最近、ＴＶやら雑誌やら街頭やらに占いがあふれてます。
占いの種類や手法も多彩で、しかも増加する傾向にあるようです。
今回は、そんな占いを４つのカテゴリーに分けて起源等ふれてみようかと思います。
これは易やタロット等、占いにランダムな要素が含まれるものです。
（当事者にとってはそうでないのでしょうが）
易の発祥というのは卜占で、
その起源は中国の殷代（紀元前１８世紀〜紀元前１２世紀）にまでさかのぼるそうです。
これが易という形になったのは殷代の終わりごろ（紀元前１２世紀）、
周の文王がそれまでの卜占を整理したのが起源だそうで。
ちなみに現代一般的に行われている易は
孔子がそれをさらに整理したものだそうです。
タロットの起源と言うのは諸説あるのですが、
１４世紀ごろには既にある程度手法が確立されていたようです。
タロットの起源がよく分からなくなってしまったのは、
当時のヨーロッパがキリスト教全盛で、
占いそのものが異端であったことが原因かと思われます。
ちなみに、現代のタロットは１９世紀にマクレガー・メイザースによって
整理されたものが基準になっているかと思われますが、
それでも数種類のバリエーションがあるようです。
これは、主に天体の運行や暦によって占う手法ですね。
有名なところでは西洋の占星術、東洋では道教でしょうか。
占星術の起源はメソポタミアで、
天体運行の解釈に関して初めてまとめられたのは紀元前１０世紀頃だそうです。
黄道の概念が生まれたのは紀元前６００年頃で、
この頃、木星の周期に合わせて天体が１２等分されました。
現存する最古の占星術のテキストは西暦１０年頃に書かれた
マリニウスの「アストロノミコン」。
この後、西暦２００年頃のヘレニズム文化の中で最盛期を迎えるのですが、
西暦６００年頃になると、ヨーロッパから占星術は一度消えてしまいます。
西洋占星術が復活するのはルネサンスの時代で、
中東との東方貿易でもたらされたのだそうです。
それ以降、現代にいたるまで無事に伝えられてきたのですが、
内容的にはだいぶ退化してしまったそうです。
道教というのが確立されたのは５世紀中ごろで、
儒教や仏教への対立勢力として作られたものだったようです。
道教自体は、天文学の他にも民間信仰や神仙思想、陰陽五行説や道家思想等、
あまりに包括範囲が広い為、起源を追うのが難しくなっています。
ただ、道教の起源として考えられているのは
太平道や五斗米道などの宗教団体です。
ちなみに太平道というのは、１８４年に黄巾の乱を起こしたアレです。
道教は６００年頃に日本に伝わり、その技術的な部分のみが
陰陽道として確立されたようです。
これは相手のおかれている状況等から判断して答えを出すと言う、
みのも○たの人生相談みたいな手法です。
こりゃ占いじゃないじゃないか、と思われるかも知れませんが、
事実その通りでしょう。
この手法は古代ギリシャの「デルフォイの神託」で実際に行われていたようです。
デルフォイの神託というのは、デルフォイの巫女が行う神託で、
デルフォイの神域がいつごろ作られたのかは、よく分かっていないそうです。
現在発掘されている遺跡は紀元前３３０年頃に
作られたもののようですが、
記録として登場するのは紀元前５９０年、
周辺のポリスがデルフォイの神域を不可侵とする条約を締結しています。
と、いう事は、既にこの時代には宗教センターとして確立していたようです。
ここでの神託をうける手順と言うのは、
まず使者がデルフォイに到着すると、とりあえず一泊。
翌朝、神域の巫女に占って欲しい事柄を伝えるのですが、
その後神託を受けるまでは、２〜３ヶ月、長くて１年近く待たされたそうです。
どうも、これが調査期間だったようです。
神託というと凄いイメージがありますが、
実際は神託をやり直したり、
あいまいな表現ではぐらかしたり等
結構いいかげんだったようです。
これは現代の占いでよく使われている手法ですね。
詳しく説明するのもナニなので、一つだけ紹介しようかと。
特に若い女性の方で、占い師の前に座った途端、
と言われて、何で分かっちゃったんだろうとか思ったことありません？
無きゃいいんですけど。
これは相手の質問を先に当てることによって相手に「すごい」と思わせようという
一種の心理操作です。俗な言い方をすれば「つかみ」です。
別に「分かっちゃった」わけではありません。
若い女性が占い師を訪れる理由のほとんどが「恋愛・結婚」がらみだそうです。
と、いう事は「恋愛の悩みですね」と言っておけば
大抵は「ヒット」な訳ですね。
じゃあ、仕事がらみの相談だった場合はダメですね。
と、思うかも知れませんが、人間の心理と言うのは面白いもので、
大抵は「そういえば・・・」と、上手い具合に解釈してくれるものだそうで。
（仕事の相談をしたい、という堅い決意が無い限りですが）
って、これも占いじゃ無いですね。
この話はひとまずこれで終わりです。