☆今までで一番カジュアルな!

 2000年3月26日(日)の藤沢市民交響楽団演奏会に出演できないのをいいこと?に、楽器の方はとんとご無沙汰状態に

なっています。おかげでこの「オーケストラ」ページも全然更新できない状態が続いていました。

 「これではイカン!」と思ったわけではなく、休みの土曜日(私の職場は完全週休2日制ではありません)の朝にたまたま

トロンボーンの小田桐先生のフルネームでYAHOOの検索をしたところ、東京都交響楽団のホームページを見つけました。

演奏会案内を見ていたら11月27日にオール・アメリカ・プログラムによる「プロムナード・コンサート」がサントリーホール

で催されるそうです。曲目はアーロン・コープランド「ビリー・ザ・キッド」、ジョージ・ガーシュウィン「ラプソディ・イン・

ブルー」「パリのアメリカ人」、そしてレナード・バーンスタインの「シンフォニックダンス(ウェストサイド・ストーリ)」

です。最近ナマでオーケストラを聴くことがなかった身としてはそれこそ願ってもないチャンスでしたので、さっそく上野の東京

文化会館にある東京都交響楽団チケットガイドでチケットをゲットしました。

 コンサート当日、すっかりクリスマスモードに突入した赤坂アークヒルズ・カラヤン広場は土曜日の夕方とはいえ大勢の人が

集まっていました。ここには美しくライトアップされた滝もあり、ちまたの人気スポットとなっています。久々のコンサートだけ

に私もワクワクしてしまいました!

 開演時間となり次々と都響のメンバーがステージに現れてきますが、なんだか普段の演奏会とは異なる趣です?夜の演奏会は

通常だと夜の正装、すなわち男性なら燕尾服というものなのですが、このコンサートではジャケットは黒なのですが中はほとんど

自由!といった感じなのです。ネクタイも自由で本当にカラフルでした。ノータイの方もちらほら...我らが小田桐先生に

いたってはなんと!フードがみえているではありませんか!!パーカーをジャケットの下に着ていらっしゃる様子...すごい。

どう見ても今夜の主役です!

 指揮は現在都響の音楽監督であるガリー・ベルティーニ氏です。ベルティーニ氏はマーラー演奏の第一人者として認められて

いますが、実はそのレパートリーは相当広範囲にわたっています。若い頃にバーンスタインに師事したこともあり今回の曲目は

師への感謝の意を表しているそうです。当然ベルティーニ氏のいでたちも「ジョルジォ・アルマーニ」を彷彿とさせるなんとも

イカすものでした!

 「ビリー・ザ・キッド」はコープランドの代表的なバレエ音楽の一つです。今回私は初めて聴きましたが、曲想は紛れもなく

彼の作風です。親しみやすい旋律と躍動感のあるリズムが特徴的です。現代作品らしく曲の構造は複雑で金管楽器にも多くのソロ

が要求されており、なかなか大変そうではありました。

 「ラプソディ・イン・ブルー」ではピアノのソリストに小川典子さんをフィーチャーしていました。彼女も他のオーケストラ

メンバーに負けじ?とアニマルプリント?のノースリーブ+真っ赤で後ろに深いスリットの入ったロングスカートでかなり...

演奏の方も気合いが入りまくっていて凄まじい迫力を生み出していました。大拍手です。ベルティーニ氏もご満悦の様子。

 「パリのアメリカ人」は珍しく?藤響でも取り上げたことのあるアメリカ音楽ですが、さすがに都響の演奏はすごい!の

ひとことでした。ノリが全然違いますもん。「ノリノリ〜!!」本当に楽しそうでした。

 「シンフォニック・ダンス」になって、やっと今夜の衣装の意味が分かったような気がしました!これはまさしく「シャーク」

と「ジェッツ」の面々が体育館でのダンスパーティーに出かけたときの格好なのです!(たぶん...)まず最初の曲で指を

鳴らす場面があるのですが、ここからして本気です!またしても小田桐先生はまさにリフのように大きく指を鳴らしています!

ほんとにもう...一番目立っていましたよ!特に圧巻だったのはやはり体育館で仇同士がそのダンスで戦いをする場面の音楽

「マンボ」です。パーカッションの激しいリズムに駆り立てられるようにオーケストラメンバー全員が「踊り狂って」いました。

本気で演奏をするプロフェッショナルのノリは恐ろしいほどで、サントリーホールの聴衆をくぎづけにしてしまいました。

「すごい」演奏会は何回か体験したことがあるのですが、こんなに「楽しくてすごい」演奏会は初めてでした!!聴衆も大満足

の様子で、大きな拍手を送っていました。すばらしいっ!それにしても「シンフォニック・ダンス」はアマチュアでは荷が重そう

な曲です。はぁ...別にやる予定があるわけではないのですが。とか言いながら思わずスコアを買っちゃいましたよ、トホホ。

 それにしても小田桐先生!ベルティーニ氏が聴衆の拍手に応えている時に「チョキ」を出すのはやめましょうね!というのは

ベルティーニ氏が聴衆に応えているときは大きく手を広げて、すなわち手を「パー」にして振っているからなのです!

 コンサートにはこういう楽しみ方もあったのか、という一夜でした。拍手のしすぎで手が痛いです。余談ながらあの格好なら

演奏会終了後には会場を出て即!左手側の街に繰り出せそうでした。おぉ!

 (1999.11.28)


☆藤響定期演奏会顛末記

 メインページでお知らせしていたとおり、久々に藤沢市民交響楽団の定期演奏会で演奏をしました。(10/10)

結論からいうと、「油断大敵」ということになるのでしょうか?決め所で決められないというやや不本意な結果となって

しまいました。

 私はブラームス/交響曲第2番に出演しました。Bass Tromboneパートの譜面づらはそれほど難易度が

高くないと思われたのですが、都合3回目の演奏ということもあってか、はたまた練習で思うように吹かせてもらえない

フラストレーションが悪影響を及ぼしたのか、単に自分がヘタクソになっていたのか、演奏中は「やってもうた〜」の

連発でした。

 全曲中、最も「あちゃ〜!!」となったのは第4楽章最後のDのコードです...出だしで音がひっくり返ってしまうと

いう大失態を演じてしまいました。練習でもひっくり返ったことはなかったのに、です。とほほ...

 今回の演奏会(特にブラームス)は練習の時からノリがイマイチで、ゲネプロやリハーサルの時点でも決まらない感じが

ありました。本番の演奏が非常に懸念されていたのですが...いざ演奏が始まると本番特有のほどよい緊張からか

第1楽章・第2楽章は今までで最もまとまりある演奏になっていました。私といえば、ことごとく弱音のコードの出だしに

失敗しているありさまでしたが...きっとオーケストラのメンバーの多くが安心してきたに違いありません。私もそう

でした。ホッとしてしまったのです。「本番はOKだ!」と。

 そして第3楽章からだんだん歯車の噛み合わせがおかしくなってきたのです。練習の時から弦楽器と木管楽器の掛け合い

は非常に「スリリング」な箇所でしたが、本番ではいつも微妙に遅く入る木管楽器がだんだん早くなってきたのです。

ここはなんとか収まってよかったのですが、このことも次に影を落とします。「ああよかった。次は楽勝の第4楽章だ。

もう安心。」と私は思いましたよ、確かに。なのにかなり緊張していました。

 そして運命の第4楽章。「止まる!」と思いました。いまだかつてここまでずれた本番はありませんでした。止まら

なかったのが不思議なくらいです。指揮者と演奏者のテンポが見事に違っていました。同じフレーズの2回目はバッチリ

でしたが。

 高校生の時、古文で「高名の木登り」というのを習いました。「あやまちすな。こころしておりよ。」と木登り名人は

言ったのです。テンションをコンスタントに保つことこそが必要だったのではないでしょうか?

 以上が今回の演奏会の反省文です、はあ...演奏の録音を聴いてこんなに反省できるなんて久しぶりでした。

 (1999.10.11)


☆ロンドン交響楽団

 1980年代初頭にセルジュ・チェリビダッケはロンドン交響楽団を率いて来日し、圧倒的な名演を残していきました。

トロンボーンを志した人なら1度くらいデニス・ウィック氏の著書「トロンボーンのテクニック」を手にしたことがあるでしょう。

デニス・ウィック氏は1970年代までロンドン交響楽団の首席トロンボーン奏者として活躍した名演奏家です。

 このように「ロンドン交響楽団」は数々のクラシック音楽シーンで重要な位置を占めてきました。これもひとえにヘンデルの

時代からの音楽先進都市ロンドンで幾多のライバルオーケストラとしのぎを削ってきた百戦錬磨の強者だからこそ可能だったのでは

ないかと思います。

 ロンドン交響楽団の特徴は...特にないです。どんな指揮者とでもその指揮者の意のままに演奏を繰り広げられる機能性こそが

このオーケストラの最大の特徴といえるのではないでしょうか。とはいえ、金管楽器の伝統国イギリスだけに金管楽器には特別

素晴らしい演奏家が名を連ねているのです。フィリップ・ジョーンズ・ブラスアンサンブルで名演を繰り広げた、今は亡きチューバ

奏者「ジョン・フレッチャー」もかつてこのオーケストラで吹いていました。ほんのちょっと前「デニス・ブレインの再来」と

騒がれた「神童」ホルン奏者のデビット・パイヤットも今はここの首席奏者となったようです。本当にすごい金管セクションです。

 私のロンドン交響楽団体験はアバドとともに始まりました。今のアバドを私は(生意気にも!)よしとしませんが、ロンドン

交響楽団と主に仕事をしていた1970年代の彼の演奏は最高だと今でも思っています。特にストラヴィンスキーのバレエ音楽

「春の祭典」は録音とともにこのコンビの最高傑作といえます。

 そしてアンドレ・プレヴィンとのコンビネーションも最高です。チャイコフスキーの三大バレエは特におすすめ。プレヴィンは

この時期の仕事によって今の地位を築いたといえるのではないでしょうか。

 サー・コリン・ディヴィスとの演奏も忘れられません。若い頃(とはいっても40歳台)にも数多くの演奏を残していましたが、

現在でも「シベリウス交響曲全集」などで名演を聴かせてくれます。

 バーンスタインはマーラーの交響曲をこのオーケストラとともに映像に残しています。晩年の彼が日本で開催した「パシフィック・

ミュージック・フェスティバル」のレジデンス・オーケストラはロンドン交響楽団でした。

 私のおすすめ「ブラームス:交響曲第2番」として挙げている演奏に、ピエール・モントゥとロンドン交響楽団との演奏があります。

このようにロンドン交響楽団は様々な指揮者とともに歩んできたのです。

 オーケストラといえば「ウィーン・フィル」「ベルリン・フィル」そしてアメリカのオーケストラが目立っていますが、これは

リリースされるCDが圧倒的多数でこれらのオーケストラとなっているからなのです。ロンドンのオーケストラは侮れませんよ!

 最近のロンドン交響楽団の名演奏といえば...ジョン・ウィリアムズ指揮による「スターウォーズ・エピソード1」のスコア・

サントラでしょう!実に融通の利く素晴らしいオーケストラではありませんか!!

 (1999.9.23)


☆映画音楽にて

 やっと、「スターウォーズ・エピソード1」を観ることができました。内容もさることながら、やはり

ジョン・ウィリアムズの音楽が冴えわたっています。事前にサウンドトラックは入手していましたが

実際の映像と結びつくとさらにその魅力が増します。ワーグナーが楽劇の中で用いた「ライトモチーフ」の

ように様々な人物やできごとのテーマが物語の進行に沿ってさりげなく聞こえてくるのです。たとえば、

(もう、みなさん観ましたよね?ネタバレご容赦!)ラストに近い場面でヨーダが「あること」を懸念するの

ですが、その懸念の内容を示すテーマがそのセリフとともにチラリと聞こえてくるところはなかなか!です。

 きっとまだまだたくさんの楽しみが隠されているのでしょうが、私の楽器仲間のように10回以上は観ないと

探せないのでは?と思えます。

 「泣ける映画といえば!」と、私の後輩が教えてくれたのは「砂の器」です。先頃テレビで放映されたので

観させてもらいました。この映画の主人公、というか殺人を犯すのが新進気鋭の指揮者・ピアニストで、全編に

わたって壮大な音楽が流れていきます。彼の重い人生をたどるかのように...この音楽だけでも十分泣けます。

 私の気に入っている映画音楽に「八甲田山」のテーマがあります。もう亡くなった芥川也寸志氏の手による

音楽なのですが、まさにセオリーどおりの手堅い造りでこの悲劇をよりいっそう引き立てていきます。

基本は3拍子の民謡調のテーマなのですが、それが行軍の時には行進曲となり、吹雪の中の重い足取りの時には

引きずるような音楽になり、厳しい寒さの中で見る幻の場面では、懐かしい故郷の祭り囃子となったり、

田植えの歌となったりと変幻自在です。もう今となってはLDもサウンドトラックも手に入らないのがとても

残念でなりません。

 映画の予告編で、おそらくメインにクラシックの曲を使うであろう作品が2本ばかりありました。もちろん

すべてをそれでまかなうわけではないのでしょうが、なんだか少し寂しい気もします。テレビのCMもしかり!

 (1999.9.11)


☆アンサンブルの苦しみ

 私は金管アンサンブルが苦手です。理由ですか?あんなにいっぱい吹けないからです。(苦笑)

今回藤沢市の鵠沼公民館で「おもしろクラシック」が金管アンサンブルによって行われますが、正直言って大変です。

ちまたで音楽ファンを楽しませている金管アンサンブルは本当にすごいテクニックで聴く人を魅了できますが、それは

いうまでもなく有り余るほどのテクニックと音楽性とエンターテインメント性を兼ね備えているからできるのであって

とてもではないですが私にはそういうことはできません。

 「人に聴かせるのではなく、演奏している本人が楽しめるのでは?」という気もしますが、トロンボーンで楽しいのは

コラールぐらいです。コラールも本気でやったらとても難しいし、疲れます。これじゃなにも吹けないですよね。

 「アンサンブルをすることによってオーケストラの中での合わせがしやすくなる。」??本当でしょうか?

「オーケストラの中で合わないものはアンサンブルでも合わない」のが真実だと思います。まずはセクション(パート)で

合わせることが先なのではないでしょうか。実はこれって絶対にやらないといけないことなんですが、時間がなかったり

面倒くさかったりしておろそかにしがちなんですよね...

 よく考えてみると私の持っているCDの中で「金管アンサンブル」のカテゴリに入れられるものはほとんどないのです。

自分が聴かないカテゴリの音楽を演奏したくないのは...自然の成り行きってことなのかも。一応トロンボーンアンサンブル

のCDはあるんですが、それでも...

 自信がないけど、恥ずかしい思いをするのはもっといやだしなぁ...(すごくネガティヴ)

 (1999.8.16)


☆音量バランス

 7月20日に藤沢市民交響楽団(今後、藤響と称します!)の金管セクション分奏がありました。指導はもちろん東京都交響楽団の

首席トロンボーン奏者である小田桐寛之先生です。

 私の乗り番はブラームス:交響曲第2番の3rdです。久々の小田桐先生の分奏でしたがなかなか思うようにいきませんでした。

というのも音量の面で私が考えていたよりももっと出すようにという指示が出されたからです。

 どうしてこのようなことになったのか?というと「ブラームス」イコール「弱奏」のイメージが私の中でできあがっていたからに

間違いありません。反対に、以前の「ブルックナー」は、イコール「強奏」というイメージが強かったため、さらにブラームスの

イメージが「弱奏」に傾いてしまっていたのかもしれません。

 どうも私も融通が利かないというか、学習能力が足りないというか、わかっているつもりでも「f(フォルテ)」を小さく吹き

過ぎるようです。そのくせ「ff(フォルティシモ)」とか「fff(フォルティシシモ)」を見つけたとたん、「ドッカ〜ン」と

やってしまうもんですから始末におえません。ブラームスの第2番にはffが数カ所しか出てこないものですから、楽をしすぎです。

 いろいろなCDを聴いていますと、一流どころは最後のアコードを実に無理なく、それでいて美しく豊かに響かせているのですが、

私のレベルではホール全体を揺るがす音量にまでは出せなくなってしまいます。音色が荒れてしまうのです。練習しなさすぎですね。

いくら片道の通勤時間内でブラームスの第2番を全曲聴けるからといっても、聴いてばかりでは頭でっかちになります。

 練習(修行)あるのみ。

推薦盤:カルロ・マリア・ジュリーニ/ロサンジェルス・フィル(どうして!テンポといい、雰囲気といい、音色といい、この曲に

     ふさわしくゆったりして明るい。素晴らしい名演です。Tubaの音色がまた!いい。)

    ギュンター・ヴァント/北ドイツ放送響(ブラームスの故郷ハンブルクのオーケストラによる妥協のない厳しい演奏。

     サウンド的にも聴き応え十分。いい演奏です。)

 曲想が無難なだけに、中途半端なテンポ(速すぎても遅すぎてもダメ)の演奏は聴いていてだるいですが、百戦錬磨の巨匠は

さすがに聴かせてくれます!

 (1999.7.22)   


☆中庸の美学

 「中庸」って悪いイメージですか?特にクラシック音楽界?では「中途半端」と同列で扱われがちなのですが、それはちょっと違いませんか?

プロフェッショナルの芸術家が真剣にいろいろやっているのでそれはすべて尊重します。が、明らかに「??」というのはありますよね。

私の考える「中庸」とはまさに「音楽そのもの」なのです。「こうするしかない」ものなのではないでしょうか?!

 「ユージン・オーマンディ」「クリストフ・フォン・ドホナーニ」「アンドレ・プレヴィン」「ベルナルド・ハイティンク」など、世間一般では

個性派でない、ひいては存在感まで薄いと見られがちな指揮者たちの音楽を「本当」に聴いてみてはいかがでしょうか。

 ちょっと自信がなくなってきました...(おいおい)

 40歳代半ばで「中庸」のレッテル?を貼られた指揮者たちも70歳代を目前にしてもう「巨匠」と呼ばれるにふさわしい仕事をしています。

それなりのしっかりとした仕事(つまり音楽)をしていないとここまでは生き残っていけないでしょう、普通。もっとも世界的規模でみると

いわゆる「使える」指揮者が需要に追いつかない状況があるのかも...といえなくもないですが。

 ちなみに私のような真の「中途半端」な指揮棒振り(あえて「指揮者」とはいいません)は、ついついルバートしてしまうものなのです。

それに引きかえ(勝手に比べるな!といわれていますね、きっと)偉大なスタンダードを誇る指揮者たちは確固たる信念でそんなこと

したりしません。安心できます。そう、「心の安らぎ」を与えてくれるのです。

 「カラヤン(ATOK12でちゃんと変換できるとは...くやしい)」は中庸でしょうか?実はきっとそうなんですよ。

 (1999.7.4)


☆はて異星人?ムラヴィンスキー/レニングラード・フィル

 TBSドラマ「L×I×V×E」を地でいくようなブラスバンド少年だった中学生の頃の私が初めてレニングラード・フィルの演奏(確か

ショスタコーヴィッチ:交響曲第5番)を聴いたときの感想は「グェ〜きたない音?!」というものでした、正直なところ。

今ではレコードからCDとなって、よっぽど音源のリマスターもうまくいっているのか、そんなに「ぐぇ〜」でもないのですが、当時の私にとって

その演奏は逆の意味で忘れられないものとなっていました。

 実はムラヴィンスキー/レニングラード・フィルの演奏が、20世紀のオーケストラ演奏の歴史においてあのフルトヴェングラー/ベルリン・フィル

に匹敵するほどの重要な地位を占めていると確信するのにはそれから7〜8年の歳月が必要だったのです。

 大学生の頃、宇野功芳氏のレコード評論を知って、恐る恐るムラヴィンスキー/レニングラード・フィルの「ブラームス:交響曲第4番」のCDを

聴いてみました。そのCDには「シベリウス:交響曲第7番」という私が初めて聴く曲がカップリングされており、そのトロンボーンの極太毛筆の

ようなソロを聴いてしまった私はすぐにこのコンビがなにやら今まで聴いてきた指揮者、オーケストラとは違う次元の何かを持っていることに

気付いたのでした。そしてブラームスの終楽章、トロンボーンのコラールを聴いて私は「???」となってしまったのです。「これはシベリウスと同じ

コンビの演奏なのか?」と。細心の注意を払い、それでなくても心が洗われるようなコラールをよりいっそう美しく暖かく吹き切っていたのです!

 それからはもう病みつきです。ソ連(当時)の国策レーベル、メロディアの録音は実際よくない(宇野氏はこれを「ムラヴィンスキーの演奏が

凄すぎて録音に入りきらない。」と表現しています。名言)のですが、その中から聞こえてくる音楽はすばらしいものばかり!(ライブ録音ゆえの

ミスがないわけではないです、もちろん。)中でもドイツ・オーストリアものは、他の国の演奏が生やさしく聞こえるほどのインパクトを持っています。

ぜひ「シューベルト:交響曲第8(7)番」(未完成)を聴いてみてください!「ここまでやるのか!?」と叫んでしまいそうなぐらいに透明で冷たく、

劇的で情熱的で、美しくはかなくない(?)演奏です。矛盾していますか?その通り!矛盾だらけですが「これしかない!」と言えそうなぐらい強固な演奏です。

 当然彼らのチャイコフスキーもすばらしいのです。録音は古い(1960年)のですが、ドイツグラモフォンによる録音というわけで比較的音質が良好な

おすすめCDはウィーン・ムジークフェラインザール(ウィーン・フィルのニューイヤーコンサートでおなじみ)でのスタジオ(つまり、ライブでない)録音した

ものです。第4〜6番が収録されています。ナマっちょろくないですよ、これは。

 今回突然ムラヴィンスキー/レニングラード・フィルのことを紹介したのは、インパクトのある演奏をしている海賊版っぽいCDを入手したからなのです。

あまり海賊版を購入する気はしないのですが、「ストラヴィンスキー:火の鳥(1919年版)」が聴けるとあってついつい買ってしまいました。

モノラル録音ながら音質はまあまあです。ダイナミックレンジは狭めでしょうか、「カスチェイ王の凶悪な踊り」ではことごとく音が割れています。

まさに「音楽が入りきらない」状態とお見受けいたしました。しかし音楽そのものは強固ですばらしい!弦楽器群の透明感は比類なし!です。

終曲のホルンはまるで弦楽器のような音を出します。そして大団円へ!金管楽器群のコラールはすごい!の一言につきます。

 彼らは私たちとは全然違う生き物のようです。いい意味で。あんなに弾けてあんなに吹けてあんなに叩けるんだから。

 (1999.6.27)


☆若さ故の

 6月20日はオーケストラ・ハモンの演奏を聴きにいってきました。(中野ゼロ大ホール)

知り合いのバストロ奏者が出演しておりましたので。私が突然行ったのを知って「聞いてないっすよぉ!」を言っていました。(?)

そんなに照れんなよ。K原くん。

プログラムはブラームス:悲劇的序曲、そして極めつけマーラー:交響曲第6番「悲劇的」という意味深長な?ものです。

 感想:若いってすばらしい。指揮者も私よりずいぶん若い。こんなに若者に対してうらやましく思うようになったら自分もオヤジです。

とにかく金管楽器は全開!弦楽器がかわいそうじゃないですか!コントラバス以外は...まったく最近の若いモンは好き放題しおって!

 振り返ると自分もかつてはそうだったのかも...いや、そんなはずは...(ってことは昔からオヤジぃ?)

 いかん、もっとまじめに書かなくては。

ブラームスは抑えすぎですよ、若いんだからもっといかなくっちゃ!マーラーは若すぎ。第1楽章コーダに入るまではテンポ速過ぎのような

気がしました。私の気持ち的には、かな。「アルマ」のテーマとコーダは秀逸です。すばらしかった。これこそ若さ。

第3楽章は悪いですが寝ました。だってだるいんだモン。オヤジくさい。もともととってつけたような音楽(マーラーのせい!)ですが...

待ってました!第4楽章は壮絶な演奏でした。こうでなくっちゃ!若者は。

 ただひとついえるのは、まあ、アマチュアなのでそれはしょうがない(というか正しい)のですが、はっきり言って客の方がついていけて

いなかったようです。あれだけの熱演を目の当たりにしていながら終演後の反応(すなわち拍手)が物足りなかったのです。

大ブラヴォー大会になるのかと思いましたが...

 聴衆の多くが演奏者と同年代の若者だったせいもあるのでしょうが、あの曲の長さ(80分超)には耐えられなかったのかも。飽きている様子が

ありありとうかがえました。でも辛抱強く客席内に留まっていたのは...ただ単にシャイなだけなのでしょうか?

豊島区管弦楽団のブルックナーの時は楽章の間ごとにどんどん客が退出していましたよ。でも最後の拍手とブラヴォーはすごかったです。(自慢?!)

 マーラーの「悲劇的」を聴き終わって感心しているようではまだ甘い!です。絶望しなきゃね(オヤジの言い分です。

 (1999.6.20)


☆聴くのと演(や)るのと...

 6月13日は豊島区管弦楽団第48回定期演奏会でした。

プログラムはラヴェル:「ラ・ヴァルス」、「古風なメヌエット」そしてブルックナーの交響曲第5番というものです。

 いきなり言い訳ですが、ブルックナーはキツかったです。よく当日2回も吹けたものです。練習の時のほうが

バテバテでした。久々に汗だくドロドロのスポーティな演奏会となってしまいました。

 同じ演奏会でフランスものの中のフランスものであるラヴェルと「ど」ドイツもののブルックナーを吹き分けるのは

ちょいと難しいところです。結局ラヴェルが重くなってしまいました。どたばた?

 反省はこのぐらいにして...

ラヴェルは管弦楽法の極みをいくとても楽しい曲です。よくぞまあ、こんなにいろいろな楽器の音色のパレットを

使いこなせるもんだと感心しました。つい一生懸命吹きすぎてしまいましたが「壊れていく」様子はいかばかりのもの

でしたでしょうか?と、今日の演奏会を聴きに来てくれた方にお尋ねしちゃいましょう!

 ブルックナーはもうちょっと(だいぶ?)余裕があったらな?という感じだったでしょうか。それにしてもブラヴォーが

すごくて「おやまあ、ありがとうございました!」という感じでした。楽しんでいただけましたでしょうか。

たぶん聴衆の方々にとってもかなり大変な演奏会だったのではないでしょうか。

 山岡重信先生の指揮はかなり個性的でゆったりとした、そしてブルックナーらしい「間」の取り方を重視したものでした。

当然バスパートは「もっともっと!!」の世界なので低音域でもバテました。それにしてもあんなに吹いたのに抑えられた

ことがないのには参ってしまいます。でも楽しかったです。

 はやく聴き返したいですね!

 (1999.6.13)


☆藤沢市民交響楽団40周年

 5月30日に藤沢市民交響楽団の40周年記念チクルスを聴きにいってきました。

今回のメインプログラムはマーラーの交響曲第5番という70分を越える大作です。最初は少し心配でしたが、そこは

さすがに底力があるこの楽団だけあってなかなか聴き応えのある演奏でした。変に楽をしようとするとあまりうまくいかない

ものですが、少しばかり険しい山の方がその後の景色がよりすばらしく思えるといったところでしょうか?!

 わたしがこの楽団に入ったのは1989年(創立30周年の年)です。このときは創立以来の指揮者である福永陽一郎先生が

健在でした。12月に名曲集の演奏会に出演し、翌年の4月にチャイコフスキーの「悲愴」交響曲を演奏できるというチャンスに

恵まれたのですが、惜しくも福永先生が亡くなってしまいました。つまり私はたった1度しか福永先生とはご一緒できなかった

わけです。人との縁というものは大切にしないといけないのですね。

 いろいろ紆余曲折もあり、現在わたしはこの楽団では演奏していないのですが(ただ単に怠けているだけ!というウワサ)、

いつか縁があって、機会があればぜひいっしょに演奏したいと考えています。

 よく考えると、30周年記念もはずして、40周年記念もはずしてしまいました。50周年!!は?

この頃に楽器が吹けているのでしょうかね?

 (1999.6.4)


☆オーケストラのピッチ

 昨年「絶対音感」という言葉が話題にのぼりました。私にはこんな言葉は無縁ですが、そんなわたしがCDを聴いていて

「?!」となってしまうことがあります。

 それはさておき、オーケストラは演奏をする前に「チューニング」という作業?をします。これはいわゆる「音合わせ」と

いうもので、オーボエが吹くAの音、ドレミでいうと「ラ」の音、もっと身近なところではNHKの時報のジャストの音の

前の3つの「ピッ、ピッ、ピッ」の音が基準となっています。この音が頭に浮かんだらまさしく絶対音感?です。

 この音は周波数でいうと440ヘルツです。アメリカの多くのオーケストラはこのピッチを採用しているようです。

日本は442ヘルツが標準的です。ところがヨーロッパ、特にドイツ・オーストリアではこれが444ヘルツとか445ヘルツ

になっていることが珍しくありません。有名なベルリン・フィルやウィーン・フィルも結構高めのピッチを採用しています。

 そんな中でも最高に「高いよな〜」と思ってしまうのはドレスデン・シュターツカペレです。

このオーケストラはその名前が示すとおり「ドレスデン国立歌劇場」のオーケストラで、まあウィーン・フィルとよく似た

(なんて簡単にいうと怒られそう!)タイプのオーケストラです。

 このオーケストラの特徴は歌劇場のオーケストラとして非常に機能性に富んでいてなおかつ想像力をかき立てる素朴な

音色を持っているということでしょう。アメリカのオーケストラとは全然違う音色でとても魅力的です。また「世界最古の

オーケストラ」ともいわれるほど古〜い歴史を誇っています。

 そこでさきほどのピッチなのですが、たとえばブラームスの交響曲第1番の第1楽章冒頭は激しいティンパニーのCの

打ち込みが印象的ですが、その高めのピッチにはちょっと参ってしまいます。旧東ドイツということもありますが、まさか

録音のせいでもないでしょうから非常に興味深いところです。直後にアメリカのクリーブランド管弦楽団の演奏と比較すると

耳がおかしくなったのか?と思えるほどです。

 ピッチ1つでこんなに楽しめるなんて。クラシック音楽って奥深いですね。なんて楽しいことばかりでもないのです。

実は楽器にもピッチは関係が深くて、楽器が作られた国のピッチの事情に合わせられていることがしばしばです。

ちなみに私の楽器はドイツ製ですから...夏場は大変なのです。抜く管が足りなくて。

 (1999.5.23)


☆トランペット12本

 「トランペット12本」。このキーワードで「ヤナーチェク:シンフォニエッタ」が導き出された方ははっきりいって

管楽器マニアの人ですか?

 中学生の時、初めてこの曲をFMで聴いた時は驚きました。とてもオーケストラの曲には聞こえなかったからです。

ついでにどこの国の曲なのかもさっぱりわからないし、いつの曲なのかも...少なくともバロックではないことは

わかりましたが...

 冒頭とラストにはオーケストラの中の3本以外に別働隊のトランペットが9本。合計12本とテナーチューバ・バストランペット

各2本で勇壮なファンファーレが奏でられます。かっこいい〜。途中トロンボーンの民族色豊かなソロやEsクラリネットの

甲高い叫び、吠えるハイトーンティンパニのリズムなど、クラシックなんていうのがもったいないくらいに今風な音楽です。

 来る6月6日(日)14:00〜東京都渋谷区(ガメラに破壊されたはずなのに...?)のオーチャードホールでの

東京アカデミッシェカペレの演奏会にて聴くことができます。乞うご期待!

 ちなみにこの演奏会のメインはヤナーチェクの「グラゴルミサ」です。この曲もすごい勢いでヤナーチェクしています。

トランペットを殺す気か!?っていうハイトーンが出てきたりします。相変わらずティンパニはハイトーンでぶちまけますし、

オルガンは狂ったように弾きまくります。一方では独唱・合唱がいい雰囲気で語りかけてくれます。ただし古代スラブ語なので

演奏する方はかなり大変らしいです。必聴!?お楽しみに。

 おなじチェコでもドボルザークのボヘミアとヤナーチェクのモラビアとではずいぶん違うのですね。

 (1999.4.25)


☆「左手のためのピアノ協奏曲」

 4月11日に東京・池袋の東京芸術劇場で東京都交響楽団の演奏会がありました。

今回のプログラムはすべてラヴェルの作品だったのでオーケストラ好きにはたまらない演奏会でした。

 特に今回の演奏会では「左手のためのピアノ協奏曲」を聴くことができて非常に興味深かったのです。

この曲は題名のとおり、ピアノパートを左手だけで演奏するのですが、楽譜を見てもふつうのピアノの楽譜と

大差ない扱われ方をしていて、実演ではいったいどんな演奏をするのかと思いましたが...

 普段左手はあまりピアノの高音域を弾くことはないのですが、この曲では独奏者が大きく体を左右に移動

させてヴィジュアル的にも音楽的にもかなりの熱演となっていました。

 そして、いかにもラヴェルらしく冒頭にコントラファゴットのソロがあったり、ジャズっぽいトロンボーンのソロ

(もちろん!小田桐寛之先生!!)があったりと盛りだくさんのテンコ盛り状態です。

 それにしても、どうやったら左手だけで3拍子と4拍子を同時に弾くことができるんでしょう??不思議です。

 その他、この日の演奏会はさらに「マ・メール・ロワ」でコントラファゴットが、「ボレロ」でトロンボーンがおいしい

ソロを奏でて大活躍でした。大拍手!!

 そうそう、指揮者はフランスの最長老格ジャン・フルネ氏です。きっちりとした端正な指揮でした!

もっともっと生演奏を聴かないといけないですね。忙しいとはいっても...

 (1999.4.15)


☆過去の遺産

 最近買った本に「名門オーケストラを聴く!」(音楽之友社編)があります。

もともとオーケストラ好きなのでこの手の本には目がないのですが、読んでいて感じたのは、

「昔の人ってすごい演奏を繰り広げていたんだろうな?!」ということでした。

 実は、私はモノラル録音があまり好きではないために、かのフルトベングラーのCDですら一枚も持っていないのです。

とてもお恥ずかしい話です。(トホホ)ただ、友人の家で聴かせてもらった「バイロイト祝祭管弦楽団のベートーベンの第9」

を聴くにつけ、「こんなすごいこと今ではやる人もいないしやろうとする人もいないんだろうな...」と感慨深くなりました。

 この本ではおもにCDを紹介しているので、「そのオーケストラがどうした、こうした」ということは書いていないのですが、

それでもなんだか現代の演奏よりも一昔前の演奏を聴いてみたくなるのは「無い物ねだり」ということなのでしょうか?

 当然もう亡くなってしまった人の演奏を実演で聴くことはできませんから、CDを頼りにしてその演奏の凄さの一部分だけ

でも触れてみようと思って聴いていると、古い録音ゆえの音質の悪さをはるか彼方に追いやってしまうぐらい凄まじい演奏や

心を穏やかにしてくれる優しさに満ちた演奏、「この歌手は本当に泣いているのでは?」という悲しさに満ちた演奏...などが

私の心にせまってきます。

 現代のCD事情といえば、毎月かなりの数の新譜が発売されていて、「いったいいつの間に録音してるの??」というくらい

ですが、昔はレコードも録音するための資材も貴重品でなかなか録音なんてできなかったんじゃないかと思います。

その希少性もさることながら、演奏家たちの「自分たちの演奏を残していろいろな人に聴いてもらおう」という心意気が現代の

私たちの心を揺さぶる原動力になっているのかと思うと、もっともっと過去のすばらしい音楽遺産を聴いていかなくちゃ、と

気合いが入ります。

 おまけに...値段もお手頃になっていますし。

 (1999.4.9)


☆コンサートホールめぐり

 最近コンサートに行く回数がめっきり減っています。チケットを取るのが面倒くさく

なってしまったからでしょうか?

 私の場合は常日頃、まさに朝から晩まで(勤務中は除く!)音楽漬けなのが幸せな人間

ですから、音楽が不足しているということはないように思えるのですが...

 「音楽不足」については、CDを聴くことによって満たされる部分もありますし、

オーケストラで楽器を演奏することによって満たされる部分もあります。

でも、いくらそうしていても何か、物足りないモノを埋めるためにナマの演奏会にいくのです!

 コンサートの席はどこがよいのでしょう?「1階の前から14〜15列目の真ん中!」と

言い切るあなた!!恵まれすぎています。

 私はステージの横が好きです。安いし。ただ、そういう形状になっているホールはあまり

ありません。東京・赤坂のサントリーホール、池袋の東京芸術劇場などでしょうか。

 実は最近オープンしたコンサートホールにはあまり行けないでいるので、もし他にたくさん

あったらどうもすみません。横浜みなとみらいホールなんていうのもできましたね。

 もうちょっと時間ができたらあちこちのホールをめぐってみたいものです。はぁ...

 (1999.3.15)


★呪いのビデオ?

 去年の12月に神奈川県藤沢市にある日本大学生物資源科学部

管弦楽団の演奏会にエキストラ(賛助またはお手伝い)として参加しました。

もちろんバストロンボーンとしてです。(受付でチケット切りもしましたが...)

 できばえは自分としてはあまり芳しくなかったので反省していたのですが、

昨日その時のビデオが送られてきました。おそろしい。

 とはいっても、我が家にはビデオデッキがない(今どき珍しい?)のでどうした

ものかと思い悩んでいます。

 自分の演奏したものを聴くのって、なかなかスリリングです。

 (1999.3.11)


☆いったいどのオケがいいんだか。

 CDを聴くのはもちろんいいのですが、たまにはナマで聴きたくなるのが人情と

いうものです。

 一般的にはクラシックのコンサートのチケットは高くてなかなか縁遠いもの、という

感じがしますよね。その分、お金さえ何とかなればチケットを手に入れるのは意外と

簡単だという気がしませんでしょうか?(変な丁寧語ですね、こりゃ。)

 ところが、意外とチケットをGETするのが難しいオーケストラがあるんです。

私も公休を使って(これはナイショにしたかった。)電話をかけまくったのですが、この

オーケストラのチケットをゲットすることはできませんでした...

 そのオーケストラとは、「ベルリン・フィルハーモニー管弦楽団」です。トホホ。

S席が30,000円もするのに...1時間で売り切れるなんて。さすがは超一流。

でも、アバド以外の指揮者で聴きたいんですよ、本当は。(ファンの人ごめんなさい)

 とにかくナマで聴きたい!!という時は、身近な日本のオーケストラを聴くに限ります。

コストパフォーマンス抜群ですし、演奏会の頻度も高いのでここぞ!という時にはなんとか

なるんです。

 私のおすすめは、東京都交響楽団です。藤沢市民交響楽団でお世話になっている

トロンボーンの小田桐寛之先生が大活躍しています。ぜひ聴いてみてください。

日本のオーケストラはイケてますよ。実は。

 (1999.3.6)


☆以前のオケと今のオケ

 自分の本拠地っていったいどこなんでしょう?

就職してからはずっと藤沢のオケでやってきましたが、最近埼玉県の

キャンパスに転勤したこともあってずっとごぶさたです。

長い間お世話になってきたこともあって、仲間もいっぱいいますし

やはり愛着もありますが...遠いんですよ。遠距離恋愛(単身赴任?)は

厳しいのでしょうかね?

 ということもあって、今は都内豊島区のオケに通っています。

ここは通勤経路の途中(なんと!池袋)ということもあって近いのですが、

駐車場の料金が高くてクルマで行けないのが悩みのタネです。ゼイタク

言ってはいけませんね。

 とにかく、楽器をいっぱい吹けることがシアワセの元なのでしょう。

(なんとかまとめた!  1999.2.27)