ブレーキキャリパー洗浄



 ホイールを修正依頼している間にブレーキキャリパーを洗浄することにしました。パッドはまだ
残量があります。車齢10年です。ブレーキクリーナーくらいでは洗浄されたことはあるでしょうが
ピストンは磨かれていないと思います。ピストンの作動性も確認したいところです。

パッドスプリング側。腐食しています。

ローター側。さすがに真っ黒。ゴールドは汚れが目立ちます。

パッドピンを抜こうと思ったら、

それは本当のパッドピンの抜け止めか保護用なのか、スクリュープラグでした。
ニッシンはこうなのか、ホンダがこうなのか。9Rはトキコでしたので構造が違いました。

ヘキサゴンで抜いていきますが、この抵抗感はパッドスプリングか?
結構強いスプリング。外せばタッチが良くなるというのもうなずけます。
トキコはもう少し弱かった覚えが。だから外してもあまり差が分かりませんでした。

外したパッド、スプリング、ピン。再利用するので一応向きを覚えておきます。


パッド抜いた状態。ピストンには固着した汚れがあります。


クリーナーは台所用中性洗剤です。


ものの本などには真ちゅう製のブラシなどで磨くと書いてありましたが傷がつくのも嫌なので
普通の歯ブラシです。泡立ちはいいですが、ピストンの固着汚れはなかなか落ちず。


ある程度洗ったらシャワーで洗剤を流します。

ブレーキダストでこの有様・・・。


とりあえず洗いました。頑固な固着汚れは落ちませんでしたがまぁまぁきれいになりました。
さらにピストンを出して残りの摺動部を洗浄しようとしましたが、


ブレーキレバーを数回握ってピストンを見ると、この有様!!
1つしか動いてません・・・。うかつに握ってピストンが抜けてしまうと面倒です。
この作動性の悪さ、問題です。揉めばマシになるんでしょうか・・・。

出るピストンは磨き易いですが、動かないピストンはそれ以上磨けません。
ということで出たがりのピストン間になにか挟み込んでブレーキレバーを握れば
動かないピストンが出てくるはずですが・・・。


多少しかでません。キャリパーに普段入っている摺動部はさすがにきれいです。
固着汚れはどうもこれくらいまでしかきれいになりませんでした。

左右洗浄してみました。ピストン揉んでも動きが一向に良くなりませんでした。
というか固くて揉めず!よく動くピストンだけさらに動くようになりました・・・。
右キャリパーは4つとも動きが悪いし、固い。

車種によっては鳴き止めにピストン接触側に樹脂が入っているのもあります。
このキャリパーにはありません。本当は鳴き止めにシリコングリスなどパッドに塗ったほうが
良いのかもしれません。


  【ケミカル】キタコ:KITACO シリコーングリス (TB1855)


キャリパー洗浄の効果は微妙そうですので、その気はなかったのですが
パッドも洗って見ます。なぜならライニングの溝が詰まるほどの堆積物が認められたから!


この堆積物、本当にパッドカスか?手ごたえはとってもグリースチック。なぜ?


で、洗うのですが、ライニング部に欠けがあります。もったいない。

きれいになりました。今の走行距離は8000kmです。前のオーナーの走りから考えても
これだけフロントが残っているとは思えません。社外製品か?一度純正パッドも試してみたい。
ヒントは1706の打刻印。あとで調べてみます。


パッドピン。5−56で磨いてみるか・・・

まぁあまりきれいになりませんでした。


モリブデングリスを塗りつけて組み付けます。やっぱりパッドスプリングは
テンション強いです。最近はノーマル志向ですのでつけておきます。

リアは対向スライド。サイレンサーとホイールがあるのでパッドピンを抜くのも面倒・・・。

完全洗浄はあきらめてピストンだけ洗うことに。なるほど、後ろのボルトを外して
キャリパーをずらせば外すことなくパッド交換はできそうです。

見える側だけですが洗剤で洗います。

ブレーキペダルを踏んで。ピストンをせり出します。

パッドピンにモリブデングリスを塗っておきます。

対向スライド方式。動きは少ないと思うのでガイドピンをグリスアップするかどうか
悩みましたが、外してみるとほとんど飛んでますがグリスが残っています。明らかに
硬いグリスです。万能グリスではないな・・・。一応高荷重、高温部位なんでしょうか。
アクスルシャフト用に購入したウレアグリスを塗ることにしました。

薄く塗ってきます。にしてもキタコの使いきりグリスのラインナップ。
クレバーでうれしくなる商品です。個人ではこのくらいで十分な量です。
組み付けてリアキャリパーも終了です。



  【ケミカル】キタコ:KITACO ウレアグリス

バケツの底に残ったダスト・・・。

ついでになぜか点灯しないリアブレーキも点検です。スイッチの不良か?スイッチとペダルは
スプリングを介しているのですが、これが変でスプリングの伸びが一様じゃない。
ペダル側は伸びるのに、スイッチ側は伸びもしない。固定。なぜ?軸がずれている?
半信半疑でスイッチを外すとストッパがつぶれて、スイッチが傾いているし、
グラついているし・・・。それが原因か?

変形した樹脂ストッパを無視してまっすぐ押し込みなおしました。

おぉ!久しぶりにブレーキランプ点灯です。購入したブレーキスイッチは不要でした。
連結用のスプリングが硬くて外す際にエキパイに思いっきりペンチで傷つけてしまった。萎える。
 結論。キャリパーのオーバーホールが必要な時期です。9Rのピストンは洗浄時まだマシでした。
整備記録をみると9Rの車齢5年の状態です。走行距離は9Rの方がかなり多いですが、VTRは
車齢10年です・・・。リプレイスキャリパーで性能がよくなると感じるのは、ノーマルの劣化も
かなり影響していると思えてきます。オフシーズンに分解してみるかな・・・。安いし。けど面倒!
web拍手









ZX-9R掲載九龍’s WINDはこちら!