私はこんなところで映画を観てきた
大阪の映画館でよくいくところは、そこそこ作品もよく、そこそこスクリーンも
観やすく、そこそこ席も座りやすいというものが多く、これといったものをあげにくい。
九条の商店街を少し外れたところにあるこの映画館は、映画館という感じのしない立地
がなかなかナイスだと思う。(その分迷いやすいが)
この映画館にいくと売店でなにか買って食べるか飲むかすることが多いが、
牛乳だけは売り切れでなかった試しがない。
錦糸町のショッピングビルの一角にできた、
日本で初のソヴィエト映画専門館のこの劇場によって
私のソヴィエト映画(というよか中央アジア映画)好きは培われたといっても過言ではない。
休憩時間にはカリンカとかがBGMで流れている、とても錦糸町にいるとは思えぬこの空間
を愛して私は足繁く通ったものだが、残念なことに廃館となり、東映まんが祭りなんぞやるような
普通の映画館になってしまったのを切なく思ったものだ。どうもキネカ大森に受け継がれている
ようでもあるが、そちらはまだ行ったことがない。
最も好きな映画館。
配給会社でもあるこの映画館は、やはり、
その配給、上映する作品の質が最大の持ち味である。
渋谷の中でも割と鬱入った近辺の雰囲気も結構好きである。
以前は1スクリーンだったが、現在は2スクリーンになっている。
書かずにはおれない、嫌いな映画館。なんといってもスクリーンが観難く、
満席の時はスクリーンの1/3は人の頭でかくれている。ちょっと映画観る
人が造ったとは思えない設計だ。その上、入場に整理券がいるのも厳しいものがある。
どんな暇な人を相手にしているのだろうか。東急の悪口はあまり言いたくないのだが、
ちょっとここの運営はお役所仕事的すぎなんではないか。
なまじ、まともな映画やんなきゃ気にもならんとこだが、ブレッソンとかやられた日にゃ
泣きそうなものがあった。
千石駅から2,3分のこの映画館を探すのに、なぜか3時間もかかったことがある。
外国で道に迷ったりしたときに、蘇ってきたりする記憶である。それはともかく、
この映画館のよいのは、その暗さだと思っている。
映画館の暗さは、非常灯が視界に入りにくいことと、スクリーンの近くに反射するものが
ないかで決まるが、ここの造りは大変よく、映画の世界にじっくり浸ることができる。