フォーク・デストロイヤーズは関西を中心にライヴ活動をしているフォーク・グループである。1987年、売れない社会派フォークシンガーだつた岡本民は音楽活動に壁を感じていた。それで「イギリスやアメリカのアーティストは、現実的な重いテーマの曲でもちゃんとヒットさせとるたい。極上のポップスにしあげたりもするたい。そげなとを目指してボクとバンドを組まんね。」と友人ミュージシャンたちに呼びかけた。彼の指にとまったのは、ブルーグラス系ミュージシャンとしてすでにキャリアのあったマンドリンプレイヤーのハーバーみなと、ギタリストのチャーリー芳野と、それから楽器をさわったこともなかった現ベースマンのゲバラ笹部だった。それ以降、ライヴハウス、市民集会、政治集会、まつり、イベント、夏のキャンプ、お寺の本堂、ピースボートの船の上、大型トラックの荷台の上などで演奏してきている。
ディスコグラフィーは寡作だが1993年に発表した「100万人のポップス」(カセットテープ、売り切れ)は、ミュージックマガジン誌で
「歌詞は大半が政治的、社会的だが、力まず素直に歌うヴォーカル、なごんでしまう
音など、あっけらかんとしていてGS風でもある。”おしつけがましく響く”どこぞの”国
歌”を反教師にしているかのごとくで、あっさり加減が痛快。」
と評された。ちなみにこの作品は、2000年冬に他界した元祖フォークゲリラ「ピンク」(百谷峰直)が録音とミックスダウンを手がけている。
21世紀、団塊の世代は一気に老齢期を迎え、先の見えない不況はいつまで続くか知れず、中高年の失業者は街にあふれ、世相は無自覚に少しづつ右にスライドしているように思える。歌のネタはヤマほどある、これからもがんばれ!フォーク・デストロイヤーズ。 (文中敬称略) |