第7話
代役
店に帰ったジョージは待ちくたびれた感じのメアリーに礼を言い、メロンパンを5個渡した。
メアリーはムシャムシャとウサギらしく食べたあと、泣きはらした目をこすってこちらをみた。
ジョージはメアリーにコグーの容態について話し、メアリーもそれにうなづいた。
そしてメアリーも何か用事があったのか、ハッとした顔をして飛び出していった。
もう夕方になってはいたがまだ店は営業中だ気を引き締めて仕事をしなければと思い
仕事に没頭した。
そうして一ヶ月後、もうこの頃になるとジョージはコグーのこともあまり思い出さなくなった、
むしろ顔も忘れたという感じだ
そんなある日のことだ、どこかで見た事のあるキリンが店にやってきた。
どこかで会ったかな?とジョージが考えていると向こうから「ひさしぶりです」と声をかけてきた。
「あっ、イバーソンだ」と思わずジョンは口に出してしまった。
と同時にイバーソンは深々とお辞儀をした
それにしても以前会ったときとは全然雰囲気が異なっている
身なりも救急隊員の服ではないのは確かだが、マスクをして薄く色のついたメガネをしている
全体として怪しい感じだ
それ格好とは会わず、態度は礼儀正しいものになっている。
何かあったのだろうかとジョージは思った
「どうかしたんですか?」とジョージは興味津々に聞いてみた
するとイバーソンは「リストラされちゃいました、どうしましょう?」と泣きついてきた
聞くと奥さんと生まれたばかりの子供がいるとのことだ、イバーソンを哀れんだジョージは
軽い感じで「ここで働くか?イバーソン」と声を掛けてしまった。
かくしてこの小さなパン屋で大きなイバーソンが働くことになってしまった。
とりあえず、コグーが居なくなり人手が足りなくはなっていたのだが・・・
ジョージは心の中で思った「大きくてじゃまだなぁー」
しかしイバーソンはこんなものではなかった。
そしてイバーソンの笑い声がこだましていた「ふぉふぉふぉふぉふぉ」
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