リバークイーン

原題:River Queen
製作年:2005(2005年トロント国際映画祭出品、2006年ニュージーランド映画祭出品)
監督:ヴィンセント・ウォード
脚本:
キャスト:サマンサ・モートン,キーファー・サザーランド、クリフ・カーティス、テムエラ・モリソン

           
内容: 1868年、ニュージーランドは原住民のマオリ族と入植しようとするイギリス軍との間で戦争が勃発していた。スコットランド人で医者の娘だったサラは、マオリの青年と恋に落ちボーイという子供を授かった。ところが父親である青年は病気で死んでしまい、サラは自分の父親と妹、父の友人のゲイルと駐屯地で暮らしていた。しかしある日、ボーイの祖父にボーイを誘拐されてしまう。7年間、息子を探し続け前哨戦にやってきたサラはイギリス軍がボーイの祖父を殺してしまう現場に遭遇する。これでボーイの行方は絶望的と思ったサラだったが、イギリス軍で戦っていたマオリの男性ウィレムが軍を裏切り、酋長テカイポの病気を見てほしいと密かにサラを連れ出した。サラは彼があの祖父の息子(つまりボーイの叔父)で、ボーイに会えるかもしれないという期待で一緒にマオリの村へ向かう事にする。そこで無事酋長の病気を直し「私の心のリバークイーンだ」と言われる。そしてボーイにも再会できたサラだったが、その事でイギリス軍とマオリ族の板ばさみになってしまう事になる。

感想:  やっぱり大画面のキーファーはいいですね!どんなに土まみれでもオーラ全開でした。久々の髭キーファーだし(*^^*)
一人のスコットランド人の女性がマオリ族の青年の子供を授かった事で、波乱な人生を歩むという話です。物語の中心はマオリとイギリス軍の無意味な争いが中心で、イギリス軍に味方するマオリ族もいたりして、誰が正しくて誰が悪いというのも言い切れない状態です(でも侵略者は悪いよね)。それにマオリ族の強い事強い事、民族の衣装と扮装で機関銃とか持ってあの威嚇のダンス(目をむき出して舌を出すダンスです)をしているのを見ると、ものすごく勇ましく見えました。サラという女性が敵味方間で非常に難しい立場にあり、その為に彼女の存在が敵味方全体の状況を動かしてしまう事になってしまいます。この女性をどちらか一方の立場に立たせたのではない、この目の付け所がこの映画をおもしろくしている所だと思います。。彼女がその後どうなってしまうのか、マオリか自分の国かどちらを選ぶのか。はらはらしながら飽きずに見られました。
 物語も面白かったのですが、映画の中でマオリという民族の生活が見られた事、ロケ地としてではなくマオリ族の生活の場所としてのニュージーランドの自然が映し出されているのは見ごたえがありました。本物のニュージーランドを感じられる作品です。
 最初の登場のキーファーは、髭ぼうぼうで土まみれ。そして構える銃はライフルみたいな大きな旧式銃、かなりワイルドで、かっこいいです(^^)。戦う男としてはすごく頼れるのに、恋の方には今一引き気味。友人の娘のサラの事が好きなのにサラは誘拐されてしまった息子の事しか頭にない、それを分かっているから後ろでひっそり見守っている状態です。最後にはサラに助けられ、サラにマオリの事を忘れさせるきっかけになるのですが、結局家族として愛された止まりでした。いつもながら女性に対してはシャイな感じです。あとは身包み剥がされて全裸でサラに助けながら森の中を歩いて行くシーンがあるのですが、思わず「失楽園か!」(え?分かるかな)といういらんツッコミをしてしまいました。ああ、いいシーンなのに・・・。でも酋長の全裸よりかはナイスバディ!それから鼻歌ですが歌声が聞けます。歌は・・・・・「フラッシュバック」で酔っ払って大きな声で歌っているあれ程度かな。一度でいいからちゃんと歌って見て欲しい・・・これがちゃんと歌っていたんだったら、どうしよう。
イギリス軍の半ズボンとベレー帽姿もなかなか貴重なお姿です。出番はそれほど多くはないですが存在感絶大でいいシーンがいっぱいある作品です。
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