乱気流/グランドコントロール

原題:Ground Control
製作年:1998
監督:リチャード・ハワード
脚本:マーク・シェファード,ロバート・モアランド
キャスト:キーファー・サザーランド,ロバート・ショーン・レナード,クリスティ・スワンソン,ブルース・マクギル,ケリー・マクギリス

内容:シカゴ航空管制センターで、優秀な管制官だったハリスは、トラブルを背負った旅客機を適切に誘導したが、旅客機は墜落してしまうという経験をし、この出来事で自負喪失になり、管制官を辞めてしまった。5年後、管制官仲間のTCがハリスを訪ねてくる。パソコンゲームのプログラマーになっていたハリスに、人手不足の管制室へ復帰してくれるように頼むが、ハリスはOKしなかった。フェニックス航空管制センターでは、器機の老朽化で落ちるシステムと、LAの乱気流のせいで大変な忙しさだった。そこへ点数稼ぎにチーフが、LAへ着陸予定の飛行機50機を引き受けてしまった為、管制官達はパニック状態である。「1日だけでいい」という要請にハリスは仕方なく管制室へ足を踏み入れる。管制室では以前と同じように目の回るような忙しさだ。ハリスが管制のサポートをこなしている中、混雑していた担当区域に新人のジュリーがパニックに落ち入ってしまった。見かねたハリスは、ジュリーに管制のアドバイスをする。管制官としてのカンを取り戻し、管制業務を順調にこなしていたが、ふとあの時の悪夢の無線がハリスの頭の中をよぎった。あやうく事故になりかけたのを、敏腕管制官のクルーズに助けられるが、ハリスはやはり復帰できる状態でないという事を悟る。そんなハリスの気持ちを分かりながら、TCは管制 業務以外でいいから手を貸して欲しいと頼む。何とか危機を脱した管制塔。新年の祝杯をあげていた時、1本の電話が入る。電気系統がやられて無線もレ ーダーも使えないというトラブルを抱えた旅客機が管制塔へ救援を求めてきたのである。管制塔は一気に緊張に包まれた。打つ手もなく、旅客機の機長も管制官達も最悪の事態を考える。しかし、ハリスは計算で飛行機を誘導する事ができると主張した。管制官達はハリスの言葉を信じて、飛行機の誘導を決行する。

感想:この映画はこの年見た映画の中で5本の指に入る程のいい作品です。主役は管制官達。専門用語がばしばし飛び交う映画っていいですね。いかにも仕事してるって感じで。よく飛行機に乗ってていつまでたっても着陸しない様子に「まだー!空港すぐそこなのにー」なんて思っちゃたりしますが、これからはじっと管制官さん達が下ろしてくれるのを待つ事にします。 こう言う作品でまず大事なのは、何よりもリアリティ。管制官という仕事の生の現場のように見せる事が成功の鍵だと思います。だから脚本も、勉強しないと書けないですよね、大変だ。意外にテーマがはっきりしているものって、やりやすそうで難しい。だって、少しでも知ってる人だったら、簡単に不自然な所を発見できるからです。その点この作品は問題なしなのではないでしょうか、何分管制官の仕事はゲームでしか知らないもので・・・。役者もベテランぞろい なので、見応えは十分です。キーファーのこういう役は大好きです。 野心も何もなく純粋に仕事を愛していて、見た目にたがわずナイーブだったりする。(失礼な)
すごくお勧めなので、ぜひ見てください。
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