シークレット・パラダイス

原題:Paradise FOUND
製作年:2003
監督:Mario Andreacchio
脚本:
キャスト:Kiefer sutherland,Nastassja Kinski,Thomas Heinze,Chris Haywood,Nicholas Hope

       

内容: 株仲買人で妻子にも恵まれていたゴーギャンが、金融恐慌の株価暴落により職をあきらめ画家として生きる決意をした後、まったく認められず家族も失いタヒチへ渡った。しかしそのタヒチにも楽園はなく、ゴーギャンは楽園を求めて絵を描き続けた。

感想: 正直あまり期待していなかったのですが・・・最初から最後まで引き込まれっぱなしでした。画家にはあまり興味がないので、ポール・ゴーギャン といえば「タヒチの絵」という知識ぐらいしかなかったのですが、この映画を見て改めてゴーギャンの絵を見てみたくなりました。普通の勤め人でそれなりに裕福な暮らしと家族に恵まれていた彼が画家という道を選んで没落してゆく姿が、何か他人事ではないというか、自分の才能に賭けた成れの果てをまざまざと見せ付けられたという感じで、切なくなってしまいます。少し早すぎた感性ですばらしい才能があるのにまったく認められない男の内なる苦悩を本当によくキーファーは演じていると思います。きっとこういう気持ち痛いほどわかるんでしょうねー。映像のコントラストも非常に美しくて、ゴーギャンの色彩を意識しているのか、いろんなシーンがすべて絵のような印象です。キーファーもタヒチの美少女もとても美しいです。
株仲買人の時の裕福なゴーギャンを演じているキーファーは、あまりお目にかかった事のないヨーロピアン紳士!うーんと「三銃士」以来ですかね。ちょっとフランス人ってのは無理がありますが、とても素敵です!ぜひ次は大戦前のイギリス紳士をお願いしたい所です。タヒチに移ってからの個性的な服装も最初は「ん?」と思いましたが、だんだん違和感なく見ていました。そしてなによりもキーファーのふわっとした笑顔が沢山見られるのもうれしい作品です。
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