再会の街

原題:Bright Lights,Big City
製作年:1988
監督:ジェームズ・ブリッジス
脚本:ジェイ・マキナニー(原作も)
キャスト:マイケル・J・フォックス,キーファー・サザーランド,フィービー・ケイツ,トレイシー・ポラン

内容:雑誌編集部へ勤めるジェミー(マイケル)は、作家になる夢を見て大都会ニューヨークへやって来ていた。仕事をしながら小説を書く日々をすごしていたが、ある日、妻のアマンダが理由も告げずにジェミーの元から消えてしまった。失意の中、金持ちで悪友のタッド(キーファー)とともに、ニューヨークの街で派手に遊び回り、ヤク漬けの日々を過ごし始める。こんな事ではいけないと思いつつ歯止めのきかない日々。そしていいかげんな勤務が祟って、会社も首になってしまう。ある日、アマンダがニューヨークへ戻って来ている事を突き止めたジェミーは、タッドにアマンダが出演するファッションショーの入場券を手に入れてくれるように頼み込む。タッドはその交換条件として、タッドの従妹のビッキー(トレイシー)とデートをするようにジェミーに言った。最初は乗り気ではなかったジェミーだったが、素朴なビッキーと話をするうち、だんだんと心が和んで行く自分に気がついた。

感想:マイケル・J・フォックス”摩天楼シリーズ”の2作目です。当時のニューヨークの若者の遊び場をロケ地に使い、原作の雰囲気を大切にしたセットは、当時のトレンディードラマならぬトレンディームービーです。映画自体はニューヨークという大都会のすさんだ部分を題材にしているものですが、映像のニューヨークの雰囲気はとても温かく映っている気がします。この街が自分をダメにしていると思い背中を丸めて歩いていたジェミーが、最後にフッと顔を上げると、実は街はいつも暖かく自分を包んでくれていた事に気が付く、と言った感じでしょうか。この映画にはニューヨークという街に対する愛が感じられます。
マイケル・J・フォックスは、うまいです。彼の映画というとやはり明るくワイワイしている印象が強いのですが、こういう思い悩み、いけないと思いながらも流されていくジェミーの演技は、マイケルの芸の深さを存分に見せつけてくれました。ジェミーが編集部の同僚のメグを相手に、みじめな自分をさらけ出す長ーいセリフの場面があるのですが、これが全体の話を一層むなしい物にしています。
キーファー演じるタッドは、広告会社の若手重役。なので金持ちで常におしゃれ(洋服はアルマーニだそうです)。映画の中でビッキーも言ってますが、女と酒とドラッグしか頭にないすばらしくアホな男です。これの作品の前後を見ても、こう言った役をやるのは、ちょっとめずらしいですよね。キーファーはマイケルを尊敬している俳優に上げていますので、マイケルと共演できるから出演したのかな、って思うのですが。でも、グラス片手におしゃれな姿が、とっても素敵!キーファーの女好きという役はあまりないので、手馴れたプレイボーイぶりを楽しんで見てました。
ビッキー役のトレイシー・ポランは、「プロミスト・ランド」でもキーファーと共演しています。彼女はマイケルと結婚しました。
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