幕末維新史関連の研究発表、論文等の掲載に関するお知らせ
■町田明広氏の論文掲載のお知らせ■ updated
■幕末中央政局における朔平門外の変―その背景と影響について―『日本歴史』10月号
掲載誌の詳細・購入は此方へ→ https://www.yoshikawa-k.co.jp/cgi-def/admin/C-006/store/goods/gd_1.html
以下は町田氏による案内文です。
「朔平門外の変は、即今破約攘夷派の勢威が最盛期に差しかかった五月後半段階で勃発した、朝廷を震撼させる大事件であった。
事変そのものもさることながら、その後の中央政局への影響が看過できない重要事象である。つまり、結果としてその嫌疑が薩摩藩と中川宮に及び、前者は朝敵扱いとなり、後者は薩摩藩との関係を断ちながら、逼塞を余儀なくされた。薩摩藩は、藩士らの捕縛によってその嫌疑が曖昧な内から九門の出入りを禁止されるなど、その中央政局における権威は一時的に失墜を余儀なくされた。また、中川宮は即今破約攘夷派からの攻撃の矛先をかわすために、また事変勃発も相俟って、攘夷先鋒を願い出ることになる。その後、姉小路公知暗殺の嫌疑がかかり、更には西国鎮撫使任命問題、大和親征での先鋒の可能性など、即今破約攘夷派の攻勢を前に絶体絶命の立場であった。八月十八日政変はこのような状況下で企図された。本稿では田中犯行説を確かなものにすると同時に、即今破約攘夷派に属する下級廷臣滋野井公寿・西四辻公業の二公が関与し、その家臣が実行犯に含まれることを朝廷および薩摩藩史料を中心に明らかにした。また、姉小路暗殺の事由として、従来から通商条約容認説への変節が指摘されていたが、その点を摂海巡検時からの勝義邦との具体的な交渉の過程を追う中で精査した。」
■八月十八日政変 『日本史研究』7月号
『日本史研究』7月号掲載の「文久三年中央政局における薩摩藩の動向について―8月18日政変を中心に―」は、将軍上洛から八月十八日政変までの中央政局における島津久光の召命問題を中心に、薩摩藩と英国の緊迫した関係や孝明天皇・中川宮等の攘夷実行慎重派の動きを注視しつつ、八月十八日政変に至る薩摩藩と島津久光の動向を明らかにし、政変そのものは久光の師事ではなく偶発的な事件であった事を当時在京藩邸にあった高崎正風の動きから提示、考察されています。幕末政治に興味をお持ちの方は是非ご一読を。
『日本史研究』のサイトはこちら→ http://wwwsoc.nii.ac.jp/jhs/journal.html
『日本歴史』10月号掲載論文に関する詳細等は、あらためてご案内させていただきます。掲載誌の入手方法について時々ご質問をいただくので、こちらに記しておきます。
書店で取り寄せを依頼または発行元に直接注文するのが確実です。都市部の超大型書店には置いてあることも。また、大きな図書館にはあるようですので、図書館WEBなどで探してみてください。
尚、国立国会図書館では、コピーサービスも(有料ですが)受け付けてくれます。
http://www.ndl.go.jp/index.html便利なサービスなので、興味をお持ちの方はチェックしてみてくださいね。
(町田氏より情報をいただきました。どうも有難うございましたm(_ _)m)
■2007年度第37回明治維新史学会大会に於いて、町田明広氏が「幕末中央政局における「皇国復古」 ―島津久光率兵上京を中心として―」と題した研究を発表されます。幕末政治が大きく動いた文久期、諸侯・西国志士の間で唱えられた一つのキーワード「皇国復古」。しかしながら、その捉え方は朝廷、諸侯、志士達によって差異が存在していました。思想性の相違が政争の火種となった具体的な事象として、島津久光の率兵上京と、それに影響を受けた西国志士の動向、寺田屋事件等を取り上げ、朝廷・薩摩藩・志士の三者それぞれの政局に対する思想や行動を分析し、中央政局にどのような影響を与えたのかを考察されています。また、この時期、西国志士に「倒幕」の明確な志向が存在していたのか、そして天皇親政をいかに目指していたのかに言及したい、とのことです。長州藩についても、寺田屋事件との関係で触れられており、長井失脚、藩是転換、中央政局進出への起爆剤となり、薩摩藩以上に重要な事象であったことを論じ、当時在京の久坂玄瑞にも言及があるそうです。
日程・開催場所等は、下記の通りです。
学会員でなくても聴講できるそうなので、幕末政治に興味をお持ちの方は是非、お出掛けになってみてください。2007年度第37回明治維新史学会大会
【期 日】2007年6月10日(日)
【会 場】中央大学後楽園キャンパス
【時 間】10時30分〜11時50分〔報告60分・質疑20分〕
【タイトル】幕末中央政局における「皇国復古」 ―島津久光率兵上京を中心として―
*2日目の1番目の報告です。*学会員以外の方も聴講可能です。