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★ジオジオからのメッセージ
           



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296 号


はや6月。梅雨が明けると、本格的な夏です。
かがくいひろしさんの絵本、「なつのおとずれ」のように
お日さまの大きな口から パツカーー! と夏が 届けられます。
カキ氷、すいか、扇風機、ソフトクリーム、かとりせんこう、セミ、カブトムシ、 流しそうめん、ひまわり...
絵本の中のギラギラとした夏の風景は、暑さも含めて、なんだか なつかしく、楽しくもあります。
夏、今年も 体力、気力、食欲で乗り切りましょう! 


昨年に続いて選挙の夏になりそうです。

民主党に政権が変って、日本という国の流れが変る!という期待を持ったのはつい9ヶ月ほど前のことです。
長い間の自民党政権の体質が、そう簡単に変えられるものではないとは思いますし、変えていくには時間がかかる のも当然ですが、
なかなか日本の先が見えてきません。
鳩山首相の迷走ぶりが報じられていますが、まず、国民 ありきの迷走ならいいんですけど...。
後戻りはしてほしくないですね。

沖縄の普天間基地移設問題に関しては、特に危機感を感じています。
アメリカの抑止力がどういうものなのか、 具体的なものがわからないまま、
その言葉に踊らされて沖縄の人たちに戦後、犠牲を強いてきた私たちの問題です。
せっかくの政権交代。アメリカの思惑通りにはなっていかない日本に変わって欲しいと思います。

で、参議院選。なんだか候補者もバラエティに富んでいて、選挙の結果も見えにくいなあ〜。


まもなく4年に一度のサッカーの一大イベントワールドカップ、南アフリカ大会が開催されます。
息子が高校時代サッカーをしていたこともあり、
当時、会話の少なくなった息子と話を合わせる為(笑)イタリア大会 だったでしょうか...
受験生だったはずですが、息子と夜遅くまでテレビで観戦したことを思い出します。
想像をこえる国を挙げての、というより国を賭けての応援の過熱振りにサッカーの魅力ってなんだろうと驚きました。

先日の清水真砂子さんの講演会で紹介された本があります。
理論社から出ている「オシムからの旅」(理論社 1365円)です。
元ユーゴスラビアのサラエボ出身で日本代表チームの監督もされたあのイビツァ・オシム氏です。

紛争があったことは記憶にあっても、日本からはやはり遠い国だったユーゴスラビア。
連邦国として様々な民族や宗教から成り立っていたこの国が、
独立をめぐっての対立から武力衝突、崩壊へと発展していきます。
そういう国の政治とは無関係ではいられないサッカーという競技。


当時、名古屋グランパスエイトに在籍していたセルビア人のストイコビッチ選手は、
試合中に「NATO STOP STRIKES」と書かれたTシャツを着てセルビアに対するNATOの空爆に抗議しました。

国ではなく民族を背負ってのサッカー。その中で民族を越えて信頼されていたオシム監督。
自身も紛争の中で二年半、家族と会えないという体験をしながら、民族を融和させてチームを組むことに努力しました。

オシム監督の言葉は重く、そしてそれは私達に希望を与えてくれるものです。

著者の木村元彦さんは、また私達日本人のことにもきちっとふれています。
遠い国の出来事ではなく、こういう問題は身近なところにもあります。
楽しむべきスポーツが民族 主義を利用した政治の犠牲になる。
そして私達もそれに乗っかってしまう危険性があります。
そういう問題を乗り越えようと努力した日本人も紹介されています。
スポーツ、サッカーを通してこれからの時代の在り様を示唆してくれ、世界を広げてくれる本だと思います。

2010年のワールドカップに出場するスロベニアの代表チームはセルビア人、クロアチア人、ボスニア人が混ざり合ったチームとのこと。
なんだか嬉しく、観戦する楽しみが増えました。


続いて 清水眞砂子さんのこと   新刊  「本の虫ではないのだけれど」  1995円

先月のブックランドにも書きましたが、清水真砂子さんの新刊がでました。

1976年から今年3月の青山学院短期大学での最後の授業まで、
清水さんの書かれてきたものが集成されています。
今まで、元気をもらってきたなつかしい文章もあり、また初めて読むものもたくさんあります。
読まれた本から感じ取ってこられたこと。
旅行先で出会った人々のこと。
子どもの頃のこと。日常の こと。幸福のこと。生き延びていくということ。
清水さんの大きく深く、また柔らかな視点を感じながら、
うん、前向きに生きていくのも悪くないぞ、と思ってしまいます。
25年前「子どもの本の現在」で清水さんに出会ったこと、私にとっては、ほんとにラッキーでした。



「わかり急がないで」
「わからなくていいの。わからないことがすてきなの。どうやっても歯がたたないものに出会うこと。自分の小ささを思い知らされること。それが歓びとなるような世界との出会いをしたい。」
  「教室はわからなくてはいけないところ?」より

子どもの頃、こういう事を言ってくれる先生に出会いたかったなあ...。



 2010.6




ブックランド紙上で紹介した本をご希望の方は、配本に追加する、あるいは配本に入れる、 という形でご注文くだされば、翌月、翌々月にはお送りできます。
不明の点は、TEL、FAX、Eメールでお問い合わせください。またブッククラブ以外の方のご注文もお受けします。
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今月の新刊より                                                                               


童心社

「すいかくんがね..」
とよだかずひこ さく・え
おいしいともだちシリーズ
“すいかくん”が仲間入りです。
じりじり暑い夏。すいかわりです。
みんなへただなあ、あらよ、あらよ、と逃げるすいかくん。でもゆだんしていると〜。
でました!「しんぱい ごむよう!」 です。
なんと、おいしそうなすいかくん!
(893円)


福音館書店


「かんたん手づくりおうちでおもちゃ あかちゃんとあそぼう」
堀川 真 作
毎日、毎日が成長の子どもたち。
家庭で、外出 先で、ちょいちょいと身近なものでおもちゃを作って遊べ たら...。
現役お父さんのアイデアおもちゃが 50種類。
使わないものは時間とお金。
うん、これならおじいちゃん、おばあちゃんも。
(1050円)
                   


福音館書店


「くさはらどん」
松岡達英 さく 
草はらに足を“どん“ 
驚いた虫たちが飛び出してきます。
ショウリョウバッタ、モンシロチョウ、シオカラトンボ...
林の中で“どん”
ハンミョウ、シロスジカミキリ ...。
足もとのたくさんの虫たちが野の花と共に 写実的な絵で描かれます。ワクワクするよ。
(840円)


朔北社


「サムさんと10ぴきのひつじ」
ミジ・ケリー 文
ラッセル・エイト 絵
まえざわ あきえ 訳
サムさんのひつじは全部で10ぴき。
オオカミのいる草原から帰る と、ちゃんと10ぴきいるかどうかかぞえます。
ところがかぞえているうちにサムさんはいつも眠ってしまいま す。
あらしの夜。夜中に大きな音が!玄関に はひつじが...。
サムさんはおいてきぼりに してきたひつじだと思い家に入れようと...。
ユーモラスでとぼけた文章に笑います。なんで眠くなるのかなあ。
(1575円)
すみません。新刊ではありませんね。


理論社


当世落語風絵本 「孝行手首」
大島妙子 作
ちょっとシュールでこわい。でもほのぼのと温かく、なんだかせつなくもあり...。
落語風です。大島妙子さんの絵がまたいいです!
松吉とお光の大事な一人息子、小太郎が大八車にひかれて、あっけ なくこの世を去ってしまった。
それから二十年。
ある夜、喘息もちの松吉が発作をおこし、死の 淵から生き返った。
が、松吉のえり首には毛む くじゃらの大きな手首が!
お光は、その手首を 成仏させようと葬るが、
すぐに帰ってくる。
やがて二人はこの手首と暮らしはじめることに。     
(1575円)
                      


BL出版


「ヤマダさんの庭」
岡田 淳 作
岡田 淳さんの絵本です。
多分、ご自分の心の庭を描かれたのかもしれません。(!)
気がつけばひとりぼっちのヤマダさん。
でも家に庭があることに気がつきます。
その庭にはヤマダさんが過ごしてきた遠い記憶や思い出がたくさん残っていま す。
そしてやり残してきたことも。
で、今、ヤマ ダさんはミュージカルの脚本を書いていて忙しい。
タイトルは 「だれにだって庭がある」      
(1470円)
       


福音館書店


村山籌子おはなし集「かさをかしてあげたあひるさん」
山口マオ 絵
1920年代から40年代にかけて書かれた17編の童話集です。
時代でしょうか、とてもていねいな語り口で、それがかえって楽しい リズムをきざみます。
動物や野菜たちが笑ったり、怒ったり、泣いたりと愉快でにぎやかなお話ばかりです。
山口マオさんの絵もぴったりです。
作者の村山籌子さんは、戦争の時代、 思想で入出獄を繰り返す夫、村山知義(童画作家) をささえながらも、
暗さを感じない しなやかで 生き生きとした物語を残しています。       
(1260円)
     


偕成社


「ウェイサイド・スクールは きょうもへんてこ」
ルイス・サッカー 作
野の水生 訳
きたむらさとし 絵
「穴」のルイス・サッカーのデビュー作。
手違いでひとつの階に 一教室の30階建てというウェイサイドスクール。
その最上階クラスの先生と子ども達の奇妙きてれつ な話が30話。
これがフツーというウェイスクールが へんなのか、
普通の君たちの学校がへんなのか...。
(1470円)
       


理論社


「最後の七月」
長薗安治 作
自動車部品工場の廃止に伴って、
同じ社宅に住む僕とカズちゃんは一学期を終えると引っ越すことになっている。
今まで、脳性まひで左半身が不自由な松浦と3人での登下校だった。
引越しの前日は、松浦の10歳の誕生日。
決して「ありがとう」を言わない松浦に、僕たちは最後のプレゼントを思いつく。
長崎から遠く転校していくこれから先への不安をかかえる二人に、
「ありがとう」を言わない松浦がしたこととは...。
別れを前にした少年達それぞれの思いが最後の一週間に凝縮する。
(1575円)     


福音館書店


「びんの悪魔」
R・L・スティーブンソン 作
よしだみどり 訳
「宝島」や「ジキルとハイド氏」などの作家スティーブンソンの 怪奇物語です。
舞台はハワイ。
不老不死以外はなんでも願いをかなえてくれるという不思議なびんを手に入れたケアウエ。
ただし死ぬまでに自分で買った値段より安く誰かに売ら なければ地獄に落ちるという。
びんはケアウエの 欲、幸福、愛までもかなえていく。
が、地獄から 逃れるために最後にびんを買ったのは...。
あとがきのスティーブンソンの記述が興味深い。
(1050円)



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