MY OPINION

現代の矛盾を考える---自分を見失なわない為に考え抜く
地方自治
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平成大合併
盲点
意見!

地方自治体は足下を固めるべし(2005/8/13)

財政困難・債務超過は、過剰な公共事業、箱物行政の付け

地方自治体のサービスは住民生活の基本である.国政ほどの話題性はないけれども、自治が身近なであることが重要なのである.憲法では独立した章を設けており、地方自治体には、中央政府に対する地方分権及び民主主義が保障されなければならない.そこで、地方自治体は中央政府から独立した政治を行うのが原則であり、自治体政治は住民の意思によって決定されるものでなければならない.では、そうなっているだろうか?返事はノーである。
日本の地方自治が法律上認められたのは戦後であるが、財政的には戦前の影響が色濃く、実質的に自治体の声が反映されるのは細川内閣からである.政府は、財政(地方交付金)と個別法と義務(機関委任事務)で地方を縛っていた.逆らえば交付額が少なくなり、自治計画は遂行できない.1993年に細川内閣誕生し、95年に地方分権推進法が成立した(期待されながら短命であった細川内閣の功績はこれだけだろう!).2000年4月から地方分権一括法が施行されたので(第一次分権改革)、地方は10年前に成人し、5年前に本当の一人前になったと言える.
TV等に各県知事が顔を見せるようになり、強気の発言をするのはこういった事情である.財源の縛りは、補助金・租税・起債であり、個別法の縛りは関与(干渉)・必置規制(許認可・承認)であり、まだまだ制約はきつい.つまり、一つの事業を行うときに時間と労力がかかる上に関連事務費が増大する結果になる(交付税及び譲与税配付金特別会計にて掲載).夕張市の財政破綻が良い例で、地方の財政難の原因は歳入が少ないのに歳出が大き過ぎるから.その最大の原因は公共工事と箱物行政にある.債務を抱えて事業に望み、中間の利益を搾取して赤字決済ですます.この体質は、国の歪みと同じであるから、自治・官僚のモラルの問題であり地方自身で解決出来るはずなのだが...

現行地方自治体制度
種類 ・普通地方公共団体(都道府県・市町村)---自治体数は3,200有る.
・特別地方公共団体(東京23区・財産区・地方公共団体の組合)
組織 ・地方議会 所属議員は一院制で任期4年.住民の直接選挙で選出された議員で構成される.
自治の条例制定・改廃.予算決定.
長の不信任決議権を有する(出席議員の3/4以上が必要)
・首長 知事・市町村長.住民の直接選挙で選出される(首長公選制).任期は4年.
固有事務・委任事務の執行、条例の執行、議案・予算の提出、地方税徴収等を行う.
議会に対する拒否権(条例・予算)・議会解散権と持つ(首長公選制と併せ大統領制に近い).
議会が首長の不信任を議決したら、首長は10日以内に議会を解散できる.再度公選で選ばれることもできるが、新しい議会で再び不信任されると、辞任しなければならない.
自治体住民の権利(対自治)
種類 請求目的 必要署名数 請求先 議会手続き
イニシアチブ 条例の改廃 有権者の1/50以上 首長 議会での議決(過半数以上)
監査請求 監査委員 監査結果を報告する
リコール 議会解散 有権者の1/3以上 選挙管理委員会 住民投票((過半数以上))
議員・首長解職
役員解職 首長 総議員の2/3以上出席の議会で、3/4以上の同意が必要
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自治体の財政:2003年度(単位:兆)
歳入 歳出
地方税 32.0 投資的経費
地方単独(60%)
補助事業(40%)
23.0
地方交付税交付金
地方譲与税(1兆)
地方特例交付金(1兆)
21.0 給与関係費 23.4
国庫支出金 14.2 一般行政経費
地方単独(50%)
補助事業(50%)
20.9
地方債(借入金) 17.5 公債費(借入金返済費) 13.8
その他   1.3 その他   4.9
合計 86兆 合計 86兆
地方自治の自主財源は地方税に依存している.これが純粋な収入となる.その額32兆で、歳入の37.3%にしかならない.が、歳出は86兆である.つまり、伝統的に国の補助金(地方交付税・国庫支出金)を当てにした予算が組まれており通常、三割自治と言われている.国から借りた金額は、自治が自由に使えないのが現状である.地方債の発行にも国の許可がいる.歳入の項目を説明すると、
自主財源 地方税 住民税・事業税・固定資産税 使途は、地方議会で決定する.
依存財源 地方交付税
交付金
所得税の一部.法人税の35.8%.酒税の32%、消費税の29.5%、たばこ税の25%が配分される.地方の財政格差をなくすという大義名分により交付されるのだが、交付金獲得の為に不正が生まれるてしまう.交付金頼りになり自治行政に習慣化が起こる...
地方特例
交付金
H11の税制改革で、地方税が減収となった分を当面国が補填する.
地方譲与税 所得税(人口割).地方道路税の全額.航空機燃料税の2/13.自動車重量税1/3、石油ガス税の1/2、特別トン税の全額が譲与される.
国庫支出金 委任事務処理のため国が使途を指定して交付される.名目は補助金、負担金、補給金等.使用目的は、公共事業、社会保障、教育費等. 使途が予め、
特定されている
地方債 特定事業の経費に充てる為の借入金.地方債は主に財政投融資計画が受入れている.地方の債権を民間では処理できないので、国が補償してるようなもの.
依存財源というのは、国や第三者が財源を調達する.従って調達者の意向が入ることはやむを得ないこととなる.税収と補助金で賄えない部分は、地方債を発行して借金をすることになる.通常、民間では処理仕切れないので、国の財政投融資計画が補償してるようなもの.地方債は「地方債計画」にのっとっており、資金調達方の裏づけが必要である.近年では、税収の落込みで地方債残高が199兆となっており、自治の財政も改革を迫られている.そこで、先に述べた自治改革が国の誘導で行われた.その結果を見る.
1)1995年:地方分権推進法
    ・首長への機関委任事務廃止
    ・補助金原則の見直し、自主財源確保のため地方消費税導入1%(1997/4.消費税5%のうち1%が地方消費税)
    ・地方債発行の許可制を廃止し事前協議制とする.(2006年度より実施)
2)2000年:地方分権一括法
    ・機関委任事務再編---機関委任事務の55%は自治事務となる  
固有事務 ・自治事務 自治体の処置する独自の事務
(都市計画.飲食店の許可.病院・薬局の開設許可等)
委任事務 団体委任事務
機関委任事務 ・法的受託事務 国の仕事であるが、法令により自治体が処理を受託した事務
(国政選挙事務.旅券交付.戸籍壽務.国道管理等.)
・国の直接執行事務 国立公園の管理.信用協同組合の認可・検査等.

「補助金原則の見直し」について解説する.ま、いわゆる「三位一体改革」である.これは、「地方港税交付金の削減」「国から地方への補助金削減」「税源の地方移譲」の3点である.行われたのは地方のリストラにより、国の補助金を削減する試み.公務員給料は地方のほうが高給であるし、員数も多い.地方も債務を抱えている.そこで自治体合併を促し、地方のリストラを敢行した.
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平成大合併-市町村合併特別法とは?
地方財政難は政府の強力な誘導に地方が乗って、「平成の大合併」といわれる市町村合併(自治体の数を4割減じる.実際は3200を1000に減じるという.2006年で1800程度になっている)という騒動をおこした.合併自治体には「合併特例債の発効を認め、公共工事返済額の7割を国が肩代わりするという」.「合併自治体の補助金は向こう10年間は削減しない」の条件に、自治体が飛びついたわけである.しかし良く考えないといけない.この合併策は、官僚のものであり住民はサービス二の次にされている.合併に関する説明を充分しないで、住民投票をしても、どの程度の理解が得られたのか?説明義務を果たさなければ意味がない.補助金削除のない好条件の間に、箱物行政を施行してしまおうという腹積もりと思われる.公共事業や箱物行政をやればやるほど自治体の赤字は増えるので、その借金は住民に跳ね返る.福祉が二の次なのは、国の政策と同じである.合併により、住民負担が減るなんて話もとんと聞かない.ならば、「税源の地方移譲」論議を活発に行い、自主財源を増やす方策を考えるべきであろう.

地方財政の見えない部分.地方の財政は、「地方自治法」で規定されているが、基本的には国と同じである.つまり、国でも見えない部分である特別会計を地方も持つ.各自治で一般会計と特別会計の範囲は異なっている.それは、「国の法令で設置義務がある特別会計」と「自治が任意で設置する特別会計」があるためである.通常、自治財政は「普通会計」と「公営事業会計」の2つに区分され、正味の自治財政は「一般会計」と「公営企業会計を除く特別会計」を合算したものである(下表の桃色の部分をさし複雑).掲載した予算は、この普通会計である.国は地方自治体に対し、「地方財政計画」なる予算計画書を毎年提出させ地方自治を把握しているのである(地方の制約になる).長くなったが、この「公営事業会計」に見えない部分がある.公営事業会計は下記の如く多岐にわたっている.
会計区分 統計区分 公営事業会計内訳区分
一般会計→ 普通会計
特別会計→ 公営事業会計 ・公営企業会計 上水道
工業用水道
交通
電気
ガス
簡易水道
港湾設備
病院
市場
と蓄場
観光施設
・収益事業会計 競馬・競輪・競艇・小型自動車競走・宝くじ
・国民健康保険事業会計
・老人健康保険事業会計
・公益質屋事業会計
・農業共済事業会計
・交通災害共済事業会計
・公立大学附属病院事業会計
・介護保険事業会計
公営企業会計に属する地方公共企業とは、自治体が公共の福祉を目的として経営する自治体立の企業であり、独立採算制を基本原則としている.この企業に対しては、地方の普通会計、国庫補助金から助成があり、それら企業の発行する地方債を、政府資金(郵政公社資金や財政投融資資金)や公営企業金融公庫資等が引受けることで、概ね保障が付いている.

意見!今の自治体は、真っ先に歳出の縮小を考えるべきである.それには、投資的経費を半減することが良いと考えている.国と一緒になって公共投資をしても住民に大きな恩恵はなく、自治の独自性は打ち出せない.そこに住んでよかった、社会保障の充実している自治体を目指すべきだ.交付金等の補助金は自治の独立性をなくし、自治の意欲をそぐものである.補助金欲しさに国と同じ政策に走らされては住民に何の特点もなく、人口の流失を招くだけである.

参考:「日本の財政」川北 力著:東洋経済新報社
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