プロミスト・ランド 青春の絆

原題:PROMISED LAND
製作年:1987
製作総指揮:ロバート・レッドフォード
監督:マイケル・ホフマン
脚本:マイケル・ホフマン
キャスト:キーファー・サザーランド,メグ・ライアン,ジェイソン・ゲドリック,トレイシー・ポラン

内容:アッシュビルの小さな町。その日は高校のバスケットボールで優勝したデイヴ(ジェイソン)の家で優勝パーティが行われていた。デイヴと同級生の大人しくて目立たないダニー(キーファー)は、ほのかに恋をしていたデイヴの恋人メアリー(トレイシー)に別れを告げた後、その日町を出て行った。新たな人生を夢見ての旅立ちだった。それから数年が経ち、デイヴはアッシュビルの警察官になり、メアリーは大学生になっていた。そしてダニーは夢も希望も砕かれ、すっかり落ちぶれた生活を送っていた。ある日、ダニーは三日前に出会ったあばずれ女ベブ(メグ)と結婚をする。そして故郷に戻り、再び人生をやり直す為故郷アッシュビルに戻る事にしたのである。一方メアリーは、大学へ行きアッシュビルから視界が広がった事で、デイヴとの間を解消したがっていた。デイヴはなんとかメアリーを自分の元へ戻そうと努力する。ベブと共に町に戻ってきたダニーだったが、飛び出した原因も何をしていたかもまったく聞かずに、ずっと自分の事を信頼し続けていた父親に会い、居たたまれない気持ちになった。そして1度戻って来た実家を、再び飛び出してしまったのである。


感想:最初私がこれを見た時は、気分的にずいぶん落ち込んでいまして「よし、キーファーを見て元気を出そう!」と思ってたのに、見終わったらもっと落ち込んでしまった、という作品です(笑) 。これ、落ち込んでる時や滅入っている時は、絶対見ては行けません、 本当に落ち込みますよ。だからと言って悪い作品ではないんです。若者の進む道の違いが生んだ、悩みや挫折、そしてその先にある切ない結末が、とっても繊細に描かれていました。映画というよりブロードウェイの芝居で取り上げられそうな話です。実際、学生時代から付き合っているカップルが学校を卒業して、価値観が変わってしまい終わってしまうって話はありますよね。文化の違いとかあっても、アメリカの子も日本の子も結局同じ様な世の中を渡ってるんだなぁって痛感します。

 それにしても、こんなに気が弱く投げやりなキーファーもまためずらしいのではないでしょうか。場面的にははしゃいでる場面もあり、ベブとのやり取りで幸福そうな場面もあるんですが、全部通して何か不安で何か落ち着かなくてすごく淋しそうな雰囲気がバンバン伝わって来るのです。存在が儚げで目を離したら消えてしまうのではないかと思ってしまう。でもそれは、存在感が薄いと言うのとは違い、映画の中のキーファーはすごくオーラを感じます。これだけ雰囲気で芝居の出来る役者ってそうそういませんよ!どの場面のどの姿もとても印象的で、そのままいいスナップ写真になるぐらい、キーファーを堪能できる作品でした。ただ暗い・・・
キーファーメインページへ   出演作品へ