| ゲバラ笹部の「元古書店主の漂流日記」 2002年7月、8月分 |
連載230回 2002年8月30日 今月はネットの売上が、今までの最高記録でした。多い時には一日10件ぐらいの発送があり、入金方法の連絡、梱包、発送、そして入力とケッコウ忙しかったったですよ。これぐらいの売上がコンスンタントにあると言うことないんだけど、そうは問屋がねえ。来月はどのくらいの売上があるのか。現に今月中盤ぐらいまでは好調だった注文が、今週になってガクッと落ちたもんなあ。ひょっとして面白い本は売りつくしたかあ。そうなるとセッセと仕入れに精を出さなくちゃいけないんだけど、今週は「明治の寄席芸人」(三遊亭円生)なんて本も仕入れてきたけど、その他に「幕末維新政治史の研究」とか「近世国家の成立・展開と近代」なんていう学術本を仕入れたんだけど、このテの本って定価が1万円なんてザラ。そうなると仕入れ値も高くつくっちゅうことで、売上も良かったけど、出費も大きいですよ。ここ3年ほどは減ったとはいえ、店の営業をやめて客買いがなくったのはヤッパリ痛い。市会での仕入れは高くつくもんなあ。当分、バイトはやめれません。 そのバイトだけど、これが何て言うか、肉体的にはそうハードだとは思わないんだけど、とにかく忙しい。仕事開始から3〜4時間はまったく休むヒマがない。まだ私が手馴れていないから効率が悪いということではなく、どの人も皆、目イッパイ動いている、という感じなんですよ。 今日やっと事情が分かったんだけれど、月末はいつも忙しくなるらしい。それに今週は盆明けが重なってよけいらしい。ようするに一番忙しい時期にブチ当ってしまったわけね。皆忙しいから、私に仕事を教える余裕もあまりなく、ちょこっと教えてもらっただけで即戦力やもんなあ。無茶な話ですよ。 とにかく3〜4時間、休むヒマなく立ちっぱなしでの作業で、これを8時間やれ、と言われたら、私すぐに音をあげていますよ。長い店番生活で体がなまっていることもあり、しばらくはリハビリですな(それにしては、いきなりキツイような気もするけれど)。汗はダラダラとでるし、体は動かすし、おまけに早起きだし、まあ早朝フィットネス・ジムへでも通っているつもりでいます。 だけど、今週はまだ緊張感があるから時間どおり起きて、作業も気合が入っているけど、これが慣れてきた頃が恐いなあ。 そうそう、バイトといえば7月の初めに応募したバイト先からTELがありました。いつか日記にも書いたことがあると思うんだけど、応募したものの返事がなく、こちらから連絡すると、「応募者が多すぎて今選考中。いつになるか分からないけど、連絡を待ってほしい。」待つのがイヤなら応募を取り下げてくれてもいいんだよ、と言わんばかりの対応で、それで私も嫌気がさして他のバイトを探して今に至るんだけど、その応募先から今になって「来てくれないか」との連絡。オイオイ、あれから2ヶ月経ってるぜ。今まで選考してたっちゅうんかい。しかもTELの対応がえらく低姿勢でやんの。思うに7月の時点で、何人かは知らないけどキット採用したんでしょう。で事情は分からないけど、その採用した人達の何人かがもうすでに辞め、穴があいたと。それで、お鉢がまわってきた、ちゅうところでしょうねえ。条件的には今のよりいいんだけど、だからといって今のところを5日でヤメルっていうのもねえ。 だけどバイト先の回りの人を見ていると、皆な本当によく働きますよ(私が働かなさすぎたってこともあるけど・・・)。お金を稼ぐって大変ね、とシミジミ思ってる今日この頃です。「ナッパ服を着て、地道に働くのが一番の幸せヨ」なんてレーニン的寅さんみたく思っちゃったりして。けど、結局私はヒロシになれなくて寅なんだろうなあ。「これが渡世人のツレエところよ」 ![]() |
連載229回 2002年8月23日 いよいよ来週からアルバイト開始。本業(いちおう古書店です、と自信なげに)に支障がでないよう、午前中だけの仕事だけど、少しでも収入を確保しなくっちゃ。それで、今日もアルバイト先からTELがあって、これで今週二度目。来週から確実に来てくれるかどうかの確認なんだけど、こう念を押されると、逆に不安になっちゃうじゃない。そんなに人出不足で忙しいのか、とか。もしかしてハードで続ける人がいないんじゃないか、とか。まあナンダカンダと言っても仕方がないので、覚悟を決めて行きますよ。ただ一つ不安なのは、朝起きれるかなあ。自慢じゃないが、怠惰な生活を送っていますよ。しばらくは目覚まし二つ体制やろなあ。
今週売れた本に「”照和”伝説」(富澤一誠)というのがあった。福岡にライヴ・ハウス”照和”というのがあって(今はもう無いんだっけかな?)、井上陽水、財津和夫、海援隊などが巣立っていったところなんだけど、それはマアどうでもよくて、じつはこの本、15年ぐらいウチの店にあったんですよ。よく売れたなあ。今のところ売れなかった最長記録じゃないだろうか。普通なら処分しているんだけど、何故かシブトク生き残っていて、今回ヨウヤク売れたと。15年ぶりに読みたい人に出会って、この本もやっと本望が達成されたということかな。
前回、「アイドル写真集」が好調な売れ行きと書いたけど、在庫の中の一冊に『アイドル水着100人』という本がある。71年から84年まで雑誌「近代映画」のグラビアを飾った女性アイドル水着写真の集大成なんだけど、見ていて面白いのは、年代やタレントの格の違いなんかにはいっさい関係なく、五十音順に並んでいるところ。
トップは76年の「相本久美子」で、次が72年の「青木恵美」(たしか井上順の元カミさんだったよな)。さらに82年の「秋川淳子」75年の「浅田美代子」と続く。83年の「スターボー」の次は72年の「関根恵子」で、83年「つちやかおり」(この人の写真集も今週売れたなあ)72年「土屋ゆき子」78年「天馬ルミ子」と続くあたりはレア・ラインナップですな。大トリは82年の「渡辺めぐみ」。 見てると、なんだかクラクラしてきますよ。この写真集の、もう一つ面白いのは、それぞれの写真のモデルのポーズ、及びロケ地の情けなさなんですよ。もともと「近映」は「平凡」「明星」にくらべてアカぬけない雑誌で定評があったけど、写真にもそれはよく現れていて、たとえば船のデッキの上でポーズをとる桜田淳子のバックには養魚場(もちろん日本)が見えていたりする。松坂慶子が曇った海岸で手にしている物は、なんとワカメですよ。関根恵子にいたってはスタジオ録りなのにカメラに向ってピースサインを出すしまつ。この写真集を見ていると、なんだか時の迷路をさまよってしまうなあ。 ![]() |
連載228回 2002年8月16日 今週はお盆で市会もお休み。決まったアルバイトも盆明けからということでヒマしています。遅ればせながら原由子の「東京タムレ」を聞いたり、いい加減古い日本映画もチョット飽きてきたので、レンタルで洋画なんかを借りたり(今頃「グラディエーター」を見てるんやもんなあ)していますよ。
引っ越しの際、時間がなくて未整理のまま運んできた本をボチボチと整理しているんだけど、暑くてなかなかはかどらなくて。その中からもういらない本を、先々週だったけかなあ、市会に出品したんだけど、二点ほど値がつかず”ヒキ”になってしまい、持って帰っても仕方がないので「ブックオフ」へ売りにいったら1300円になりましたよ。これからは市会に出品せず、「ブックオフ」へ持っていったほうがいいかもね。 7,8月と「アイドル写真集」が好調。柏原芳恵なんて6冊も売れちゃいました。人気はまだまだ健在ですかねえ。その他にも石野真子や相原勇なんて珍しいものも。プレミア物では、黛ジュンや伊藤咲子なんてのが。このても仕入れなくっちゃ。 今日のニュースを見ていたら、エルヴィス・プレスリーの25回目の命日だとかで、世界中からファンが集まりイヴェントをやっている模様が流されていた。エルヴィスのソックリさんも多数集まっていたようだ。
以前、何の本だったか忘れてしまったけど、エルヴィスのソックリさんが世界で一番多い、と書いてあった。「本物」のエルヴィスは死してなお健在のようですな。エルヴィスの本といえば、「どこそこのスーパーでエルヴィスがヒューズを買っているのを見かけた」「お産で苦しんでいたらエルヴィスが枕元にやって来て手を握ってくれた」等々の「報告」を集めた本があるし、ズバリ『アイ・アム・エルヴィス』という本もある。この本は総勢六十五人の擬似エルヴィスたちのプロフィールを並べた本で、写真、インタビューに加え、それぞれの所属プロダクションの連絡先も載っている。大半は田舎町で生まれ、けっして豊かではない環境で育った白人男性、と生い立ちの上でも本物を模倣している感があるんですよね。 写真だけを見ると、なかにはそれなりに似ている人もいるものの、たいていは「どこがエルヴィス?」という感じなんですよ(今日のニュースでも見かけました)。まあ物真似の神髄は外見ではなく、御本尊の後光を再現することにあるのだから、黒人エルヴィス、女エルヴィス、子供エルヴィス、親子エルヴィスなんてのがいてもいいわけなんだけどね。 この六十五人のうち一番面白そうなのは、メキシカン・エルヴィスというやつで、その名も「エル・ヴェス」。シャレてるでしょう。エルヴィスというより闘牛士という感じの、チョビ髭の似合うラテン系の色男なんですよ。これだけならどうってことはないけど、この「エル・ヴェス」の特徴は、ほかの偽エルヴィスが本物の忠実なコピーにとどまっているのに対し、この人はどんどん積極的にパロディにしてしまうらしい。 どうもこのエル・ヴェス、エルヴィス・マニアからは評判が悪いようなんですよ。まあそうでしょうね。真面目な信者からすれば、パロディとは神を冒涜するものなんだから。だからこそ、不真面目な部外者からすれば、コピーよりずっと面白いし、ずつと創造的だと思うんだけどなあ。 ![]() |
連載227回 2002年8月9日 少し前に、「映画スチール」を仕入れた、と書いたことがあったはず。どう売るかはまだ思案中なんだけど、ヒネッテ化けてくれたら嬉しいなあ、とその時も書いたけど、「映画スチール」に続く”化けてくれたら嬉しいなあ”シリーズの第二弾、今週仕入れてきたのは「映画台本」。
市会に、古くて汚い本の束が出品されていて、紐をほどいて見てみたら、これが映画台本の束でした。「座頭市 二段斬り」はまだマシなほうで、「月の渡り鳥」や「勘太郎月夜唄」、水島道太郎主演の「丹下左膳」など、「そんな映画あったんですか」というようなのが大半。新しいところで(といったって古いけど)「御用牙」や「動天」。その他、私の知らない映画やテレビの台本が全部で20冊ほど。自慢じゃないが、こんな品物扱ったことがない。仕方がないから、カンで入札。上札で落札だから、そうはずれた金額を入れたわけじゃないんだろうけど、さて落札したものの、どうサバキましょう? 前にも書いたけど、こんな品って値段があってないようなもの。好きな値段をつけりゃいいんだけど、さてさて、幾らぐらいで売ろうかな。 だんだんバクチ的な、いわゆるキワモノに手を出していくなあ。一攫千金の話なんて無いと、分かっちゃいるけどヤメラレネエ〜とっ。 五月に店を閉め、六月からは通販のみという恰好になってはや二ヶ月が経ってしまった。当初の予想どおり、これだけでオマンマを食っていくのは正直ちょっとキツイ。だから、市会に行く時間などの邪魔にならないようなアルバイトでも探さなくっちゃ、と思って七月から探しているんだけど、なかなかコチラの都合のいい時間帯のアルバイトってのが無いんですよね。それでも何とか探して三つほど応募したんだけど、全部ダメでしたよ。キビシイとは思っていたけど、現実的に目の当たりにすとね、ほんとイヤンなっちゃう。
中高年の失業者が街にあふれ、みんな仕事を探しているんだから競争率は高いんだろうけど、応募の応対なんかでも雇用側の強気なことったら。もうホント向こうの言いなりだもんね。一つなんか履歴書(だいたい履歴書を書くなんて、何十年ぶりだあ?)を送付したんだけど返事がなかなか来ない。ダメならダメで仕方なく、次のアルバイトを探しゃあいいようなものの、返事が来ないってのは困ったもので、仕様がないからTELをすると、思った以上の応募があり、選考に時間がかかっている、との事。だから、もう少しお待ちいただきたい、と言うんだけど、選考でダメになったからといって「不採用」の通知があるわけでなく、返事がなければ不採用ということらしい。だからと言って、採用通知がいつ来るのかは分からず、とにかくもう少し待ってほしい、との事。オイオイ、そんな宙ブラリンで放っておくなよ。 そんなナンヤカヤで応募しては返事がないってのが続き、今週応募したアルバイトは妥協の産物で、これでもイイカってな気持だったのだが、こういう時にかぎって採用されるんだよなあ。なぜ妥協かというと、勤務場所がちょっと遠い。しかもバイクでしか行けないような所。雨の日なんかどうするの、そんなにバイト代がいいわけじゃなし。というふうにちょっと消極的な気分だったのだけど、みごと採用。応募者も少なかったようでね。まあ、そうでしょうね、条件はあまり良くないもんなあ。でも、ナイよりはマシかと思い、行くことに決定。しばらくは、腰掛けのつもりでやりながら、別のもうちょっとマシなアルバイトでも探しますわ。う〜ん、生きていくってことはキビシイわい、と全く深刻な気持ちのなきままに思う今日この頃であります。 |
連載226回 2002年8月2日 「スタートレック・ヴォイジャー」が終了していまい、代わりにまた「ディープ・スペース9」の新シリーズがはじまりましたね。もうこれで「セヴンofナイン」の姿が見れないと思うと残念で残念で。最近では一番のお気に入りの宇宙ヒロインだったのに。
熱心な「スタトレ」ファンなんだけど、この「DS9」だけは今イチやなあ。前回のシリーズも見たり見なかったりで、どうもステーション内だけで話が進行していくってのが面白味にかけるよなあ。やっぱりUSエンタープライズ号でアチコチ旅してくれなくっちゃ。と言ってもソコラへんのドラマよりレベルは高いんだけどね。まあ久しぶりにキラ・ネリス少佐を見れるからヨシとしようか。 HP作りでニッチもサッチもいかなくなってしまった前回の続き。
どうしようもなくなったので、こうなりゃお金はかかるけど、同業者のように会社に依頼するしかないかと、もう一度同業者に連絡をとる。そして、作成してくれた会社を教えてもらうことに。それで教えたもらった会社というのが、なんのことはない「日本の古本屋」のサーバー管理会社でやんの。ようするに下請けみたいなもんかあ。「HPヴィルダー」を借りた友人が推理したとおり、管理会社でないかぎり「日本の古本屋」内へリンクするのは無理なのね。といって前回にも書いたとおり、今から本を全部入力し直すという元気はないしで、もう背に腹は変えれんでしょう。 そんな訳で、そのサーバー管理会社へHP作成の依頼をするつもりで連絡をとる。で応対してくれた人が親切な人で、「種類別の検索方法の作り方を教えるので、御自分で作ってみたら」という返事。「そうか、自力で出来るもんなら、それにこしたことはないわい」という訳で、早速教えてもらうことに。それで送ってきてくれたのが、htmlファイルでの作り方。「なんじゃ、こりゃ? これをイチから勉強せえっちゅうんかい。」まあ二ヶ月ほどかけたら完成できるのかもしれないけど、もうアンタ根気がないのよ。それで、これもギブアップ。 てなわけで、結局は作成を依頼しちゃったです。できあがったのは、ホント商売用の実用のみのHPで、遊びの部分はありません。とりあえずは、ということです。だから覗いてもらったって面白くも何もないですけど、一応宣伝を。 http://www.kosho.ne.jp/~boukenoh/
基本デザイン、色使い、コピーなどと何度も打ち合せをし、店名ロゴのデザインは、デザイナーでバンドのマンドリン担当、高校からの友人Mに友情提供してもらいました。まだまだ改良の余地はあるし、おおいに不満なのが検索スピードが重いこと。きっと小さなサーバー管理会社なんでしょうね。打ち合せをしている時から、何となくそんな感じはしていたけれど。 しかし、何とかこれでやっと基本ができたので、これからボチボチと遊びの部分を作っていきたいと思っていますわ。今度は自力でね。 |
連載225回 2002年7月26日 今週は「内田百闡S集」を仕入れてきたんだけど、こういうのが右から左へとはけてくれたら言うことないんだけどなあ。そうすりゃ、こんなオイシイ商売はないんだけど、そうは問屋がね。この前、同業者と話していたら「幸田露伴全集が、仕入れて五年目にやっと売れた」だって。こうなりゃ商品なんだか不良在庫なんだか分かりゃしない。「内田百闡S集」は不良在庫にならぬよう祈らなくちゃ。
高橋悠治の「たたかう音楽」を仕入れて、その日のうちに「日本の古本屋」に登録。そして翌日には注文が。高橋悠治ってそんなに人気があるの? まあ偶然なんでしょうけど、あまりのタイミングの良さにちょっとビックリでした。 店のHPを作ろうと、とりあえず友人から「ホームページ・ヴィルダー」を借りる。それで、どんなHPを作るかと考えていたんだけど、現在ウチの店は前述したように「日本の古本屋」というサイトに本を登録していて、注文は「日本の古本屋」をとおしてウチの店にくるようになっている。だからHPを作ってイチから本を入力するより、すでに入力済みの「日本の古本屋」の自分の本棚にリンクできればいちばん便利だし、実際そうしている店もある。で、そうしようと、とりあえずプロバイダーからURLを貰い、いきなり作りだしたんだけど、リンクの仕方が全然わからない。「ホームページ・ヴィルダー」を借りた友人にTELをして聞いたんだけど、事情を説明すると、その友人の見解では、それは「日本の古本屋」サイトを管理していないかぎり無理ではないか、と。
それで「日本の古本屋」へリンクしている同業者へTELして、どうのようにしてHPを作ったか訊ねてみることに。その同業者の返事では、HP作りは専門業者に依頼したとの事。そうか素人では無理なのか。自力で作ろうと思えば、「日本の古本屋」へのリンクはあきらめ、イチから本を入力していかなければ駄目なのか。というわけで、本を入力しはじめたんだけど、もう直ぐに挫折。文字だけ並べても見た目が汚いし、かといって枠を作って文字を入力するという技術もないし、何より、これから千件以上入力するのかと思えば気力が萎える。 完全に行き詰まり、「日本の古本屋」の資料なんかをもう一度読みなおしていると、なんてことはない、有料オプションとしてHPサービスがありやんの。初期設定費用が一万円で月々の管理費が千円との事。こりゃコッチに申し込んだほうが楽だわい、と早速申し込みを(結局、プロバイダーから貰ったURLは使わず、「日本の古本屋」からURLを貰うことに)。 翌日には早くもHPが送られてきたんだけど、これが見てガッカリ。本の検索の仕方が著書名と作家名の二つしかない。アタシが欲しいのは種類別(たとえば文学とか社会科学とか)の検索方法。じゃあ、このHPにどのようにして種類別の検索を貼りつけてゆくのか? なんか又、振出しに戻ってしまったみたい。無計画に行き当たりバッタリで作りだしたのは無謀だったのか。 次回へ続く・・・ ![]() |
連載224回 2002年7月19日 用事があって古い雑誌を探していたんだけど、目的じゃない雑誌なんか無視すりゃいいのに、ついつい読んだりなんかして余計な時間をとられ、なかなか用事がはかどらない。大掃除で畳をあげたら古い新聞がでてきてつい読んでしまう、というアレと同じですな。もっとも大掃除なんて習慣はとっくになくなっていますが。 1972年の「朝日ジャーナル」をパラパラと読んでいたんですけど(1972年といえば、ジャネット・リンが氷の上にお尻をつき、グァム島の横井さんが『恥ずかしながら』と帰国してきて、沖縄が返還され、浅間山では連合赤軍事件のあった年ですね)、広告に「書くことの重み・・・世界のシェーファー万年筆」というのがあった。この頃は書くことは重かったわけやね、と思っていると、これが本当に重いのですよ。特集=「沖縄」強行採決後。そこに大江健三郎が書いていて、「ふたたび日本が沖縄に属する」と。(モンゴル800がチャートのトップになるという意味ではなさそうやね) グラビアには「飢え、悲惨、死・・・ますます泥沼化する東パキスタン」。東パキスタン? ああ、バングラディッシュね、と思ったとたん、頭の中ではジョージ・ハリスンがよぎってしまいます。難民救済コンサートでの、ディランとのデュオの映像が浮かびあがってきてしまいますよ。やれやれ、過去の悲惨な写真への、これはまた何という反応でしょうね。 アメリカのブラックパンサー党のコミュニティ・ルポが載っていて(そういえば、最近ヒューイ・ニュートン自伝に注文があったなあ、とこれまた余計なことを考えてしまう)、そこには未来と友愛がいっぱいで、今読むと胸にジンとくるほどウソっぽい。 ”このごろのポピュラー音楽”における感動の希薄化を憂慮している文章なんかもあって、「ママス&パパスのヒット曲『夢のカルフォルニア』(原文ママ)が生まれた背景には、東海岸の大都市の環境汚染があった」。え、そうだったの? 「徴兵という”死”に直面した若者たちの”生”への執着を燃やしたものとして、ジェファーソン・エアプレーンの『あなただけを』がある」。そう、あった、ありましたよ、正しい音楽はこうでなくてはならない、みたいな言い方って。「黒人霊歌は抑圧された人々の歌だから正しい」とか。そういう、情報の希薄さをついて言論が突っ走ってしまう文章が通用しなくなったことは、ひとまず正しいことなんでしょうね。 だけど、1972年の言葉と向い合うってことは、「ゴッドファーザー」や「木枯らし紋次郎」をビデオ再生で見るのとはまるで違い、なんというか、中味のない一生懸命さがカラ威張りしてるように思えてきて、ヴィジョンも熱気も使命感も、美しく年をとってくれないもんなんだなあ、と。時はホントやさしくないですよ。 |
連載223回 2002年7月12日 今週の市会はチョット悔しかった。三一書房の「古典落語大系 全8巻」が出品されていたので入札したんだけど、残念ながら落札できなかった。後で落札値を見ると、私は二番札で落札価格と50円の差。これは悔しいゾ。この一件だけならまだしも、もう一品「三遊亭円生の著作(青蛙房)ほか」の落語関係の括りが出品されていてこれにも入札。ところがこれも二番札で、一番札とはナント40円の差。もうイヤんなっちゃう。その他にも演芸関係の出品が多かったんだけど、ことごとく討ち死でしたよ。「安藤鶴夫作品集」は1000円の差でアウト。「三遊亭円生全集」は1500円の差でこれまたアウト。結局、落札できたのは演芸とは関係のない本ばかり。”演芸・芸能のボーケンオー”でいこうかと思ったりしたんだけど、前途は険しいワイ。
一品だけ面白い品物が落札できました。映画スチール150組の束。袋にスチール写真が8枚入っていて1組。それが150袋。松竹映画ばかりでだいたいが80年代でした。といっても入札するときは紐でしばってあるからどんな映画があるかは分からない。当てモンみたいなもんですな。落札してから紐をほどいてやっとどんな映画があるか分かると。「寅さんシリーズ」が30組ほどと、あとは「竜馬を斬った男」や「上海バンスキング」、「八月の狂詩曲」etc。だけど半分以上はドウシヨウモナイ映画で、ゴミです。 さて、これをどうやって売るかが問題だ。ぶっちゃけた話が(お前はたかし・ひろしか!)、こんな品物って相場があってないようなもんで、こちらの好き勝手、といえば語弊があるけど、まあ好きな値段をつけて売ればいいわけで、だからといってあまり高い値段をつけて売れなくても困るわけでして、そのへんの頃加減がね。相場が決まっている品より、こういう品物みたいに、いくら値段をつけようかとヒネッテいるのって楽しいんですよ。古物関係の商売って、こういうのがあるからホント楽しい。だけどこれが80年代じゃなく、いつも私が見ているような50年代の、ましてや美空ひばり主演の映画だったら1万円前後ぐらいで売れるんだろうけど、さてナンボで売ろうかなあっと。 市川雷蔵主演の「ひとり狼」(’68池広一夫)を見ました。私は知らなかったんだけど、本で調べると市川雷蔵の晩年の名作となっていたので、こりゃ見なくちゃと。
正統股旅映画でしたね。”人斬り伊三蔵”の異名をとる一匹狼のヤクザ「追分の伊三蔵」。 博打も剣の腕もたしかで、筋目も通っているヤクザを、折り目正しく市川雷蔵が演じていて、これがピタリとハマッているんだ。いいなあ市川雷蔵。伊三蔵がヤクザになったのには暗い過去に理由があり、それでニヒルな影を背負っているんだけど、これがまた似合いすぎるほどでね。 映画は「沓掛時次郎」(加藤泰)、「関の弥太っぺ」(山下耕作)と並ぶぐらいの正統派股旅映画に間違いなかったです。こんな傑作があったとは知らなんだ。 ![]() |
連載222回 2002年7月5日 友人から「スパイダースのバリ島珍道中」というビデオを貸してもらった。いつものごとくお話はどうしようもないんだけど(ストーリーなんか何も期待してないもんネ)、音楽がね。「サマー・ガール」のビーチ・ボーイズカバーに改めて感心したり、「ヘイ・ガール」その他のブリティッシュ・サウンド風味に感心したりと。メンバーでは、とにかくかまやつサンが恰好イイ。映画ではいつも黒のツバ広帽子をかぶっていて、着物姿になってもその帽子をかぶったままなのが妙にカッコよくてね。当時はこのカッコよさが今イチ理解できなかったんだけど。
そのビデオには、同時に「マタンゴ」も収録されていて、”何回目やねん”と思いながら、つい見てしまった。この映画が日本ホラー映画の名作なのは間違いないけど、そんなことより、映画を見て水野久美さんはやっぱりエッチやと再認識した次第です。 当時も子供心に水野久美さんはエッチアイドルでしたよ。「怪獣大戦争」のX星人ルックは極めつけだけど、この「マタンゴ」もけっこう妖しいです。おいしそうにキノコをほおばって、ウフフフと笑う姿なんぞ・・・。ジトジト小雨の降る無人島で、食ってはいけないと言われていたマタンゴキノコを欲望に負けて食ってゆくシーン、この悪の欲望にスグ走ってしまう性ってやつが何かスケベでエエんですよね。食えば食うほど艶っぽく変身してゆく水野久美さんに”ねえ坊や、これ食べてごらん、おいしわよォ”なんて言われたら、僕マタンゴになっていいです。 「フランケンシュタイン対地底怪獣バラゴン」ではニック・アダムス、「サンダ対ガイラ」ではラス・タンブリンという外人と、何か怪しい関係だった事は子供心に確信していましたね。今でも時々テレビなんかで水野久美さんを見ると、ふとあの当時を思い出してエッチな気分になったりしますよ。昔の怪獣映画には、そんなチョッピリ大人の匂いのするところがあって実にヨカッタです。 水野久美さん以外にも、「宇宙大怪獣ドゴラ」の若林映子。「美女と液体人間」、「地球防衛軍」の白川由美。この怪獣映画エッチ三人娘はヨロしましたなあ。「宇宙大怪獣ドゴラ」は、怪獣映画としては駄目でも、若林映子映画としては「007は二度死ぬ」より絶対ヨカッタ。 白川由美さんも、「電送人間」での意味のない着替えシーンや、「美女と液体人間」での下水道シュミーズ姿。「妖星ゴラス」でまたも下着。 では、モゲラ出現にもかかわらずノン気な入浴シーン。どれもエッチでした。 だけど、これって円谷英二サイド(特撮部分)じゃなくて、本多猪四郎サイド(人間ドラマ)なわけですな。何気ない水着シーンや、キャバレー・シーンなんかが子供の気持をエッチにさせてくれたもんです。 そんな怪獣映画に寄生する駄菓子のような思い出が、映画以上に懐かしかったりしますよ。いくらゴジラが復活したって、オッサンになってしまった今の私には、もうそんな思い出を作ることができないんでしょうね。 |