ヤングガン

原題:Young Guns
製作年:1988
監督:クリストファー・ケイン
脚本:ジョン・フスコ
キャスト:エミリオ・エステベス,チャーリー・シーン,キーファー・サザーランド,ルー・ダイアモンド・フィリップス

          
By Brendan
内容:1878年アメリカニューメキシコで、ビリーは人殺しで追われている所を、タンストールと言うイギリス人の牧場主に拾われる。その牧場には、ビリーと似たような境遇の若者が5人ほど住んでおり、牧場の経営以外に、若者達に読み書きを教えたり、銃の扱いを教えたりして 更正させるつもりでいた。しかし、いきなり西部の一角に住み始めたイギリス人を町の名士は よく思わず、何かにつけて因縁をつける。そして、タンストールは若者達が目を離した隙に殺されてしまった。町長は若者達5人を保安官に任命し、殺人犯を捕まえる任務に就かせるが、ビリーが犯人達をことごとく殺してしまうので、とうとう5人は逆に殺人集団として、追われるハメになった。逃亡中のある日、ビリーは1人の男からタンストールと親友だった弁護士夫婦が明日捕まるという話を聞かされる。ビリー達は、危険を承知で町に戻り、弁護士夫婦の家に向かった。はたしてそれは罠で、弁護士の家は保安官や賞金稼ぎ、軍隊にまで包囲されている。完全に取り囲まれた中、ビリーは言った。「家に帰りたけりゃ、戦うんだ!」

感想:当時アメリカで話題を呼んだ西部劇です。ビリー・ザ・キッドという名前は、そんなに西部劇を見た事のない人でも、どこかで聞いた事のある名前ではないでしょうか。西部の伝説のガンマンで本名がウィリアム・H・ボニーで実在した人物という事しか分かっていないビリーには、伝説のような逸話がたくさんあり、それに魅了されて50本近い作品が作られているそうです。この映画では、ビリーのそう言った伝説ではなく、1人の若者として生きたビリーの姿を映画化したかった、とジョン・フスコは言っています。

とにかく、キャストが豪華。当時の若手人気スター(エミリオ、チャーリー、キーファー、ルー)を集めただけでも、すごい価値ある映画です。若者のアクション映画なので、若さだけで突っ走るような勢いがあります。哀愁やら小細工やら何もないこういうのもいい感じです。エミリオ・エステベスのビリー・ザ・キッドは、やんちゃ坊主で気性が激しくてわがままで背伸びをしたがる男の子。リーダーのディックに張り合う所は、弟がお兄ちゃんに負けん気を見せている様な感じでかわいい(本当はエミリオがお兄さんでチャーリが弟なんだけどね)。人気だけでなく実力もある俳優達なので、それぞれの見せ場の場面はどれも本当に見応えがありました。

この映画は文句なしにキーファーの代表作でしょうね。ヤングガン達の中でも一番頭が良く、自分達の事を書いてある新聞を読んで聞かせたりしてます。決してリーダーにはなろうとはしませんが、常にみんなから頼られているというキャラクターです。ジョサイア・ドク・スカーロックも実際に実在する人物だったようです。ジョン・フスコがドクに関する取材をし、実在のドクの人物像にキーファーはぴったりだったそうです。「繊細でありながら危険な雰囲気が常に漂っているキーファーは適役だった」と言っています。馬にも乗れるし銃の撃ち方もかっこいいし、もっともっとこういう役をやってほしいなぁ。それにエミリオ・エステベスともまた一緒に出てほしいですね。
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