを思い続けたニコラスの一生とは...。
(1680円)
             



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