第3弾 デンバー〜サンフランシスコ
2000年8月5日〜8月15日

【その11】 CO州エステスパーク→CO州アスペン


■Aug 6 2000(sun)晴れ

ロッキーマウンテン国立公園
 朝はぐんっと気温が下がった。ロッキーマウンテンナショナルパーク8月というのにトックリのセーターを着込んで朝7時に出発。ロッキーマウンテン国立公園へと向かった。アメリカには50数ヶ所の国立公園があり、連邦政府の直轄地として管理されている。その為景観を損ねる建物や、生態系に影響を及ぼす行為も厳禁となっており、自然保護が最優先という姿勢が徹底されているようだ。日本の国立公園とは違い、どこも到底1日では周りきれない程の広さで、ここロッキーマウンテン国立公園も例外ではなく、その広さは約11万haに及ぶ。ミュールディールアメリカの背骨としてロッキ山脈の中央部に位置し、標高4000m級の山々が連なりその多くは万年雪に覆われている。(写真上:ロッキーマウンテン国立公園内で)早朝はゲートも解放されており、無料で入場できた。まだ車もさほど多くない。ふと横に目をやると朝日が差し込む山肌に、角が立派な2匹の雄鹿「ミュールディール」が。逆光でシルエットが浮き出て、まるで絵に描いた様だった(写真左)。国立公園内は野生動物も多く生息しているらしい。バイクを停めて写真を撮り、朝日の中、緑が眩しい山道をしばらく走ってベアレイクへ到着。


立ちゴケ

 ここまでは車が入ってこれるが、その先はハイキングとなる。ベアレイクの駐車場でバイクを停めようとしたその時、普段ならゆっくり左に車体を傾け、サイドスタンドを立てて「ヨッシャ!」というタナオの言葉を合図に、ワタシがそぉーっとバイクをまたいで降りる。が、その時は、ふわふわ〜っと右に傾いたかと思うと、アレアレ?アレレレ〜どんどんバイクが右へ傾いていく。反射的にワタシの身体はバランスを保とうと左へずれていくも、どんどん左足が宙に浮いていき、タナオは必死にバイクを元の体制に戻そうとするものの、250Kgを超す鉄の塊と○○Kgを超すワタシを同時に支えきれず、あえなくバイクは右側へ倒れ、私達は右に足を付く形となった。「立ちゴケ」というやつ。完全に停止状態だったので、別に怪我をする事もなく、バイクもかすり傷程度。問題はその巨体を元の状態に起こさなくてはいけない。荷物満載のバイクはすでに300キロ以上。まずは積んであった荷物を下ろして、二人がかりでよっこらせ!ほんま、朝っぱらから大汗かいたわ。

ドリームレイク〜エメラルドレイク
 駐車場からはハイキングコースになっており、ドリームレイクベアレイク〜ドリームレイクへ向かう。ベアレイクは歩きだして5分もたたずに現れた。蓮の葉がたくさん浮いており、花の時期は過ぎていたようだが黄色の花びらが浮いていた。ここでも鹿を発見。彼らの住処にこちらがお邪魔させてもらっているので、ここは静かに静かに・・・。そこから程好い山道を30分程歩いたが、寒くもなく暑くもなく本当に清清しいお天気で汗ばむことも無かった。ドリームレイクへと到着(写真右)。湖面にはエメラルドレイクロングス・ピーク(標高4,345m)が映り、まるで上高地の大正池のようだった。当初ここまでの予定だったが、ここまで来たらこの先のエメラルドレイクとやらも見てみたくなった。その先は少し登りが続いた。傾斜はそれほど強い訳ではないのに、この辺りは標高3000mとあって、さすがに少し歩くだけでも息苦しくなって、度々休憩が必要となった。やっとの思いでたどり着いたその湖は、リスその名の通りエメラルド色をしておりとてもきれいだった(写真左)。ここで休憩がてら、持参した「バナナマフィン」を食べる。その匂いにつられてか、周りには数匹のリスが寄ってきた。しかし、野生の動物に餌を与えるのは厳禁!

あ痛っ!
 山道はこぶし大の石がゴロゴロとしていた。山を歩く時は先を歩くタナオ(実は、中学時代ワンゲル部だったらしい)の足元を見ながら慎重に歩くのだが、下りという事で気分が楽になり、自分で先々へと勝手に降りていたのです。本来登りよりも下りの方が足への負担も大きくより慎重にならなければいけないのに、油断して案の定、石の上で足がすべり左足をグキッ!どうやらくじいてしまったようだ。その時はあまりの痛みで、歩けないかと心配したが、ナンとか足をひきずり下山。さてバイクに乗ろうと思うにも、バイクに乗る為にはまず左足をステップにひっかけ、全体重をかけてバランスを取ってまたがらなければならないのだが、その左足が痛み、思うように乗れないのだ。仕方がなので、タナオの肩とトップケースに両手を付いて身体を腕で支えて乗る事にする。効き足の右でなくて良かったが、バイクの乗り降りには左足が重要、しばらく苦労するはめになる。

トレイルリッジ・ロード
 次なるポイントは、トレイルリッジ・ロード(州道34号線、写真下)トレイルリッジロードの峠ここは舗装道路のアメリカ最高(標高)地点を通っている。RTでダートっちゅうのはちょっと怖いので、ここがこのバイクで行ける米国最高地点ということになるだろう。最高地点12,183フィート(3,712m)、富士山ほどの高さ。頂上付近には360°の大パノラマが広がる。途中ビジターセンターで休憩。しかしこのころからタナオの様子が変。頭が痛く、ボーッとして、やる気がおこらないと言うのだ。間違いなく高山病。一方のナオタンは元気、元気。ビジターセンター近くでは、野生の狼が道路際を歩く姿や、狸に似たマーモット、パイカ(PIKA:鳴きうさぎ→ピカチュウのモデル?)も見られた。鹿の群パイカは「ミュウー」っと甲高い声で鳴き、丸い耳がすごくかわいい。ねずみとうさぎを足したような動物だ。「早く下りよう〜」、というタナオに引かれ峠の西側へと下る。そこからアスペンへと向かうが、その間、大陸分水稜を合計5回も越えた(らしい。睡魔に襲われ、記憶が薄い・・・)。距離的に近いと思っていたコースが実はとんだ山道だったというわけ。一部I-70号を走るが、アメリカの高速道路には大変珍しくトンネル(アイゼンハワートンネル)があった。(・・・らしい) インディペンデンスパストレイルリッジロードの次に標高が高かった峠はインディペンデンスパス(12,095フィート、3688m、写真右)。ここも大陸分水稜の一つ。右の写真のタナオの右手側に降った雨は太平洋へ流れ、左手側に降った雨は大西洋へ流れる、というワケ。とにかくここら一帯、気持ちの良いワインディングロードが続く (そのフワフワ間が、さらに眠気を誘うのです)。スケールの大きな山々を見ながらのカーブ。断崖絶壁が続くが、なぜかガードレールはなく、外へ飛び出してしまいそうである。運転しているタナオは、相当怖い思いをしていたらしい。

アスペン
 スキーのメッカ、全米でも屈指のスキー場(標高が全米で一番高いスキー場もある)として有名で、冬のスキーはもちろんの事、夏もリゾート地として賑わうところ。至るところに、ホテルやロッジが建ち並んでいた。が、会員制の宿が多いのか一般人を受けつけない所もあった。その中でメイン通りに近いプチホテルが取れた。この辺りは標高7,900フィート(約2,400m)。昨日の宿と同様、部屋にクラーなどは無かった。メイン通りは日本の信州や軽井沢を思わせる雰囲気。ただし日本のスキー場とは違い、大きな看板を掲げたお土産屋さん等は無く、有名ブランドの高級ブティックが並んでいた。夕飯はこの旅2度目のベトナム料理屋へ。コジャレタ雰囲気の店内には、アジア各地の雰囲気を盛り込んだ装飾がされており、料理もベトナムだけでなく、和食に中華などもあった。ちょっと張り込み、今夜のスペシャルディナーを注文。「結構なお味でオイシュウございました」(←料理鉄人に出てくる、岸朝子先生風。アメリカではこの番組が現在大ブレーク中!)お腹も満腹となり夕暮れの街を歩いていると、「六甲おろし」ならぬ「ロッキーおろし」が肌に冷たく感じられた。


本日の走行距離:261マイル
お小遣い帳:昼食   $5
        夕食   $70
        宿泊代  $107