北側がメドック地方 ジロンド河↑が大西洋
サン・テステフ村St-Estephe ↑隣村の北端のラフィットが見える
オー・メドックの中では一番ジロンド河の河口に近い.とは言っても河口までは70km位ある.南隣の村はポイヤック8kmサンジュリアンは更にその南隣で距離15kmくらい、マルゴー迄は30km弱の距離である(ローカルな話で恐縮だけれど、地元の那須をテステフに例えれば、国道4号線に沿って黒磯がポイヤック、矢板がマルゴーに当たります.皆さんも地元の地区に当てはめて規模の概念を).その間、川と反対側の平坦なブドウ畑をみてドライブする訳です.この村の更に西側はオー・メッドクの一般ブドウ畑です.地質は、特別村の中では砂と粘土質が一番強いです.1855年の格付けではこの村から5シャトー選ばれました.格付けの問題はあれこれ言われていますが、170年経とうとしている今でも通用しているのであります.この村のワインは濃厚でwet、タンニンも強い印象です.熟年に耐えるので、もう少し評価されてもいいワインです.近年は、メルロー比率を見直して、早熟のワインを作る傾向があるようです.コス・ディストルネルはスパーセカンドの呼び名が高く、ブルジョワ級には目を見張るものが出ています.私の一押しはCPを考えれば、シャトー・オー・マルビュゼです.モンローには当たったことがない.メイネに期待.
ワイン名 ラベル 特徴(あくまで私自身の印象満点は★3つ)
一級 なし
二級 コス・ディストルネル
CS50%・M40・CF10
地図1
南端にある3つのシャトーのひとつで丘の上にあり、南西にラフィットを見下ろせる.その距離2km弱.スーパーセカンドの呼び声が高く、東洋風のシャトーが特徴.ワインが有名になった逸話のとおり長熟させる事に価値があるでしょう.濃厚でwet、深みがありそうな印象でしたが、TOPになるには何か足りない.多分それは華やかさ.素晴らしい出会は今のところありません.78/85/93を試飲.★★近年セカンドワインも発売した.近年メルロー比率はやや高まっている.
モンローズ
CS65%・M30・CF5
地図4
この地区では、最良の土地に畑がある(メイネも).このワインもテステフの特徴である濃厚でwetな印象.渋みも充分に持っている.熟せばグリエよりの淡い甘味が感じられるようである.パーカーが90年ヴィンテージに100点を付けていますが、若いヴィンテージしか飲んでないので70、80年代を飲んでみたいです.92/93/97を試飲.★☆
セカンドが、ラ・ダム・ド・モンローズ.★++やはり「これは」というものに当たっていません
三級 カロン・セギュール
CS50%・M25・CF25
地図2(最北端)
バレンタイン・デーの時によく見かけますが、ラベルのハートマークの為でしょう.オーナーのセギュー候がこのワインにかける情熱を表しているそうです.やはり長熟が好ましいのですが、最近ではメルローの比率が40%位になってきており5年位経てば若くても飲みやすい.その分カベルネ・フランが減るのさ酸味が減少.カカオ風味あって味わい深いです.パーカーはヴィンテージを選ぶ必要があると言っています(下記).ま、セパージュが結構変わります.思えばこのワインを自宅で飲んだ事がないのです.どうしてかなと?97/98を試飲.★★+近年はセカンドワインのシャトー・マルキ・ド・カロンも作っている.この地区の中では一番わかりやすいワインだと思いますし、意外に飲みやすい.
*1982年以降、カロン=セギュールは自分のスタイルを取り戻し、1988年、1989年、1990年、1995年、1996年には上質のワインをつくり出した.1970年代にその方向性を見失ったかに見えたが、今では力強く立ち直り、そのワインはスタイルこそ大きく異なるが、コス・デストゥルネルやモンローズに迫るほどのものになっている(M.パーカーボルドー3版).
四級 ラフォン・ロシュ
CS70%・M20・CF8

・PV8・M2*
地図3
南端のコスと、隣村の雄ラフィットの間にあるシャトー.ポイヤックとの境界で畑の条件としては優良.このワインは独特の酸味があり果実味が薄く感じられてしまう.テステフの味に一興を与えているように思われた.好みの分かれるところであるが、やや低めの温度であればアペリティフ的な役割をも持つと思う.59/82/95/97.★++
*1959年に所有者が替わって大幅な改革が行われ復活している.セパージュもCS55%・M40・CF5%.
五級 コス・ラボリ
地図5
なし 南端のコスと、隣村の雄ラフィットの中間、ラフォン・ロシュよりジロンド河よりににあるシャトー.
飲んだ事がありません.3級ワイン紹介の意味合いです.
   オー・マルビュゼ
CS50%・M40・CF10
地図7
ブルジョワ級の注目のひとつ.シャトーは、テステフとポイヤックの中間の河よりに存在.hautとあるので少し高い所にシャトーがあるものと推測される.カベルネ・ソービニオンの比率を若干抑えており、ややwetの域を出、この村の中では一番スパイシーです.バランス良好.91/93が良いでしょう.95はまだ固かった.90年から00まではキープしてます.★★+97は控目だったが、今がピークで、★★++.パーカーの予想は今になって外れたようです.
 メイネイ
CS70%・M26・CF4
地図9
テステフに在ってポイヤックの一級CHのようにCSを潤沢に使っている.最近のテステフのワインのメルロー比率が40%であるのを考えると驚くべきことである.これは畑がモンローの内陸よりで条件は良く、唯一鉄分の多い粘土質の土壌であることによるのかも知れない.重い感じではあるがねっとり感はなく、バニラ系カシスの雰囲気.タンニンも酸も果実味もそれなりにバランスとれている.ま、地味ではあるが、と言っても土臭さは余りしない,華やかという訳でもない.01'★★+ 注目しているシャトー.近年はPVも僅かに使用しているデータである.
 フェラン・セギュール
CS50%・M40・CF10
地図12
畑はジロンド河には近く条件は良いと思う.早熟系.テステフで最もフローラルな香をもつワイン.香に果実味がついてくれば良いのだが、残念ながら薄い.控えめだが、華やかさがありしかも安価.ラベルも黄色.但し、過大な期待は持たない方が良いかもしれない.★★
他、オザミデヴィンでオー・マルビュゼと間違えてドゥ・マルビュゼ(地図8)飲みましたが、wetな印象.アンドロン・ブランケ(地図6)、オルム・ドゥ・ペズ(地図10)、ドゥ・ペズ(地図11)等のシャトーがあります.(H24.2.23追記・訂正)
マルビュゼ解説 シャトー・コス・ラボリ/飲んだ事はありません. オルムズ・ド・ペズ10とド・ペ11. シャトー・デス・トルゥネル2級/美味しいのに当たっていません シャトー・オー・マルビュゼ/一押しです シャトー・メイネイ/飲んだことがありません シャトー・ラフォン・ロシェ4級/この村の中では酸味が強く独特 シャトー・ドゥ・マルビュゼ/メルローを60%にしている シャトー・モンローズ2級/コスよりは当たっています.お薦めです. シャトー・フェラン・セギュール/エステフには珍しく軽やか. シャトー・カロン・セギュール/飲んだことがありません. シャトー・アンドロン・ブランケ シャトー・コス・デス・トルネル2級 シャトー・オー・マルビュゼ シャトー・メイネイ シャトー・ドゥ・ペ