2025年10月4日掲載、2025年11月30日更新
「0031」に続く、日本語研究その四。日本語に長く触れていても、日常生活において使い方に迷う紛らわしい単語の組が、日本語には少なからずある。
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・意志と意思
・改定と改訂
・回答と解答
・開放と解放
・決済と決裁
・作成と作製
・主旨と趣旨
・制作と製作
・清算と精算
・正当と正統
・待避と退避
・追及と追求と追究
・同士と同志
・保証と保障と補償
・用件と要件
ほかにも…
・「形」「型」のつく単語
・「材」「剤」のつく単語
・「制」「製」のつく単語
・「標」「表」のつく単語
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念のため、各々の意味も調べてみた。
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・意志
①(will)
(イ)[倫理学]道徳的評価の主体であり、かつ客体であるもの。思慮・選択・決心して実行する能力。知識・感情と対立するものとされ、併せて知・情・意という。「-薄弱」 →自由意志。
(ロ)[心理学]ある観念を持ち、これに導かれた行動をすること。狭義には、義務感を伴うとき用い、広義には、すべて目的に向けられた行動についていう。
②こころざし。考え。
・意思
考え。思い。「-表示」
・改定
改め定めること。
・改訂
改め訂正すること。「-版」
・回答
返事。答。
・解答
問題を解いて答を出すこと。また、その答。
・開放
①戸などを開け放すこと。
②制限を解いて、出入りの自由を許すこと。オープン。「門戸開放」
・解放
①解き放つこと。
②束縛を解いて自由にすること。「奴隷解放」
・決済
証券または代金の支払いによって売買取り引きを終了させること。また単に支払い。
・決裁
長たる人が、部下の提出した案を決めること。
・作成
書類などを作り上げること。
・作製
物をつくること。製作。
・主旨
(文章・言説などの)主な意味。中心となる意味。
・趣旨
物事の中心となる趣き。文章や話の言おうとしていること。趣意。
・制作
①定め作ること。考え定めること。
②芸術作品を作ること。また、その作品。
・製作
物を作ること。また、作った物。
・清算
①貸し借りの結末をつけること。転じて、過去の関係などにはっきりした結末をつけること。
②(liquidation)会社・組合などの法人が解散した場合に、後始末のために財産関係を整理すること。
③(取引用語)同一人の同一品目・同一条件の取引に関する取り分と出し分とを相殺すること。
・精算
金額などを細かに計算すること。精密な計算。⇔概算
・正当
正しく道理に適(かな)っていること。
・正統
正しい系統。正当の血統。
・待避
難を避けて待つこと。
・退避
退いて危険を避けること。
・追及
①後から追いつくこと。
②(責任などを)追いつめること。
・追求(ツイクとも)
①どこまでも後を追いかけ求めること。
②後から思い起こすこと。
・追究
(学問などを)尋ねきわめること。
・同士
①連れ。仲間。
②(名詞に付き、接尾語として)相互にその種類・関係にある意を表す語。「いとこ-」
・同志
①志を同じくすること。また、その人。
②同じ仲間。同士。
・保証
①請け合うこと。
②狭義では、或る人(保証人)が他人(主たる債務者)の債務を履行すべき義務をその債権者に対して負担すること。広義では、身元保証のように主債務の存在に関係なく、独立的に賠償責任を負担する場合をもいう。
・保障
①小城と砦と。
②支え防ぐこと。
③障害のないように保つこと。
・補償
①補い償うこと。
②財産上の損失を金額で補うこと。
③[心理学]身体や精神について劣等感を持つとき、これを補おうとする心の動き。アードラーの用語。
・用件
用向きの事柄。用事。
・要件
①大切な用件。
②必要な条件。
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だからどうだということはないが、何らかの研究に役立てば幸いである。
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©2017 KONISHI, Shoichiro.