秋田象潟 〜 十和田

2001/08/14     望郷 編
 少し北上したせいだろうか、夜は昨日より寝苦しくはなかった。歯磨きと洗顔をするが、その水の冷た
いことといったら!子供の頃の水道水はこーだったなぁと。如何に都会の水がまずいことか実感する。
早朝の海を見ながらパッキングする。R7を北上し本庄へ。ここから東北を日本海から太平洋へ横断す
るR107号へ入る。秋田から入るのははじめてだ。この道は本当に小さい頃から記憶に有る印象深い
道。まさかバイクで走ることがあるとは。奥羽山脈を越えるのでその前にコンビニで朝食。早くも大好
物の肉まんが!曇りの早朝はやっぱり肌寒い。ここからのR107は狭道混在。タイトなコーナーと高速
もどきの道が混在。ペースは速い。時折現れるスノーシェルターが懐かしい。地元に近づいてるなぁーと
実感する。横手あたりを過ぎると、家並みが見覚えのある風景にかわる。豪雪地帯特有の屋根作り。日
本中走りまわってくると自然と風土というか風俗と言うのを直接肌で感じることができるようになるもの。
それもまたバイクでツーリングする喜び。懐かしさにひたっていると目の前に錦秋湖。ここを越えるとも
う北上に入る。ここからは一気に土地鑑が戻ってくる。ここは昔と全然変わらない。ここからは地図も
いらない。5年前に走りまわった道をこのバイクで駆け巡る!さあ、どう繋ごうか?どこをみても変わら
ない風景が広がる。残念ながらまだ曇り空。気温も低くて。せっかくの風景が映えない。北上を続け内部
の盆地に入ってくると一気に青空が広がって気温もぐんと上がる。これぞ夏!水田の農村をバイクで
疾走する。昔と全然変わらないんだねここは。さてここからどう繋ごうかな。八幡平のアスピーテを繋いで
青森に入りたいけどどうもルート的に一筆書きに進めない…。迷った挙句、一度田沢湖に出てそこから
鹿角へ繋ぐことに決定!懐かしの盛岡をぬけて小岩井農場方面へ。まだ時間は早い。昼前だ。R46は
信号も無く。流れが速い印象がある乗りはじめの頃はここでヒーヒー言ってた記憶があるが、5年の月日
と排気量の差が十分に楽しむ余裕を与えてくれた。緑の濃いR46の険しい峠を越えると秋田。2度目

ちょっと休憩。見上げると空には秋の気配
の突入。田沢湖町で給油。なかなかSSが見つからず
苦労する。スタンドの30前後のお姉さんが誘導の時、
「もそっと、寄せてけろ」って言った言葉を聞いたとき
あぁ、東北だねーって。僕はしゃべれないけど聞くことは
出来るからね。給油後田沢湖駅に出て昼食。弟が仕事
の電話に捕まり昼の1時まで休憩。空をのんびり見上
げる。働くと空を見上げることなんて無くなるからね。雲
は入道雲。その上には鱗雲。秋だなぁ…。と季節の移り
を感じる。長めのブレイクを止め遅れを取り戻すため
あ再スタート。R341を青森へ向けて北上。このルート

みたことあるでしょ?こんなところにあるんだ。


十和田奥入瀬渓流
は八幡平の樹海ロード。緑のアーチを抜けて淡々と
走る。時折開ける展望が樹海!火山性の土地柄を感じ
ながら川沿いを走る。川の流れが逆じゃないかと錯覚
しながら…。鹿角へ降りてくると盆地が広がる。先に見
えるのが八甲田の山脈だろうか。この辺りまでくると
まわりの感じが青森臭いと弟は言う。…よく分からない
けどそうなのかも。道の駅かづのでコーヒーブレイク。
ここからR103へ。十和田湖を見渡す発荷峠を目指
す。十和田まで直行しようと思ってたけど看板に大湯
環状列石の案内。子供の頃誰でも一度は見たこと
があるであろう、いわゆるストーンサークルだ。弟は
は学生時代に見たことがあるらしい。印象はチープ
だそうで。これは是非見てがっかりしなくては!緊急で
右折して勾配を駆け上がると、開けた草原近くに路駐
車が現れはじめた。バイクを降りると意外な観光客
の数。うーん、柵があって近づけない。望遠で何とか
撮影。後ろにはUFO頻出のピラミッド山、クロマンタ
が…。こんなとこにUFO降りるわけねーだろ!と笑っ
てしまう。子供騙しだなーと。と予定外の寄り道で遅くなったけど再び発荷峠へ。すでに陽射しは朱の
度合いを増してきている。発荷峠到着。十和田湖はすこしガスっている。ここで弟の懐かしの味らしい
五平餅みたいなやつを購入。大き目のだんご3連のやつ。そこそこかわいらしい高校生らしいバイト
ねーちゃんが焼いていた。お腹にくるボリュームでまた元気回復で、下りのつづらおりを走り湖畔へ出
た。湖畔はまぁどこでも似たような感じだ。屈斜路湖にも似ている。十和田を離れて奥入瀬渓流へ入る
とその光景に!!周りは昼なお暗い広葉樹のアーチが続く。道のすぐ隣を豊かな清流が流れる。道も
必要最小限の開発にとどめられ、本当に樹海の中を走ってるよう。道と川の高さがほとんど同じなので
水の流れがダイナミックに感じられる。バイクを降りてハイキングコースで一休み。こんなとこまだ日本
にあったんだ。マイナスイオン一気にチャージ!さて、あとはねぐらを探そうと出発。奥入瀬を出ると空
はグレー。ガスっていて寒い!ヤマセだろうか?メッシュでは鳥肌が立ちそう。気温メーターは21度を
指すかどうかといったところ。キャンプ場も地図には閑散としていて周りにはあまり見当たらない。やっ
と見つけたキャンプ場の入り口には「八甲田雪中行軍……慰霊……」なんとかの看板が…。そんな所
に泊まるわけが無い!そのまま十和田市まで降りてきたところでビジネスホテルが。寄って見ると観光
最後の部屋が空いていてギリギリチェックイン。部屋で地方のニュース天気予報を見ると遠くに来てる
実感が沸いてくる。明日はいよいよ本州最北端へ!下北半島は大きいなぁ。

走行開始 34170km
走行終了 34598km  本日走行距離 428km
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