第4話
しょっぱい季節

 訪れた平和はそう長くは続かなかった。   そう夏がやってくるのだ、夏が!   一般に夏といえばさわやかな感じがするが、   ここではそうは行かなかった。   何しろエアコンもないため汗が出るのだ、   そのため臭いも何倍にもふくれあがるのだ。   実に不愉快な楽しみである・・・。   そしてその季節が訪れようとする前に梅雨がやってきた。   ぼくは完全に梅雨のことを忘れていた。   そして梅雨はジトジトとした湿気とともに不気味な臭いを   漂わせてぼくを襲う。  ぼくは除湿機という盾を持って防いだが、湿気はみるみる溜まり   除湿機の限界を超えてきた。   その上、湿気のせいでファブリーズの攻撃も無効化され臭いが迫ってくる。   ぼくはもう限界だー。  でもって風呂場がカビってきた。  そして夏がやってきた。
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