テイキングライブス

原題:Taking Lives
製作年:2004
監督:D.J.カールソー
脚本:ジョン・ボーケンキャンプbr> キャスト:アンジェリーナ・ジョリー,イーサン・ホーク,キーファー・サザーランド

内容:FBIの捜査官のイリアナ(アンジェリーナ)は凄腕のプロファイラー。そんな彼女はカナダのモントリオールで起きている連続殺人事件の依頼を受けて、モントリオールへやってきた。殺人現場と死体の写真だけで見事なプロファイリングを行うイリアナ。そんな時同じ犯人と思われる殺人事件がおきた。それを目撃した絵描きのコスタ(イーサン)の尋問を担当したイリアナは、その反応からコスタは容疑者ではないと判断する。コスタが描いた犯人と思われる男は、自宅で殺されていた。彼の電話の記録からアッシャー夫人の名が浮上する。アッシャー夫人はかなり昔に死んだはずの自分の息子をフェリーの中で見た、と言ってきた女性だった。その男の名前はマーティン・アッシャー、彼には双子の弟リースがいたが、溺れたマーティンを助けようとして死んでしまったと言う。イリアナはリースを溺愛していた母親に恨まれ、マーティンでいる事が嫌になった事で人を殺しその人になりますし、飽きるとまた違う人間を殺してその人物になりすますという人生を送っているのでは、と推測する。そんな時、コスタの家が空き巣に入られた。その現場でコスタが自分の個展でコスタが描いた犯人の名をかたる人物に会う事を知る。万全の警備の中、個展に謎の男(キーファー)が現れた。はたしてこの男が犯人なのか?

感想:とても話に重点を置いたサイコミステリーでした。物語が2転3転するのが結構スリリングです。監督のこだわりは全体を通して筋の通ったストーリー、なので一時も目を離さずに見ていれば「あー、あの時のあれはこういう事だったのかー!」とびっくり所が満載です。ぜひ、集中して見てください。それにしても脱帽したのはアンジェリーナ・ジョリーの抜群の演技力!動く演技(アクション)が得意な女優さんだと思ったんですが、これがこれが、クールで知的な面も、すごく色っぽい面も、そして子供のような不安げな演技もどれも、こっちにしっかり伝わってくる演技でした。この物語にアンジェリーナを当てたのは大正解ですね、というか彼女にしかできないでしょう。イーサン・ホークもかなり難しい役ですがうまかったですねー。キーファーはちょっとしか出ていなかったのですが、存在感絶大!ねちっこーい・・・・ジャック・バウアーにしか見えない(笑)。大変だー!とうとうキーファーがジャック・バウアーになってしまったー!このニュアンス分かります?今までいろんな映画に出ていてどんな役をやってもキーファーはキーファーだったんですが、鬼気迫った表情もキレて椅子を投げる所も、銃もって逃げるシーンも・・・ジャックが・・・って感じでした。久々の映画のキーファー、私はすっごいうれしかったのですが・・・でもジャックだったなぁ・・・。それに、NG集の中で一瞬キーファーが出るんですが、車の中で銃を片手に踊ってました(笑)。確か「24」のメーキングでもおんなじ事してたよなぁ。
 補足ですが、物語の舞台であるカナダのモントリオールはフランス語圏のケベック州にある大きな都市です。バンクーバー、トロントなど英語圏では看板は英語がメインで下にフランス語があるのですが、モントリオールではフランス語がメインで英語が下にあります。映画の中で一連の会話が英語とフランス語入り混じってたりしますが、フランス語圏では良く見る光景ですね。マーティンが逃走する時に列車を使いますがこれはカナダの横断列車VIAですねー、美しい景色の中を走る列車です。
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