松下村塾・長州藩関連書籍

 

長州藩と、稔麿・久坂以外の長州藩の人物、松下村塾に関する史・資料一覧です。

  

書名

著者名

出版社

初版

コメント

松下村塾の人びと

海原 徹

ミネルヴァ書房

1993 村塾に学んだ92名の塾生たちの出自・学歴・幕末維新期における活躍等を克明に追跡した大著。塾生達のプロフィールを知りたい人におすすめ。

吉田松陰と松下村塾

海原 徹 ミネルヴァ書房 1990 村塾のカリキュラム、来塾の動機、初期に在籍した塾生の出席状況等を記録。村塾教育の全体像を浮き彫りにした画期的な書。

松下村塾
― 教育の原点をさぐる

池田 諭

社会思想社

1984

松下村塾生および塾生と関わった人々の略歴と、松陰先生の影響力についてまとめられている。教養文庫の1冊。古書店で時々見かけるので、興味のある方は「第1章・村塾教育の意味」(約10ページ)だけでも読んでみて!

松下村塾

古川 薫

新潮社

1995

指導者としての吉田松陰、人間形成の場としての村塾について詳しく解り易くまとめられた書。入門書に最適。村塾関連人名録、略年表付き。

歴史と人物 
特集・吉田松陰と
若き志士たち

 

中央公論社

1981

『歴史と人物』昭和56年4月号の特集。奈良本辰也「維新史における松下村塾」、古川薫「史伝吉田松陰」、江崎誠致「『草莽』の典型 久坂玄瑞」、杉森久英「天才 高杉晋作の癖」等興味深い論文のほか、松陰から高杉宛ての全書簡を掲載。

別冊歴史読本
吉田松陰と
松下村塾の青春

 

新人物往来社

1989

『別冊歴史読本』平成元年3月号。タイトルの通り、若き師松陰の許に学んだ塾生達の紹介や村塾関連年譜、遺品や墓碑の案内等を掲載。17歳の吉田栄太郎(稔麿)が松陰宛に書いた手紙(安政4年9月)、久坂から高杉宛の手紙(安政6年)等も写真付きで紹介されている。塾生達のプロフィールは解りやすくて◎。

幕末・明治
萩城下見聞録

林 茂香

マツノ書店

1975

安政5年、萩の下級武士の家に生まれた著者が当時の暮らしぶりを書いた本。手習場や家塾について詳しい。稔麿や俊輔の逸話もあり。昭和10年刊の『幼時の見聞』の改題、復刻版。

防長維新関係者要覧

田村哲夫

マツノ書店

1995

防長の維新関係者ミニ事典。資料等を読んでいて、知らない人物に出会った時にとても便利。生没、字、雅号、変名等も記載。

防長維新関係者
雅号便覧

田村哲夫

マツノ書店

1997

防長の維新関係者の雅号が調べられる便利な本。名前と雅号の両方から引くことが出来る。

霊山祭神の研究
続編二 長州藩

 

霊山顕彰会

1989

霊山護国神社に墓碑がある長州藩および同藩に関係の深かった他藩の志士たちの略伝。変名・別名一覧表、木戸孝允神道碑の碑文の解読付き。

木戸孝允展

 

霊山歴史館

2001

平成13年、霊山歴史館にて開催された春の特別展「木戸孝允展」のパンフレット。

高杉晋作覚え書

一坂太郎

東行記念館

1994

高杉晋作研究家である著者が、新聞・雑誌等に発表したものをまとめた書。史料の裏付けによる考察をエッセイ風に書かれているので、とても読みやすく面白い。学研から出ている『血誠 新撰組』に発表された吉田稔麿の紹介も掲載。
高杉晋作を歩く 一坂太郎 山と渓谷社 2002 晋作ゆかりの地を豊富な写真とガイド付きで解説。史跡めぐりに便利な本。

晋作語録

一坂太郎

山口新聞社

2000

高杉晋作が残した言葉より115を選び出し、晋作の人間性に触れようとする書。簡潔にまとめられていて、読みやすい。
高杉晋作100問100答 一坂太郎 萩ものがたり 2004 萩市による萩開府400年記念事業「萩ものがたり」Vol.2。高杉晋作の生涯をQ&A形式で解りやすく解説。

高杉晋作と久坂玄瑞

池田 諭

大和書房

1966

高杉・久坂の行動と思想を追求。彼らと関わった村塾生(とりわけ吉田・入江)についても書かれている。

入江九一資料集

入江 遠

1994

入江九一の孫である著者がまとめ上げた、九一に関する唯一の史料集。九一筆の書簡、漢詩等も多数掲載。別冊29ページの補遺(付正誤)付き。
山田顕義
―法治国家への歩み―
秋山香乃 萩ものがたり 2006 「萩ものがたり」Vol.12。山田顕義の略伝。
密航留学生「長州ファイブ」を追って 宮地ゆう 萩ものがたり 2005 「萩ものがたり」Vol.6。長州ファイブと呼ばれた5人の英国での軌跡。
赤根武人の冤罪 村上磐太郎 マツノ書店 2007 昭和46年発行の同書の復刻版。巻末に、付録として「赤禰家史料」等が一坂太郎氏の解説付きで載っている。限定復刻五百部。

吉田松陰 留魂録

古川 薫訳

徳間書店

1990

言わずと知れた吉田松陰遺書。『留魂録』全文と現代語訳のほかその成立事情などもまとめられている。
松陰先生のことば―いまに伝わる志 萩市立明倫小学校監修 萩ものがたり 2005 「萩ものがたり」Vol.5。長州藩校明倫館の跡に建つ萩市立明倫小学校で、今も子供達に伝えられる吉田松陰の言葉を収録。
吉田松陰と現代 加藤周一 萩ものがたり 2006 「萩ものがたり」Vol.9。

忠正公(毛利敬親)
勤王事績

中原邦平

防長史料出版社

1974

長州関係の書籍によく出てくる史料。明治42年に出版された同書の復刻版。稔麿が朝陽丸事件を解決した経緯の詳細あり。また、司馬遼太郎氏が引用したことで有名な、池田屋に向かう前、髪を結っていた時に元結が三度切れた話も載っている。古い本のわりに、口語調なので読みやすい。

来嶋又兵衛傳

三原清尭

小野田市歴史民俗資料館

1992

松陰門下生達とも繋がりの深い長州の偉傑、来嶋又兵衛翁の伝記及び系図・書簡等を収めた史料集。他の書に未掲載の栄太(稔麿)からの書簡も数点掲載されている。昭和38年に来嶋又兵衛翁顕彰会から出版されたものの復刻版。年譜の追補版(別冊)付き。

傳家録

堀眞五郎

堀 眞道

1968

松陰門下生達と親交の深かった堀眞五郎による幕末維新懐古録と言うべき書。大正4年に著者の実子・堀栄一氏によってまとめられ、身内にのみ贈呈されたものを、実孫である編者・堀眞道氏が復刻。書簡、詩文もあり、著者の当時の交友関係がよく解る。
久保松太郎日記 一坂太郎
蔵本朋依編
マツノ書店 2004 長州藩士の久保松太郎が残した安政3年〜明治4年までの日記をまとめた書。幕末維新における長州藩研究の資料であるばかりでなく、個人の日記としての面白さも併せ持つ。当時の食生活なども解って面白い。

歴史研究
特集/幕末の動乱
"禁門の変"

 

歴史研究会

1993

「歴史研究」1993年5月号の特集、"禁門の変" より。一坂太郎氏による基礎知識の解説と、歴史研究会の会員によるコラムが中心。

長州奇兵隊
勝者のなかの敗者たち

一坂太郎

中央公論新社

2002

中公新書の1冊。明治維新の立役者となった長州藩の栄光の歴史に潜む陰の部分にスポットが当てられた書。史料や伝承を辿り、歴史の中の「真実」を追究しようとする著者の意気込みが感じられる。談話調で書かれているので読みやすい。
萩の史碑 一坂太郎 萩ものがたり 2006 「萩ものがたり」Vol.11。萩の史跡めぐりに便利な1冊。

長州藩部落解放史研究

布引敏雄

三一書房

1980

長州藩における被差別部落の実態と、解放への胎動を時代を追って解説した書。稔麿が「屠勇取立」に関する意見書を藩に提出した頃の書簡が掲載されていて、彼がいかに差別される人々の解放へのエネルギーを鋭敏に感じ取っていたかが理解できる。

長州藩の経営管理

林 三雄

文芸社

2001

「財政再建とリスク管理に成功した長州藩の戦訓に学び、経営する心の原点を強調する経営警告の書」とカヴァーに書かれているように、長州藩の財政・人事・組織を現代風に解説したビジネス書。組織図や年表が豊富で読みやすい。

歴史の旅10
長州・薩摩・土佐
維新の群像

 

小学館

1974

歴史の旅(全10巻)の1冊。幕末維新の群像を追いながら、長州・薩摩・土佐(+宇和島)の歴史と史跡を紹介。長州に関しては、萩を池田諭氏、下関を南条範夫氏が書かれている。カラー&モノクロ写真多数。
 

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